膀胱がん手術後、再発予防の抗がん剤治療を受けているが中止したい
膀胱鏡検査で膀胱がんが見つかり、切除手術(経尿道的腫瘍切除術)を受けました。現在は、抗がん剤のアドリアシン(一般名ドキソルビシン)を膀胱に注入する治療を受けていますが、副作用のため、排尿時などに痛みが強く出ます。この治療は再発予防のために行っていると言われました。それならば1度治療を中止したいと考えているのですが、再発する危険が高まるのでしょうか。
(東京都 男性 66歳)
A 副作用が強く、つらいのであれば中止してもよい
がんの組織型や、単発か多発かの違いなどによりますが、膀胱がんはほかのがんに比べて、一般的に再発率の高いがんです。
ただ、初発で単発の膀胱がんの場合は、再発予防として、アドリアシンの膀胱注入治療はあまり行いません。そうすると、この方の場合は、多発がんなど、何らかの理由で再発率が高いと判断したので、再発予防の治療をしていると考えられます。
膀胱がんの再発を予防するアドリアシンの効果は、10数パーセントといわれます。再発予防として抗がん剤治療を行うとのことですから、がんは手術で全部取り切れたと考えてよいのでしょう。
そうであって、副作用が強く、つらいということでしたら、抗がん剤治療は中止されてもよいと思います。主治医とよく相談してみて下さい。