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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

12月の旬の食材「白菜・牛蒡・金目鯛」で免疫アップ

撮影●大関清貴
発行:2011年12月
更新:2019年11月

  

白菜
原産地は中国北部。英名は「Chinese cabbage(中国のキャベツ)」。日本で普及するのは、日清、日露戦争後。両戦争の戦士が現地で白菜を食べて種子を持ち帰り、栽培し普及しました。大根、豆腐と共に「養生三宝」として精進料理に欠かせない食材です。
牛蒡
中国から薬草として伝わりました。現在、食用としているのは、日本と韓国だけだといいます。青森の方言に「ごんぼほり」という言葉があります。強情者をなだめたりするのは、非常に大変。手間がかかる様子をごぼうを掘る大変さにかけた方言です。

金目鯛
赤く鮮やかな色、大きな目が特徴。100~800メートルの深海に生息します。新鮮なものは目が金色に輝き、この名がつきました。鯛と書かれますが、鯛ではありません。中生代から地球上に存在すると言われる、未知なる魚です。脂がのって美味しくなる、冬が旬です。


金目鯛柚庵焼き

季節の柚子の香りと共に

材料(2人分)
・金目鯛……80g×2
・柚子の薄切り……2枚
A
・しょうゆ……50cc
・酒……50cc
・みりん……50cc

作り方
① ボールに(A)を合わせ、金目鯛と柚子を入れて20~30分おく。
② ①の汁気を切り、両面をこんがり焼く。仕上げに(A)を2回~3回はけで塗りつつ、焼く。

ポイント
金目鯛は焼き目をしっかり付けてから、たれを塗ると照りがでます。

食材・金目鯛
冬の金目鯛には良質のたんぱく質がたっぷり含まれます。また低カロリーで消化が良いので、胃腸に負担をかけずに食べるのに最適です。
赤いビタミンと呼ばれ、赤血球の生成に関わり、神経の正常化する働きがあるといわれるビタミンB12の含有量は白身魚の中ではトップクラス。またビタミンB6も豊富に含まれ、たんぱく質の代謝や神経伝達に貢献します。


牛蒡蕎麦

すりおろすことで牛蒡の風味豊かに、食べやすく

材料(2人分)
・牛蒡……40g
・片栗粉……大さじ1
・蕎麦……2玉
・わけぎ(小口に切り水にさらしたもの)……2本
・かつお削り節……適量
A
・だし……400cc
・みりん……35cc
・薄口しょうゆ……35cc

作り方
① 牛蒡は皮つきのまま、たわしでこするようにして洗い、おろし金ですりおろす。
② (A)を鍋に入れ、中火にかけてある程度煮て、追い鰹をし、濾す。
③ 再び②を鍋に入れ、牛蒡を加えた後、火にかけて沸騰したら、片栗粉と同量の水で溶いた水溶き片栗粉でとろみをつける。
④ 蕎麦を茹でて、汁気を切る。そのまま③に入れてひと煮立ちしたら、器に蕎麦を盛り、わけぎを添える。

ポイント
七味やこしょうをかけてもおいしくいただけます。

食材・牛蒡
食物繊維が豊富に含まれます。食物繊維には水溶性のイヌリンと不溶性のリグニンがあります。イヌリンは余分な糖分やコレステロールを体外に排出し、糖尿病や高脂血症、動脈硬化を防ぎ、利尿効果もあると言われています。リグニンは抗菌作用があり、抗がん作用が期待できます。リグニンは空気に触れることで成分が増えるので、「ささがき」は成分を引き出す理にかなった料理法です。


白菜スープ

甘みたっぷりの白菜を味わうレシピ

材料(2人分)
・白菜……2枚
・水……300cc
・昆布……5センチ角×1枚
・木綿豆腐……1/4丁
・長ねぎ(小口に切り水にさらしたもの)……1/2本
A
・薄口しょうゆ……小さじ2
・塩……適量
・こしょう……少々

作り方
① 白菜はざく切りにし、鍋に水と昆布を入れ、煮る。白菜に火が通ったら、1度取り出す。白菜をフードプロセッサーにかけ、再び鍋に戻す。
② ①に豆腐を入れる。火が通ったら(A)を入れる。味を調えて器に盛り、長ねぎを添える。

白菜を煮るときには、火を入れすぎないようにしましょう。

食材・白菜
ビタミンCやカリウム、カルシウム、マグネシウムの他に辛味成分であるイソチオシアネートなどが含まれています。イソチオシアネートはがんを予防する作用などが知られています。また殺菌作用、食欲増進効果や血小板凝集抑制作用もあります。カリウムは塩分を体外に排出します。水溶性なのでスープごと飲むと無駄なく摂ることができます。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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