精巣腫瘍の手術を2週間も待って大丈夫か?

回答者・新井 学
獨協医科大学越谷病院泌尿器科准教授
発行:2014年4月
更新:2014年11月

  

2日前に病院での検査を受けた父ですが、精巣腫瘍を患っていることがわかりました。今後は、転移があるかを調べる検査を1週間後に、手術を2週間後にすることになりました。

ところが、インターネットでがん情報のサイトを見ると、「腫瘍の発見後は、数日内に手術すべき」と書かれていたのです。2週間後の手術では遅すぎるのではないかと心配です。

(25歳 女性 神奈川県)

2次がんを避けるため行わない

獨協医科大学越谷病院泌尿器科准教授の新井 学さん

精巣にできた腫瘍だからといって、必ずしも精巣腫瘍とは限りません。例えば、精巣の悪性リンパ腫や良性腫瘍の可能性もあります。がんの種類が違えば、治療法もまったく異なりますので、何より最初にすべきは、がんの組織を採取し組織型を調べ、がんの種類と治療法を特定するということです。

精巣(睾丸)摘除術は負担の大きな手術ではないので、転移を調べる検査と並行して行えます。特に、広範な転移を有する悪性度の高い胚細胞腫瘍の場合は、進行が大変早く治療開始のタイミングが遅れると重大な結果を招きかねません。精巣に腫瘍ができた場合は、準緊急手術の扱いで遅くとも数日以内に手術するのが原則です。

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