Webがんサポート掲載記事より

第25回乳癌学会学術総会レポート
個別化医療における多遺伝子発現検査の現状と展望
今年(2017年)7月に福岡で開催された第25回日本乳癌学会学術総会から「乳がん患者のサバイバーシップ支援」「多遺伝子発現検査」に関する話題を拾った。
早期乳がんの薬物治療においては、ホルモン療法、化学療法、HER2療法といった術後治療(術後補助化学ホルモン療法)が、乳がんの予後改善に大きく寄与してきたが、標的が明らかではない化学療法については、過剰治療となっている可能性が懸念されてきた。従来、化学療法を行うべきかどうかの判断においては、臨床病理学的因子が考慮されてきたが、近年、術後の再発リスクを予測する多遺伝子発現検査(多遺伝子アッセイ)が用いられるようになってきている。

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第25回乳癌学会学術総会レポート
乳がん患者のサバイバーシップ支援
今年(2017年)7月に福岡で開催された第25回日本乳癌学会学術総会から「乳がん患者のサバイバーシップ支援」「多遺伝子発現検査」に関する話題を拾った。
日本人女性における悪性腫瘍のうち最も罹患率の高い乳がん。罹患数、死亡者数ともに増加の一途をたどっている。年齢層別にみると40歳から増加傾向が見られ、55~59歳でピークに達する。年齢分布では平均年齢は57.4歳と言われる。

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2016年9月号特集記事
対談 オンコタイプDX検査で化学療法の実施は30%ほど減りました
ホルモン受容体陽性、HER2陰性、早期乳がん患者での、予後予測と化学療法の効果予測に有用とされるオンコタイプDX™乳がん検査。米国臨床腫瘍学会(ASCO)、全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)、サンクトガレン(St. Gallen)国際専門家コンセンサス委員会、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)などの欧米の主要ガイドラインではすでに採用されているが、日本ではまだ保険適用承認が足踏みの状態となっている。その間にも、同検査の新たな有益性を示す臨床研究データ(ASCO2016でのSEERレジストリー解析結果、WSG Plan B試験結果など)が数多く報告されている。

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私の生きる道
自ら動き、納得できる治療法を選んできた、長野五輪・アイスダンス日本代表の河合彩さん(41歳)
幼いころから勝負の世界に身を置き、勝ちにこだわってきたアスリート。だが今、彼女の佇(たたず)まいに、気負いや押しの強さは微塵もない。「毎日、今日を生きていることが愛おしい」と語る柔らかい笑顔を見ていると思う。幸せとは、決して他人の目から見た〝わかりやすい成功〟ではないのだ、と。

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ここだけは押さえておきたい 乳がんの基礎知識
乳がんは年間約6万人が罹患し、年々、患者数は増え続けています。これまでは、閉経前後の40代後半~50代前半に多かったが、閉経後の患者さんも増えています。ここでは初期治療の基礎知識について、わかりやすく解説します。

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新規薬剤の登場と明確にすべき課題
総合的な対応が必要に ER陽性HER2陰性・進行再発乳がん
乳がんを分子生物学的に分析し、どの薬剤が効果が高いのかを判断するためにサブタイプとして分類することが一般的な治療として広がり、それぞれの患者さんに適した治療選択が行われている。その中で、「閉経後進行再発乳がんのホルモン受容体陽性・HER2受容体陰性タイプ」について最新情報をリポートする。

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妊孕性温存は 乳がん治療の準備と並行して迅速に行う
若い乳がん患者さんは、化学療法やホルモン療法により、妊孕性(妊娠する力)への影響が心配される。しかし近年、受精卵や卵子、卵巣組織の凍結などの妊孕性温存療法の発展に伴い、がん治療と妊娠・出産の両方を実現したいと考える患者さんが増えている。妊孕性温存についての取り組みと今後の課題についてレポートする。

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「骨を守る」対策も並行して行う 乳がん骨転移治療
乳がんは骨に転移しやすい。痛みや骨折、脊髄の麻痺などを起こすことがあり、そうなると日常生活に悪影響を及ぼすことになってしまう。また、加齢によって骨が脆くなった上に骨転移が重なれば、より症状が悪化することにもなりかねず、十分な骨転移対策が必須となっている。

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乳がん化学療法による発熱性好中球減少を防ぐ新薬
抗がん薬を投与する際に、副作用として起こりうる好中球減少による発熱症状を対象とした新薬が承認された。より強い抗がん薬を使えるようになると期待する関係者も多いが、適応には慎重を期すべきとする意見もある。

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