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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(37)首ヨガ

イラスト●星奈レイ
発行:2010年12月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

首ヨガで首年齢を10歳若く

首ヨガ① 脊柱をすーっとまっすぐに伸ばし、両腕はわきに垂らす。

交差点で信号待ちをしていると、ジョギング中の30歳前後の女性がやってきました。待ち時間中も足踏みランニングを続けていたのですが、やおら首をぐわんぐわんとまわしはじめました。長い髪がまるで歌舞伎の『鏡獅子』かというくらい盛大にふりまわしています。信号が変わると待ちかねたように、ももを高くけり上げながら走りぬけていきました。

なんというか、若いというのは頭を振りまわしたくなるものか、と妙に感心したのです。

昔のロックフェスティバルのDVDなどをみていると、演奏の佳境では舞台の上も下もプレイヤーと観客が、がんがん髪を振り立て身をくねらせ、のりのりになるのが定番でした。あれだけ頭を振り回しても何のダメージもなかったのです。

② 右に首をゆっくり傾ける。そのまま自然呼吸。左肩は心持ち下げるつもりで、10カウントキープ。ゆっくり息を吸いながら①に戻す。次に左へ同様に。

しかし首は加齢とともに確実に柔軟性が低下していきます。

加齢だけではありません。借金でもプレッシャーでも首はつっぱり、回りにくくなる。

気分が落ち込んでいるときは、首をすくめ、うつむきがちになります。それでもデスクワーク中心の生活をしていると、とくに支障はなく、気がつかないまま首の筋肉の劣化が進みます。

また、うつ状態にある人の首や首の付け根や肩は、おそろしくこっています。

③ 息を吐きながらゆっくり首を前傾する。あごをのどに引きよせて自然呼吸で10カウントし①に戻す。

あるタイプのうつの原因は首こりにあります。こうした患者さんがメンタルヘルス医療にかかっていても改善しない場合には、首のこりを治すとよくなるという治療法を提唱する医師もいます。

首こりを改善することでうつが改善するかはともかく、うつが改善してくると首こりも改善することは確かです。それに首こりを和らげると気持ちが良くて、ほっ とすることは確かです。

美容院でシャンプー・トリートメントの後、うなじを蒸しタオルで温めてもらうと、ほんと気持ちいい。ほげ~となって、浮世のことは 一瞬忘れそうになります。

さて、今回は首周辺の筋肉をほぐし、首の柔軟性を高める首ヨガです。ぜひためしてください。

④ 両腕を交差し、両手を首の付け根に置き、1周10秒以上かけてゆっくり回す。これで1回。逆回しも同様に。

行い方にはコツがあります。

ヨガのほかのポーズもそうですが、首ヨガではとくにぐいっと力を入れて曲げないように気をつけましょう。無理してしまうと首周辺に不快感が残ります。

椅子に腰かけて行ってもいいし、両足を肩巾に開いて立位で行っても、正座や蓮華座など床に直接腰をおろして行ってもOKです。

要は脊柱をすーっとまっすぐに伸ばし、首から上だけを動かすように行います。

首ヨガ

5⑤ 両肩を動かさず、首をゆっくり右にねじる。自然呼吸で10カウント。①に戻す。左にも同様にねじる。

①イスに深く腰を下ろします。頭の天辺から糸が出ていて、その糸が上につつーっと引っ張られているとイメージしましょう。

すると脊柱が無理なく伸ばされ、下腹も軽く引き締められ、引き上げられます。両腕はわきに垂らします。

②頭の天辺が引っ張られているイメージを保ちながら、右にゆっくり傾けます。そのまま自然呼吸をします。左肩もつられて持ち上がらないように、むしろ心持ち下げるつもりで、10カウントキープしましょう。

ゆっくり息を吸いながら①に戻します。①に戻るごとに頭の天辺から出ている糸が上につつーっと引っ張られるているとイメージするのがキモです。

6⑥ 息を吸いながら頭を後ろにゆったりと傾ける。口は閉じる。自然呼吸で10カウント。①に戻す。

そして今度は左へ同様に行います。

③次に息を吐きながらゆっくり首を前傾します。あごをのどに引きよせて自然呼吸で、10カウントしましょう。①に戻します。

④次はとくにソフトな感じで行います。頭の天辺が引っ張られ

ているイメージを保ちながら息を吸い、頭を後ろにゆったりと傾けましょう。口は閉じます。自然呼吸で10カウントします。①に戻します。

⑤両肩を動かさず、首をゆっくり右にねじります。自然呼吸で10カウントします。①に戻し、左にも同様にねじります。

⑥両腕を胸の前で交差し、両手を首の付け根に置きます。保護しながら、1周10秒以上かけてゆっくり回します。これで1回です。逆回しも同様に回しましょう。

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