各種がん

術後のホルモン療法は10年ではなく7年 閉経後ホルモン受容体陽性乳がん試験結果

2021年11月

「SALSA試験の内容は信用に足るもので、最近は当院でも7年で止めるよう指示をしています」と語る中村清吾さん 閉経後の乳がん患者さんが術後に投与されるホルモン療法薬のアロマターゼ阻害薬。再発予防効果が期待される一方、副作用との兼ね合いで、何年が最適な服用期間なのか、エビデンスが待たれていた。そんな中、長期投与群(10年)と短期投与群(7年)を比較したSALSA試験報告がNEJM誌(ザ・ニューイング...

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新しいペプチド受容体核医学内用療法(PRRT)がスタート 希少がんで見つけるのが難しい神経内分泌腫瘍

2021年10月

「ペプチド受容体核医学内用療法は、日本神経内分泌研究会や患者さんがここ数年待ち望んでいた承認でした」と語る高田良司さん 希少がんの1種である神経内分泌腫瘍の新しい治療薬「ルタテラ」が、2021年6月に承認され、いよいよ治療が始まろうとしている。この薬は、腫瘍細胞に発現しているソマトスタチン受容体と結合するソマトスタチン類似物質に、放射性物質を取り付けた構造になっている。腫瘍細胞に結合し、体内から放...

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術後合併症を半減させたロボット支援下手術の実力 胃がん保険適用から3年 国産ロボット「hinotori」も登場

2021年9月

「当病院では、胃がんの96%がロボット支援下手術で、基本的にはすべての進行度の胃がん患者さんに対して行っています」と語る宇山一朗さん 今日のがん手術は、根治性と共に、身体負担の少ない低侵襲性が求められる。腹腔鏡や胸腔鏡による内視鏡下手術の普及は、それに大きく貢献してきた。さらに内視鏡下手術を進化させた「ロボット支援下内視鏡手術」、通称ロボット(ダヴィンチ)手術が登場。2012年の前立腺がんを皮切り...

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より推奨の治療法が明確化した「ガイドライン」 HR陽性、HER2陰性の進行・再発乳がんの最新治療

2021年8月

「これまでは同じ推奨度だった3つの治療法が、より明確にCDK4/6阻害薬とアロマターゼ阻害薬の併用療法が推奨されました」と原 文堅さん 『乳癌診療ガイドライン』(2018年刊行)は、新薬の登場などに合わせ、Web版の改訂が行われてきた。約1年前の2020年8月には、Ver.4のWeb版改訂が行われ、閉経後のHR(ホルモン受容体)陽性転移・再発乳がんに対する治療の推奨の強さなどが新しくなった。推奨さ...

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希少がんだが病型が多い皮膚リンパ腫 なかでも圧倒的に多い「皮膚T細胞リンパ腫」の最新治療

2021年8月

「皮膚リンパ腫の多くは、病気の進み方はゆっくりですが、症状を抑えるのは難しく、進行する患者さんに対して効く治療法がほとんどなかったのが現状でした。最近になり、いろいろ新しい薬がでてきて、治療の選択肢が増えてきています」と語る大塚幹夫さん 皮膚リンパ腫は、白血球の1つであるリンパ球が腫瘍化して皮膚に浸潤し、さまざまな皮膚症状を生じる病気である。リンパ球にはT細胞、B細胞、NK細胞などがあるが、そのう...

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腺がんで威力を発揮、局所進行がんの根治をめざす 子宮頸がんの重粒子線治療

2021年7月

「子宮頸がんでも重粒子線の保険適用を申請しているので、2022年の改定で認められることを期待しています」と語る若月優さん 放射線治療は子宮頸がんの約70%を占める扁平上皮がんに効きやすいこともあり、子宮頸がんの根治をめざす治療法として近年、ますますウエイトが増している。また、局所進行がんには、放射線と化学療法を組み合わせる化学放射線療法が標準治療となっている。それに加え、放射線の一種である重粒子線...

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分子標的薬と免疫療法薬との併用療法が高い効果 進行腎細胞がんの1次治療に新しい複合免疫療法が登場

2021年7月

「腎細胞がんは、もともと免疫と深い関わりがあるがんで、免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせる複合免疫療法は理にかなった治療と言えます」と語る植村さん 進行腎細胞がんの1次治療は、がん免疫療法薬と分子標的のチロシンキナーゼ阻害薬を併用する「複合免疫療法」が中心となっている。現在は3種類の併用療法が行われているが、最近になって、2種類の複合免疫療法の第Ⅲ相試験結果が報告された。新たな複合免疫療法であ...

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不正出血を見逃さないで! 子宮頸がんを抜き、増加している子宮体がん

2021年7月

「子宮体がんは、非常に早い時期から不正出血というサインが現れます。月経以外の出血に気づいたら、迷わず悩まず、まずは婦人科を受診してください」と語る高橋伸卓さん 子宮頸がんに比べて情報量が少なく、健康診断項目にも入っていないことから意識する機会も少ない子宮体がん。しかし、実は今、子宮体がんの罹患者数は子宮頸がんを追い越し、年々、増加の一途をたどっている。罹患年齢の中心は、閉経が見えてくる50歳前後。...

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免疫チェックポイント阻害薬が薬物療法に変革をもたらした! 食道がん、キイトルーダが1次治療に加わる見込み

2021年6月

「30年間の沈黙を破って、今、食道がんの薬物療法は歴史的とも言える進化の途上にあります」と語る加藤健さん 長らく難治とされてきた食道がんに、ようやく光が射してきた。免疫チェックポイント阻害薬が第Ⅲ相試験を突破して、30年ぶりに薬物療法が進化を遂げたのだ。2次治療に承認されて標準治療となったオプジーボ、キイトルーダに加えて、今、1次治療にも大きな進化が起ころうとしている。食道がん治療に訪れている大変...

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長い停滞を乗り越えて次々と新薬登場! 内臓転移でも選択肢が増えたメラノーマ

2021年6月

「自己検診になる皮膚がんは、初めは痛みもかゆみもないが、見ていて不安に思うのなら専門医に診てもらったほうがいい」と語る吉野公二さん 皮膚がんは、当初はほくろや皮膚炎などと見間違うことも多く、市販の薬で処置したりほっておく人も多い。皮膚がんのなかでも悪性度が高いメラノーマ(悪性黒色腫)は、早期であれば手術だけで完治するが、病気の進行が早いため、診断を受けたときにはすでに転移を起こしていることもある。...

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