森川那智子のゆるるんヨガdeほっ! ゆるゆるセルフケア 119

アイソメトリックスで〝ほっ〟 <合掌のポーズ><手指で引き合うポーズ>

森川那智子 こころとからだクリニカセンター所長
(2017年11月)

もりかわ なちこ こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。『なんにもしたくない!』(すばる舎)『リラックスヨガ』(成美堂出版)など著書多数。近著に『心がラクがずっと続くヒント』(青春出版社)

寒さが身に沁みる季節になってきました。朝、寝床からすっきり出られないという人、ベッドの中で、まず手指を動かし、次に伸びを何回かして、とりあえず体を起こしましょう。

それがなかなかできないのは、きっと、目が覚めるにしたがって、「今日はあれしないと」「あの件はどうなった?」など、いろいろな考えが頭の中をよぎるからです。

でも、とりあえずそれは置いておいて(今は考えない)、両足で立って、少し体を動かしましょう。全身の血行が良くなり、体が温まってきて、ほっこりすっきりです。

朝は1日の内、体が最も固いときなので、一見したところ、体を動かしてないように見えるけど、実は筋肉をしっかり働かせるアイソメトリックスの方法を用いたヨガポーズがとても効果的です。もともと体が固い人にも、無理なく痛くなく筋肉を強化することができます。

アイソメトリックス=筋肉を動かさずに静的刺激のみで筋肉を鍛える方法

コツは、あまり力を入れすぎない

今回はまず胸部の筋肉である大胸筋、小胸筋を使うポーズからです。大胸筋は前胸部の広くて大きい筋肉で、例えば左手で左ウエストをぐっと押し当てたとき、右手でわきの下を触れてみると、腋(わき)の下が少しへこみ、肩から胸にかけ、筋肉が少し盛り上がっているのが手で感じることができます。それが大胸筋です。

小胸筋は、大胸筋の下にあるインナーマッスルです。それともう1つ、背中の筋肉を強化するポーズをプラスします。背中の筋肉は感じにくいかもしれません。何となく背中の真ん中あたりを意識しながら行います。

アイソメトリックスヨガのコツは、あんまり力を入れ過ぎないこと。力いっぱいやる癖がある人はとくに注意しましょう。やった後に、頸や肩が凝ったような気がしたら、それは力を入れ過ぎです。背中をすーっと立てて、首や肩をリラックスしながら行います。

2000年以降の乳がん手術では、乳房を全摘する場合も胸の筋肉群は温存します。ですが多分に心理的理由により手術後、胸をかばうような、したがって背中を丸める姿勢になりやすく、胸や背中の筋力が弱まっていく傾向があります。

そのことに気づければ、ちょっとした工夫で防ぐことができます。それに体が温かくなるので、免疫力アップにつながりますね。

立位で行うポーズを紹介しますが、椅子に腰かけて行ってもOKです。またここでは両脚をぴったりそろえて行っていますが、少しでも足元の安定を欠いていたら、両足は腰幅に立ってください。両手を胸の前で合わせ、両手で押し合い、あるいは引き合うとき、どこの筋肉が使われているのか注意を払いながらやってみましょう。

<合掌のポーズ>

合掌のポーズ1
合掌のポーズ2

①両足をそろえて、すーっと立つ。左右の内くるぶしを合わせ、膝の内側を合わせ、肛門を閉じ、お腹を下から上へと、引き締め引き上げる。頸や肩はリラックス。胸の前で合掌。手指は開き、右手で左手を、左手で右手を押す。一見すると何も起きてないように見えるが、両手が押し合うことで胸の筋肉が使われている。目いっぱい力をこめる必要はない。2~4呼吸

②体は正面に向けたまま、合掌した両手を右胸に移動する。①と同様に押し合う。2~4呼吸

合掌のポーズ3

③体の縦軸を意識しながら、右にゆっくり回転させ、そのまま2~4呼吸。ゆっくり①に戻し、呼吸を整える。今度は反対方向に同様に

<手指で引き合うポーズ>

手指で引き合うポーズ1
手指で引き合うポーズ2

①胸の前で右手を下(手のひらは上に向ける)、左手を上にして(手のひらは下に向ける)、指同志ひっかけて、左右に引き合う。今度は背中に注意を払う。背中の筋肉が使われているのが感じられればOK。2~4呼吸

②正面に向けたまま、引き合う両手を右胸前に移動。2~4呼吸

手指で引き合うポーズ3

③体をゆっくり右へねじっていく。2~4呼吸。ゆっくり戻し、呼吸を整え、今度は左手を下、右手を上にして、同様に行う。両足を腰幅に開き、立位のままリラックスして2~4呼吸休息

 

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