血液から耐性の有無はわかるのか?

回答者・久保田 馨
日本医科大学付属病院がん診療センター長
発行:2016年8月
更新:2016年7月

  

気管支鏡での生検が難しいと聞きました。ジオトリフはまだ奏効していますが、耐性が生じてからの再生検に不安があります。①血液から耐性が生じているかどうかをわかりますか? ②生検は何回も受けることは可能ですか? ③やはり、耐性前の組織での再生検では、次の薬(タグリッソ)の効果の参考にはなりませんか?

(女性 東京都)

まだ研究段階。現状では組織を用いて検査

日本医科大学付属病院がん診療
センター長の久保田 馨さん

再生検は、薬剤の効果がなくなり、耐性ができた場合に行うものです。これは耐性の機序を調べる、つまり、どうして薬が効かなくなったのかその原因を調べるために行います。したがって、ご質問の③にあるように、耐性前の組織で調べても参考にはなりません。現在、ジオトリフが奏効しているということなので、現時点で生検を行っても意味はないでしょう。

次に、ご質問①の血液から耐性の原因がわかるかということですが、現在研究が進められており、組織を採取して調べた場合と約8割の確率で検査結果が一致するという研究結果が報告されています。ただし、あくまでもまだ研究段階であり、一般診療で血液から耐性を調べる検査はまだ行われてはいません。将来的には実用化の可能性はありますが、仮にジオトリフの効果がなくなり再生検を行うとしても、現時点では組織を用いた検査が必要になります。

ご質問②ですが、生検は実施しようと思えば、何回も行うことはできます。例えば、今後どのような薬剤を使えば良いのかを決める際、生検が必要となればその時々で可能です。ただし、気管支鏡を用いて組織を採取する際、例えば麻酔が不十分な場合は患者さんの苦痛や負担も大きくなります。また、部位や大きさによっては、採取自体が難しい場合もあります。

「耐性が生じてからの再生検に不安がある」とおっしゃるのは、腫瘍が増大した時点では体力が低下していることや検査の合併症が増加する可能性が高まるからでしょうか? 耐性が生じた時点で、どの検査法が最も適切か、検査の合併症や苦痛を減らすために最大限の検討をされると良いと思います。

ジオトリフ=一般名アファチニブ タグリッソ=一般名オシメルチニブ

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