「透析を受けていると腎がんになりやすい」は本当か

回答者:赤倉 功一郎
東京厚生年金病院 泌尿器科部長
発行:2009年3月
更新:2013年12月

  

61歳の夫のことでご相談です。夫は、長い間、慢性腎臓病をわずらっていました。腎機能が悪くなり、2年ほど前から週3日、人工透析治療を受けています。最近、知人から「人工透析治療を受けていると腎臓がんになりやすい」と聞きました。本当なのでしょうか。腎がんにならないように、人工透析治療中に心がけられることはないのでしょうか。腎がんになった場合、どんな治療があるのでしょうか。

(宮崎県 女性 59歳)

A 透析を受けている方は腎がんになりやすい

人工透析治療を受けている方は、腎がんになりやすいことがわかっています。人工透析治療によって、腎臓にはのう胞がたくさんできてきます。これを後天性のう胞性腎疾患と言います。こうした腎臓に腎がんができやすいと言われています。人工透析治療が長くなるほど、腎がんになりやすくなります。人工透析治療をやめるわけにはいきません。ですから、腎がんになるリスクは避けられないとも言えます。残念ですが、腎がんにならないように心がけることはとくにありません。腎がんになったときは、手術で腎臓を取り除きます。人工透析による腎がんは、エコーでは発見しにくいため、CTを定期的に受けることが大切です。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート11月 掲載記事更新!