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レーザー治療とはどんな治療法?

回答者:坪井 正博
神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
発行:2008年8月
更新:2013年11月

  

72歳の父のことで相談です。気管支の太い部分の肺門部と呼ばれる場所に、直径1センチほどの肺がんが見つかりました。知人から早期の肺がんなら、レーザーを用いた治療があり、身体に負担をかけないでよくなると聞きました。どんな治療法なのでしょうか。父も受けられる治療法なのでしょうか。治療成績についても教えてください。

(山梨県 女性 45歳)

A がんの直径1センチ以下で、表層浸潤型なら適応

光線力学的治療というレーザー治療の適応となるのは、内視鏡検査による腫瘍の大きさが直径1センチ以下で、表層浸潤型と呼ばれる組織型に限られます。

相談者のお父様の肺がんの大きさは、直径1センチとのことでが、内視鏡検査で確認した大きさですか、それとも、レントゲン検査やCT検査で測定した大きさですか。レーザー治療をするかどうかは、通常、内視鏡検査による測定で決めています。また、表層浸潤型とは、粘膜の表層に薄く走っているようなタイプのがんで、レントゲン写真には写りません。このタイプのほとんどは扁平上皮がんです。盛り上がった肥厚型や、粘膜の下に入り込んでいるポリープ型にはレーザー治療は有効ではありません。ですから、内視鏡検査による腫瘍の大きさが1センチ以下で、なおかつ表層浸潤型であるのかどうかを確認してください。

このレーザー治療は、最初に、がん細胞に集まりやすく、留まりやすい性質を持ち、光に感受性のある薬剤を静脈内に注射します。その後40分程度の時間をおいて薬剤の集まった場所に、レーザー光線を約10分間当てて、がん細胞を壊死させます。入院期間は1週間ほど。がんの大きさが1センチ以下で、表層浸潤タイプなら、95パーセント以上の確率でがんを消失させることができます。ただし、大きさが2センチほどで、がんの浸潤が少し深くなると、数カ月から数年後に、近くの場所に、新しいがんが出てくる場合がありますので注意が必要です。

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