下顎歯肉がんで手術。顎義歯とは?

回答者:藤内 祝
横浜市立大学大学院 医学研究科顎顔面口腔機能制御学教授
発行:2013年1月
更新:2014年1月

  

腫瘍の大きさが2cmの下顎歯肉がんになりました。手術をして、9カ月経ちます。手術で、下の歯茎などを取ってしまったので、顎義歯を入れる必要があると医師から伝えられました。顎義歯とは具体的にはどのようなものなのでしょうか?

(宮崎県 男性 60歳)

A 顎義歯は入れ歯のような装置。インプラント義歯という手も

顎義歯とは、歯や顎を部分的に失った方に使用していただく、入れ歯のような装置で、咀嚼障害をはじめ嚥下障害、言葉の発音が上手くできなくなる構音障害などの機能の回復へと繋がります。

手術で穴が開いた場所を塞ぐように、顎義歯を入れます。腫瘍の切除によってできた穴に、顎義歯の装着部分を、周囲の歯に引っかけながら入れて、損なわれた部分を補います。

顎義歯は、入れ歯と同じ材質でできています。費用は入れ歯よりも高いですが、保険適用になります。

また、2012年4月からインプラント義歯が保険適応になりました。インプラント義歯とは、顎の骨に、人工の歯の根であるネジ状のインプラントを打ち込んで、その打ち込んだインプラントを土台にして入れ歯を取り付ける治療法です。

下顎歯肉がんのご相談者は、インプラント義歯も1度考えてみてはいかがでしょうか。

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