悪性リンパ腫 CHOP療法の効果は?

回答者・岡元るみ子
千葉西総合病院腫瘍内科外来化学療法センター長
発行:2013年10月
更新:2015年2月

  

母(55歳)が、悪性リンパ腫のT細胞型(画像診断よりⅡ期と推定)と診断されました。担当の医師によりますと、このタイプには現在認められている治療法はCHOP療法しかないとのことでした。リンパ腫のT細胞型、CHOP療法についての基本と、そのほかに治療法がないものか、教えて下さい。

(京都府 女性 30歳)

A 造血幹細胞移植も選択肢に

T細胞型といっても、その中にも種類がいくつかあります。悪性リンパ腫全体の10%ほどを占めていますが、T細胞リンパ腫は発症頻度が低く、症例数が少ないため臨床試験が難しい状況です。そのため標準的治療が決まっていないというが現状です。CHOP療法とは4つの薬剤を併用する化学療法で、B細胞リンパ腫でよく行われる治療法です。

さらにその後の進行をみて、自家あるいは同種造血幹細胞移植も検討することになるかもしれません。通常の抗がん薬だけでは根絶できない悪性リンパ腫にも一定の効果が期待できます。その反面、重い副作用が問題となっています。

自家あるいは同種造血幹細胞移植を併用した大量化学療法を継続することで、抗がん薬単独より治療成績が上がったという報告もあります。

55歳とまだお若いので、継続して「骨髄非破壊的同種造血幹細胞移植」のような移植治療の可能性も考えられます。

CHOP療法=エンドキサン(商品名)+アドリアシン(商品名)+オンコビン(商品名)+プレドニン(商品名)

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