上皮内がん。凍結療法とは?

回答者:上坊 敏子
社会保険相模野病院 婦人科腫瘍センター長
発行:2012年8月
更新:2013年10月

  

友人が、子宮がん検診で子宮頸部の上皮内がんと診断されました。医師からは円錐切除術を勧められているそうです。心配になって子宮頸がんについて調べてみると、凍結療法という治療法があったそうです。どのような治療法なのでしょうか?

(千葉県 女性 30歳)

A 円鎖切除を受けるべき

凍結療法は、子宮頸部を急激に冷やして凍らせ、がん細胞を含む組織を壊死させる方法です。副作用は、とくにはありません。ただし、治療後に水っぽいおりものが1週間から10日ほど続きます。この治療法は、がん組織を切除するわけではないので、組織標本が残らないのが最大の難点です。つまり取ったあとの標本で、がん病巣が完全に取れたかどうかを確認することができません。

また、治療前に上皮内がんと診断していても、実際にはがんがもう少し進行している場合もありますが、凍結療法ではこれも診断することができません。がん細胞が残ってしまう可能性がありますし、適切な追加治療の機会を逃してしまう場合もあります。したがって、今では一般的な治療法ではありません。

現在、子宮頸部の上皮内がんに推奨される治療法は、子宮頸部円錐切除術です。メスを使うこともありますが、術後の出血が問題です。最近はレーザーメスやLEEPなどを用いるので、ほとんど出血のない円錐切除術が可能です。

そして円錐切除では、切除後に組織標本でがん組織が完全に取れたかどうかを、きちんと確認できるので、追加治療の必要性を検討することができます。ご相談者の友人の場合は円錐切除術をお受けになるべきだと思います。

子宮頸がんの凍結療法は、ガイドラインにもある治療法ですが、35年位前の初期の治療法であり、現在行っているところはほとんどない、と認識していただいてよいでしょう。

LEEP=電気メス

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