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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(23) 赤ちゃんのポーズ

イラスト●星奈レイ
発行:2009年9月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

ごろ寝の延長でやってみよう

赤ちゃんのポーズ① 仰向けになり足をそろえて両膝を立て、両腕を上に伸ばし大きく伸びをする。

「ヨガだったら寝ながらできるので続けられたんですね」

と今ではベテランのヨガインストラクターであるHさんはいいます。

「ヨガを始めたころ、とにかく疲れていました。家に帰ると、もうすぐにでも横になりたい。洗顔するのも面倒なくらい。休みの日なんか、ずーっとごろごろだらだらしていて、このままじゃ運動不足で体によくない、ウエストだってなくなっちゃうと一応危機感は持つものの、何か運動を始めても続かない」という状態だったそうです。

② 腰部や仙骨が浮かないようにして左膝を胸に引き寄せ、両手でかかえる。右脚は伸ばし、自然呼吸でゆっくり10カウントキープ。次に足を交代して同様に。

でもヨガなら、家でごろごろしている延長で寝ながらできます。ヨガをやって、またごろごろして、そうやってひと息ついたところで、家のことをやる。そのほうが優先順位を落ち着いて考えられるし、ずっと効率的です。

疲れを感じたらとりあえず体を休ませましょう。これが疲労についての基本ルールです。でも体の疲れや倦怠感、つらさというのは一見して周囲の人にもわかるというものではありません。

最近、がん患者さんたちによるNPO法人が、手術後や治療の副作用など体に痛みやつらさを抱えた人たちのために、キーホルダーを作ったそうです。

③ 両膝をそろえて胸に引き寄せ、自然呼吸でゆっくり10カウントキープ。

「知ってほしい 元気に見えても辛いカラダがあります」と書かれたマーク入りです。

電車やバスなどでこのマークを見た人が席を譲ってくれたら、席を譲ってもらった人は、だれよりも自分自身に対して、体を休めよう、労わろうと素直になれるのではないでしょうか。

このマークの発案者によれば、将来的には精神疾患を抱えた人たちにも持ってもらい、社会の理解を得るための一助にしたいと考えているのだそうです。

④ 完全なくつろぎのポーズ」で休む。足は腰幅よりやや広めに開き、腕は脇をゆるめてゆるやかに伸ばす。

それくらい疲れた、体がだるい、つらいということを自分で認識することも、周囲に伝えることも、なんだかさらっとできない傾向がわたしたちの社会にはあるような気がします。

疲れていると焦燥感がわいてくる人たちもいます。

「あれやらなくちゃ、これもやらないと」と次々にやらなくちゃいけないことが頭の中を駆け巡り、がんばりすぎてしまう。疲労に対する自覚がなかなかわいてこないのです。

焦燥感を感じてもそれが疲労反応によるものだと、ストレートには認識されにくいのです。ですから、意識的に翻訳する作業が必要です。

いらいらと切迫した気持ちにかられたら、ちゃかちゃか急ぎたくなったら休憩を入れペースダウンする。すると少し焦燥感が和らぎます。そうすることで疲れが自覚できるのです。

こうした一種のエクササイズを通して、自分の疲労パターンに習熟するようになります。

もし最近「疲れる、なんだかやる気が出ない、おかしい、たいしたことをやってないのに、そんなに疲れるはずがないのに、ただ怠けようとしているだけじゃないか」なんて考えることがあるなら、ぜひ寝ながらヨガの代表的なポーズ「赤ちゃんのポーズ」を試してください。

だらだらっとやって、「完全なくつろぎのポーズ」でゆったりくつろいでください。何かをするのもそのあとからです。大きく勝手な方向に伸びをするとか(気持ちいいならすべてOK)も、いいですね。

赤ちゃんのポーズ

①仰向けになって両膝を立てます。両足両膝をそろえて両腕を上方に伸ばし、一度大きく伸びをします。

②左膝を胸のほうに引き寄せ(このとき腰部や仙骨が浮かないように注意)、胸のほうに引き寄せたら、両手でかかえ右脚は伸ばします。

そのまま自然呼吸でゆっくり10カウントキープしましょう。

右膝を立て左膝を下ろし(脚部は①のかたち)、今度は足の左右を交代して同様に行います。

③次に両膝をそろえて、胸のほうに引き寄せたら、自然呼吸でゆっくり10カウントキープします。

④「完全なくつろぎのポーズ」で休みましょう。両足は腰幅よりやや広めに開き、両腕は脇をゆるめてゆるやかに伸ばします。腰痛のある人は片足だけ膝を曲げるとらくになります。

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