放射線性直腸炎の対処法は?

回答者・古賀文隆
都立駒込病院泌尿器科医長
発行:2013年9月
更新:2015年2月

  

PSAの数値が160まで達し、前立腺がんと診断を受けました。幸い骨転移などはありませんでした。80歳と高齢だったので放射線治療(1日2グレイ×35)の照射とホルモン薬を使った治療を受け、PSAの数値は上昇していません。しかし、放射線の障害として、放射線性直腸炎の症状が現れ、3日に1回は下血しています。現在、消化器内科に通って薬を処方されているのですが、この症状は改善されるのでしょうか? 対処法を教えてください。

(東京都 男性 80歳)

A 内視鏡を用いての止血方法も

PSA値160とのことですが、局所療法としてホルモンを併用しての放射線照射自体は、がんのコントロールとして適切な治療法だと思います。

放射線性直腸炎は、放射線治療の合併症として、ある一定の頻度で起こりえます。消化器内科や大腸肛門外科が専門領域となります。一般的には消炎剤を内服して改善するかを見ます。

あとは内視鏡的に血を止めることができるならばその方法をとります。最近はレーザーを用いて出血しているもろい血管を焼きつぶすといった治療も行われています。

設備が整っていれば、高圧酸素療法もあります。いろいろな方法が発達しているので、放射線性直腸炎の症状があったら、内科、外科それぞれの医師と相談して、適切な治療法を検討しましょう。

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