抗がん薬治療中の卵巣嚢腫、治療法は?

回答者・岡元るみ子
千葉西総合病院腫瘍内科外来化学療法センター長
(2013年10月)

母は、現在リンパ腫の抗がん薬治療(R-CHOP)を行っています。第6クール目です。リンパ腫とは別に、以前から卵巣嚢腫がありましたが、このほど、医師から摘出手術を勧められました。抗がん薬治療はまだ残っているのですが、治療後に手術ではいけませんか?抗がん薬の副作用や体重減少もあり、手術に耐えられるのか心配な面もあるのですが、婦人科の先生は問題ないと言います。どちらを優先したらいいのでしょうか。

(埼玉県 女性 51歳)

A まずは「嚢腫」の詳しい内容を問い合わせて

卵巣「嚢腫」であれば良性なので、すぐに手術は必要ないと思われます。まずは悪性リンパ腫の治療を優先し、そのあとに卵巣嚢腫手術の必要性を検討します。悪性リンパ腫の治療の場合、予定していた治療を途中で中止すると、その後、急速に増大する可能性があります。

したがって、悪性リンパ腫の治療継続のためにどうしても切除しなければならない場合以外は、悪性リンパ腫の治療を中断してまで良性嚢腫の治療を行うことは、通常ありません。

相談者の方は、もしかしたら、卵巣の悪性腫瘍が疑われているのかもしれません。がんがブドウ糖をとりこむ性質を利用し、がんを描出するPET-CT検査は、良性・悪性腫瘍を区別する際にも使用されます。

まずは、主治医の先生に「嚢腫」について詳しくおたずねすることをおすすめします。

R-CHOP療法=CHOP療法+リツキサン(商品名)