あすかの会
患者が互いに助け合うだけでなく 乳がん早期発見の啓発運動にも 力を入れていく
会長の花辺精子さん
知ろう! 学ぼう! 実行しよう! 乳がん早期発見をめざして
九州で初めて日本乳癌学会総会が2004年6月11、12日に北九州市で開催されました。参加者は3000人と過去最高でした。「検証に基づいた次代への展開」をメインテーマにシンポジウム、ワークショップ、パネルディスカッションと活発な発表、討論が行われ、「個別化した乳がん治療」「チーム医療の重要性」などの方向性が示されました。
翌日の13日には北九州乳がん市民フォーラムを、北九州市立医療センターとあすかの会が中心となって開催しました。
「守ろうよ!あなたの乳房、あなたの命」をメインテーマに講演会、演劇、シンポジウムと乳がんの早期発見の大切さを市民へ強く訴え、あすかの会と地元劇団が「おちちのはなしははずかしい」という演劇を通して、乳がん検診を受けるべきか、受けざるべきか葛藤する女性の複雑な心理を表現し、最後に乳がん検診と、自己検診の大切さを訴えました。
フォーラムについては、次のような感想が多くよせられました。
・がんの早期発見のため検診を受けることは大切だと思います。
・内容もわかりやすく、自己検診をやってみようと思った。
・こういう話をもっと早く聞いていたら、自分も乳がんを早く見つけられたと思いました。
・大変有意義なフォーラムでした。今後も毎年続けていただきたいと思います。
一部しか紹介できませんが、市民からのフォーラムの継続を希望する声も多く、スタッフ一同、乳がんの早期発見の啓発活動を続ける必要性を感じていたので、このような催しがただのイベントで終わるのではなく「知ろう! 学ぼう! 実行しよう! 乳がんの早期発見」のスローガンのもとに、乳がんは唯一自分で発見できるがんであることを知り、正しい自己検診の方法を学び、いかに実行するかなど、さまざまな企画で魅力ある啓発運動を続けていきます。
ではここで、あすかの会を紹介します。
つらい悲しい「今日の日はさようなら」して、あかるく、すこやかに、かがやいて明日に向かって歩いて行こう、あなたも、あなたも、語り合い、はげまし合い、手と手を取って歩いて行こうをモットーに「あすかの会」と命名し、平成10年10月に誕生しました。
1.会の目的
・会員相互の親睦と助け合い
・早期発見の啓発
・ボランティア活動
2.会員
乳がん患者及び会の主旨の賛同者。会員数は、平成16年10月(現在)130名。 年齢は30歳から80歳、50歳代が40パーセントを占める。
3.活動内容
・総会(年1回)
1年間の事業報告、会計報告、役員紹介、記念講演会、コンサートなど。今年の10月は発足6周年を記念し「サイコオンコロジーと乳がん医療」--自分らしくがんと向き合うために。講演とヴァイオリン、ピアノのコンサートが大好評でした。
・例会(年3回)
患者さんの体験発表会、グループトーク、レクリェーション、屋外活動、勉強会、病院スタッフとの交流会など。特に体験発表は人気が高く、1回3人が発表し、それぞれがどう病気と向き合いどう乗り越えたか、涙あり笑いありのユニークな生き方が「みんな同じなんだ」という共感を呼び、大きな勇気と感動を与えてくれます。
・おしゃべりルーム(年7回)
総会、例会がない月には役員による相談やおしゃべり会で、本音で話ができるのがいいですね。現在は役員だけでやっていますが、将来は看護師、医師、薬剤師等が参加し、より専門的な相談コーナーも作る予定です。
そろいのTシャツを着た役員の皆さん。
北九州乳がんフォーラムで
・乳がん市民フォーラム
今年の市民フォーラムを紹介しましたが、今後、市民活動として根づくように医療センター、患者会、行政と一体となって、乳がん検診の充実、検診率のアップをめざし、北九州市から乳がんで泣く女性をなくしていきたいと思います。
ある医師からこんなに乳がんの早期発見のキャンペーンをやっているにもかかわらず、重症で受診する患者さんが後をたたないのはなぜかと、悲痛な叫びを聞きました。なぜ手遅れになるのか、その原因に目を向け、従来の啓発のやり方ではなく、地域のすみずみまで浸透していくような方法で、若いときから乳房に関心を持ち、自己管理をするような啓発活動が必要だと思います。
乳がん患者会 あすかの会
会長・花辺精子
〒800-0222 福岡県北九州市小倉南区中曽根3-1-3
電話・FAX:093-471-2069 担当・原田友子
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