各種がん

大腸がん

「積極的ポリープ摘除術」で大腸全摘の回避を目指す! 代表的な遺伝性大腸がん——リンチ症候群と家族性大腸腺腫症

2024年7月

「疾患のリスクを有する人に対して定期的に検査を行うことをサーベイランスと呼んでいます。リンチ症候群や家族性大腸腺腫症の血縁者の方は、早い時期に遺伝子の検査を受けるか内視鏡検査を受けて、遺伝性の所見があればサーベイランスを行うべきです。家族性大腸腺腫症であれば中学生なら検査を始めますし、リンチ症候群のご子息であれば20~30歳くらいから検査をしています」と語る松林宏行さん 大部分の大腸がんは、環境要...

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切除可能な直腸がん試験結果に世界が注目も 日本の標準治療は「手術」で変わりなし

2024年1月

「PROSPECT試験の結果によって切除可能な直腸がんの治療法が変わることはありません。現時点での日本の標準治療は手術先行です」と話す山口研成さん 2023年7月、切除可能な直腸がんに対する国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験「PROSPECT試験」の結果が「The New England Journal of Medicine」(NEJM)に発表され、注目を集めました。欧米の標準治療に、米国自らが一石投じる結...

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ビタミンDの驚くべき効果がわかってきた 消化管がん手術後の再発・死亡リスクを大幅に減少

2023年11月

「アマテラス試験などのメタ解析から、毎日ビタミンDを服用することで、がんによる死亡を12%抑制できることがわかりました。世界中で毎年1,000万人ががんで命を落としています。ビタミンDを服用することで、がんの死亡を10%抑制できたら、毎年100万人の命を救えることになります」と語る浦島さん がんによる死亡を減らすと期待されているビタミンD。日本で行われたアマテラス試験を始め、世界中でいくつもの興味...

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世界最大規模の画期的研究の一部解析結果が発表 大腸がんの術後補助療法の必要性をctDNAで判断する

2023年8月

「ctDNAで、術後補助療法が必要かどうかがわかり、無駄な治療を回避できることで、副作用で苦しむ人を減らすことができます。また、再発する人も極限まで減らせるのではないかと期待されています」と語る沖英次さん 大腸がん手術後の補助化学療法は、従来はステージと病理検査などから推定されるリスクに応じて行われていました。そこにゲノム医療を導入しようと臨床試験が行われ、術後のctDNAが陽性の人は、陰性の人に...

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初めての前向き試験で抗EGFR抗体薬の信頼性が確実に! 進化を続ける切除不能・進行再発大腸がんの薬物療法

2023年3月

「これまでは後ろ向き解析しかなかった抗EGFR抗体薬の使い方が、初めての前向き試験のデータにより完全に確立したということです」と話す砂川優さん 進行がんの薬物療法は進化しています。大腸がんも例外ではありません。昨年(2022年)1月、3年ぶりに「大腸癌治療ガイドライン」(第7版)が改訂され、遺伝子変異の有無と原発巣の発生場所が治療選択を左右することが記載されました。ただ、その根拠となるデータはすべ...

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遺伝子変異と左右どちら側にがんがあるかが、薬剤選択の鍵を握る! 大腸がん薬物療法最前線

2022年8月

「最新知見に基づいた方向性を簡潔に示して、全国で治療を行う医師たちの指針となるのがガイドラインです。ガイドラインはバイブルでも約束ごとでもなく、あくまでも指針。全国どこの施設でも一定レベル以上の治療が行えるようになるための、いわば楽譜のようなものです」と語る山口研成さん 今年1月、「大腸癌治療ガイドライン第7版(2022年版)」が刊行された。2019年の第6版からおよそ3年。その間にも、臨床試験に...

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化学放射線と全身化学療法を術前に行うTNT療法が話題 進行下部直腸がん 手術しないで完治の可能性も!

2022年5月

「とくに肛門から5㎝以内、そのまま手術すると人工肛門になる確率の高い患者さんには、TNT療法とWatch&Waitという選択肢がある、ということをぜひ知って欲しい」と語る秋吉高志さん 進行下部直腸がんの術前化学放射線療法は、がんを縮小して手術できるため肛門を温存できる確率も高まり、術後の局所再発を抑えるとの評価は世界的に定着しています。近年、さらに術前化学放射線療法と、術後に行われていた全身化学療...

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肛門温存の期待高まる最新手術 下部直腸がんTaTME(経肛門的直腸間膜切除術)とは

2022年2月

「下部直腸がんにおいては、腫瘍は肛門から非常に近い位置にあり、TaTMEでは、腫瘍の位置や状態が直近に確認できて確実に手術ができます。当院では、今まで人工肛門にしなければならなかった患者さんが、肛門を温存できる確率が高くなりました」と語る松田武(たける)さん 大腸がんの手術では、腹腔鏡下手術、ロボット手術といった手術が全国で行われているが、とくに下部直腸がんに対しては、経肛門的直腸間膜切除術(Ta...

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大腸のAI内視鏡画像診断が進化中! 大腸がん診断がより確実に

2022年1月

「病変が一瞬でも、ほんの一部分でも、カメラに映りさえすれば、AIなら見逃さず、見つけ出すことができます」と語る斎藤さん 内視鏡による診断と治療が世界でもっとも進んでいるのは日本。医療機器の多くを海外からの輸入に頼っている我が国だが、消化器内視鏡だけは日本製が世界シェアの90%以上を占めるという。日本の内視鏡技術に世界が注目する中、「大腸内視鏡AI」が登場したのは、2019年3月のことだった。それか...

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患者さんによりやさしいロボット手術も登場 新しくなった大腸がんの手術と薬物療法

2021年5月

「大腸がんの適切な薬物療法のためには、RAS、BRAF、MSIの遺伝子検査を受ける必要があります。患者さんは『3つの遺伝子検査の結果はどうでしたか?』と聞いてみるのもいいかもしれません」と語る塩澤 学さん 大腸がんの治療が変革の時期を迎えている。手術に関しては、ロボット手術の登場で排尿障害や性機能障害などの後遺症を比較的防げるようになった。まだ広く普及したとは言えないが、いずれはロボット手術が中心...

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