大腸ポリープは大きいほどがん化する?
人間ドックで大腸内視鏡検査を数年に1度受けています。今年、下行結腸部に3mm大のポリープが見つかりました。すぐに切除する必要はなく、様子を見ようと言われたのですが心配です。ポリープは大きさが5mm以上なら大きいほどがん化しやしやすいと聞いたのですが、その大きさになるまで切除しなくてもよいのでしょうか?
(新潟県 男性 59歳)
A 大きいほどがん化する種類がある
独協医科大学越谷病院
外科主任教授の大矢雅敏さん
外科主任教授の大矢雅敏さん
大腸ポリープは将来的にがんになる可能性のある腫瘍性と、その可能性のない非腫瘍性とに分けることができます。
その見分け方の目安の1つに大きさがあり、3mm程度であれば非腫瘍性のものが多く、がんが見つかる確率は1%もないとされています。5mm以上になると腫瘍性が多くなり、大きいほどがんが見つかる可能性は高くなります。5~9mmだと10%弱、10~19mmだと約25%、20mm以上だと約40%というデータがあります。
このようなデータの集積から、最近では5mmを超えたポリープは検査を兼ねて内視鏡で切除するのが一般的です。
腫瘍性か非腫瘍性かを見分ける目安として、形や模様もよい手がかりになります。
ただし、ご質問例については、そのあたりが明らかにされていませんので、大きさの点のみからの判断になりますが、3mmほどの大きさなら非腫瘍性である可能性が高いため、しばらく様子を見ていく方針でよいかと思います。