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免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせた 期待される「アクセル+ブレーキ療法」

クリニックレポート 従来の免疫療法と新しい免疫療法を組み合わせてがんを治療

取材・文●「がんサポート」編集部
(2016年3月)

  
湘南メディカルクリニック新宿院
院長の阿部吉伸さん

従来の免疫療法は免疫細胞を活性化してがんを攻撃するものだった。免疫のアクセルを踏み込む治療である。しかし、これだけではがん細胞の反撃に遭い、なかなか治療効果が上がらなかった。

そこで、がん細胞の反撃にブレーキをかける免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせることにした。これが新しい免疫療法「アクセル+ブレーキ療法」である。今回は、湘南メディカルクリニック新宿院院長の阿部吉伸さんにお話を伺った。

湘南メディカルクリニック新宿院
フリーダイヤル:0120-798-300


フリーダイヤル受付 10:00~19:00
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7F
当院の詳しい情報はインターネットで URL:www.immunotherapy.jp

これまでのがん免疫療法は がんの反撃で効果が不十分

これまで行われてきたがんの免疫療法は、患者さんの体から取り出した免疫細胞を培養し、数を増やして活性化させ、戦う力を高めて患者さんの体に戻すものだった。免疫細胞の攻撃力を考えれば、がんが治ってもおかしくないのだが、なかなかそのような結果は現れなかった。理屈通りにがん細胞は死滅しなかったのである。

その理由について、湘南メディカルクリニック新宿院院長の阿部吉伸さんは、次のように説明してくれた。

「免疫細胞が攻撃してきたとき、がん細胞は自分が生き延びるために反撃を開始するわけです。反撃されると、免疫細胞は攻撃力を失ってしまいます。これまでのがんの免疫療法は、アクセルを踏んで免疫力を高める治療でした。しかし、いくらアクセルを踏んでも、がんの反撃力を何とかしなければ、大きな効果は期待できないのです」

がん細胞は反撃するために、どのような武器を使っているのだろうか。

「免疫細胞の表面にはPD-1という鍵があり、がん細胞にはこれと結合するPD-L1という鍵穴があります。これがカチッとかみ合うと、免疫細胞の攻撃力が失われてしまうのです。がん細胞は、この方法で免疫細胞の攻撃から逃れています。こうしたメカニズムが明らかになったことで、がん細胞の反撃にブレーキをかける治療薬が開発されました。PD-1に結合することで、がん細胞のPD-L1と結合するのをブロックする薬です」

これが今、世界中で注目を集めている免疫チェックポイント阻害薬である。

相乗効果が期待できる 2つの免疫療法の組み合わせ

従来の免疫療法と、新しい免疫療法である免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせた治療が、昨年(2015年)の9月から、湘南メディカルクリニック新宿院で行われている。

「従来行ってきた免疫にアクセルをかける治療と、がん細胞の反撃にブレーキをかける新しい免疫療法を組み合わせた『アクセル+ブレーキ療法』は、非常に合理的です。がん細胞が反撃できない状態にしておいて、そこに攻撃力を高めた免疫細胞を送り込むことで、相乗効果が期待できるのです」

免疫チェックポイント阻害薬にはいくつかの種類があるが、湘南メディカルクリニック新宿院で使用しているのはオプジーボという薬剤である。日本ではメラノーマ(悪性黒色腫)と非小細胞肺がんの治療薬として承認されているが、海外ではさらに多くのがん種の治療に使われており、臨床試験も進んでいる。作用機序から考えて、どのがん種にも効くと考えていいようだ。湘南メディカルクリニック新宿院では、ほとんどすべての固形がんの患者さんに、「アクセル+ブレーキ療法」を開始している。

オプジーボ=一般名ニボルマブ

■「アクセル+ブレーキ療法」の仕組み
■実際の治療例(肺がん・縦隔リンパ節転移・男性71歳)
1クール5回の「アクセル+ブレーキ療法」で腫瘍が半分以下に縮小。
現在2クール目治療中

2週間毎の通院で 両方の治療が受けられる

「アクセル+ブレーキ療法」では2週間毎の通院が必要となる。

最初は患者さんから30㎖の採血を行う。この血液からリンパ球を取り出し、2週間かけて培養する。がん細胞を攻撃するNK細胞やT細胞を増やし、活性化させるのである。

2週間後に、この活性化したリンパ球を点滴で再び患者さんの体に戻し、次回のための採血を行う。そして、同じ日にオプジーボの点滴も行うのである。これを5回繰り返して1クールとしている。

「オプジーボの投与は1回20㎎という少量で、1クール5回で100㎎になるようにしています。抗体薬で長く体内に留まる性質があるため、少しずつ蓄積させていくようにしているのです。これによって、副作用のリスクを軽減しています」

免疫チェックポイント阻害薬の登場以来、これからのがん治療は免疫療法が中心になるだろうと言われている。同院の今後の治療成績が期待される。


湘南メディカルクリニック新宿院
フリーダイヤル:0120-798-300


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〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル7F
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