空咳、息切れ、発熱に注意! 肺がん治療「間質性肺炎」は早期発見が大事
2024年2月
「空咳、息切れ、発熱の3つを覚えておいてください。とくに薬剤性の場合は熱が出ることがあります」と語る久保田さん 肺炎は老齢者や乳幼児に多い病気で、風邪をこじらせて肺炎になったなどしばしば耳にします。ところが、同じ肺炎でも、「間質性肺炎」はあまり聞いたことがない方も多いかもしれません。肺がんの薬物療法の副作用、自己免疫疾患の膠原病や身近なカビなどさまざまな原因で発症し、しかもその原因がわからないこと...
肺がん
2024年2月
「空咳、息切れ、発熱の3つを覚えておいてください。とくに薬剤性の場合は熱が出ることがあります」と語る久保田さん 肺炎は老齢者や乳幼児に多い病気で、風邪をこじらせて肺炎になったなどしばしば耳にします。ところが、同じ肺炎でも、「間質性肺炎」はあまり聞いたことがない方も多いかもしれません。肺がんの薬物療法の副作用、自己免疫疾患の膠原病や身近なカビなどさまざまな原因で発症し、しかもその原因がわからないこと...
2023年7月
「切除可能NSCLCの薬物療法は術前か術後のどちらがよいかが、いま大きな議論になっています。私はステージⅢなら術前、ステージⅡまでは現時点では術後がよいと考えます」と話す大矢由子さん 切除可能でもⅡ期以降は術後補助療法が推奨される非小細胞肺がん(NSCLC)。その周術期治療に、この1年、進化が起きています。術前、術後治療に免疫チェックポイント阻害薬が登場し、EGFR遺伝子変異陽性には術後補助療法に...
2023年7月
「IVRという名称は一般にはあまり知られていませんが、IVRという治療法は広く行われている治療法なのです」と語る山門さん 電磁波の一種であるラジオ波でがんを焼くラジオ波焼灼術は、2004年、肝がんの治療に対して保険適用されただけでした。しかし、昨年(2022年)9月から適応が拡大され、肺腫瘍、腎腫瘍、骨腫瘍なども保険で受けられるようになっています。これらの治療を以前から行っている兵庫医科大学放射線...
2023年4月
「切除不能の非小細胞肺がん薬物療法におけるいちばんの課題は、タグリッソ耐性後の治療です。それを克服すべく、現在、臨床試験を進めています」と話す高橋さん 肺がん薬物療法は驚異的な進化を遂げ続けています。皮切りとなったのが約20年前に登場した分子標的薬イレッサ。がん組織にドライバー遺伝子変異を見つけ出し、その変異をピンポイントに阻害するという、それまでとは全く違う機序を持つ分子標的薬の登場が肺がん治療...
2023年3月
「欧米を中心に免疫チェックポイント阻害薬の効果は腸内細菌によって修飾されると報告があったのですが、日本人の腸内細菌叢は欧米とは大きく異なるので、日本人の研究が必要と考えました」と語る庄司文裕さん がんの治療で重要な存在になってきた免疫チェックポイント阻害薬。肺がんの治療でもすでに多くの患者さんに使用されるようになっています。この免疫チェックポイント阻害薬の効果に、患者さんの腸内細菌叢の状態が関係す...
2022年1月
「小型の非小細胞肺がんに対して標準治療の肺葉切除と縮小手術である区域切除の比較試験を行った結果、区域切除群の生存期間が有意に長いことが明らかになりました。外科分野における最近のトピックでしょう」と語る久保田さん 近年、目覚ましい進歩を遂げている非小細胞肺がんの治療。いくつもの臨床試験が進められており、2021年も新しいデータが報告されている。そうした中から、実際の治療に大きな影響を与えることになり...
2020年12月
「肺がんの検査は、遺伝子パネル検査の方向にありますが、コストベネフィットも考える必要があるでしょう」と語る久保田 馨さん 近年、進行・再発非小細胞肺がんの薬物治療は選択肢が増え、目覚ましい進歩を遂げている。2002年に登場し、2004年EGFR遺伝子に変異のある患者に有効だとわかったイレッサを皮切りに、解明された遺伝子変異ごとの治療薬の開発が進み、非小細胞肺がんの薬物治療は細分化してきた。そんな中...
2020年2月
「肺臓炎をうまく抑えて、化学放射線療法後、イミフィンジの投与をできるだけ早く開始したほうが良い結果が出ています」と語る大西 洋さん 非小細胞肺がんⅢ期における化学放射線療法は標準治療だが、最近、治療後の免疫チェックポイント阻害薬の上乗せ効果が認められ、その治療が標準治療化されてきた。今後はさらなる延命効果を望むために、様々な治療の組み合わせが臨床試験を通じて模索されていきそうだ。ここでは手術不能非...
2020年2月
「1、2年くらいで効果が薄れてしまう分子標的薬の使う順番を検討することは今後の課題です」と語る久保田 馨さん がんの中でも予後が悪い肺がん。その中で驚くほど生存率を伸ばしてきたのが、手術不能または再発した、つまり進行した非小細胞肺がんの治療だ。分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などの新薬が相次いで登場し、遺伝子解析により〝効く人に効く〟薬剤を選択できる個別化医療が進化しつつある。さらに、治療薬...
2020年2月
「小細胞肺がんは進行が早いので、化学療法で進行を抑えながら免疫療法の反応が出るのを待つ、という治療戦略が功を奏したのではないかと思います」と語る西尾誠人さん 非小細胞肺がん治療は、ここ数年、目覚ましい進歩を遂げてきた。一方、この20年弱、新しい治療法も薬も登場しなかった小細胞肺がん。そんな中、昨年(2019年)、長い沈黙を破って待望の新薬が承認された。これまでの化学療法に免疫チェックポイント阻害薬...