PSA値が16。放っておいて大丈夫か

回答者●古賀文隆
がん・感染症センター都立駒込病院腎泌尿器外科部長
(2021年5月)

頻尿が続いたため近所のクリニックを受診したところ、PSA値が16でした。エコー検査をしたのですが、別に異常は発見されませんでした。しかし、医師は念のため大きい病院で針生検をしたほうがいいと勧めています。医療に詳しい友人に相談したところ、PSA値は体調によっても変化するのであまりあてにならない。たとえ前立腺がんだとしても、他のがんと比べて進行も遅く、年齢も年齢だし、放っておいても問題はないと言います。本当に放っておいて大丈夫なのでしょうか。

(72歳 男性 東京都)

放っておくのは良くない。短期間で進行する前立腺がんもある

がん・感染症センター都立駒込病院
腎泌尿器外科部長の古賀文隆さん

PSA値が16と高値であることから、前立腺がんの可能性を考えなければなりません。エコー検査では前立腺がんの診断は困難な場合も多く、比較的短期間で進行する前立腺がんもあるので放っておくのは良くない状況と思います。

前立腺がんの診断にはMRIが有効です。MRI検査を行い、MRI所見を参考にして針生検をお受けになることを勧めます。MRI陽性病変に狙いを定めた標的針生検の有効性は大規模な臨床試験で証明されています。針生検は経直腸エコーを使って行いますが、最近は、MRI画像を経直腸エコー画像に融合して、確実にMRI陽性病変から組織を採取する方法を採用している施設もあります。

当院では、バイオジェットシステムを用いた「MRI・経直腸エコー3D融合画像ガイド下標的針生検」を先進医療として実施しています。無痛で針生検を行うために、サドルブロックという麻酔をかけ、1泊2日の入院で検査を実施しています。