舌がんで頸部リンパ節転移。手術以外の治療法は?
主人(62歳)が9カ月ほど前に舌がんと診断され、手術で部分切除しました。術後は定期的に病院に通い、経過を観ていたのですが、先日の検査で左頸部のリンパ節に転移していることがわかりました。主治医からは再手術を勧められています。どのような手術になるのでしょうか。放射線治療など手術をせずに済む治療法はないのでしょうか。手術となると2度目となりますので、できれば避けたいという思いがあります。
(59歳 女性 青森県)
A 一般的に手術が第1選択。経験豊かな医師の手術を信じて
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亀田総合病院頭頸部外科部長の
岸本誠司さん
岸本誠司さん
舌がんの3割の方は、治療前からあるいは治療後に頸部リンパ節に転移します。この方の場合も最初の治療の時には見られなかったリンパ節転移が後で出てきたということです。
この転移したリンパ節に対する治療の第1選択は手術です。放射線照射の有効性はそれより落ちます。また、抗がん薬治療も選択肢の1つとなりますが、それ単独での効果はさらに落ちます。
相談者のご主人の場合、1度目の手術は口の中だけだと思われるので、あまり身体の負担にはなってないと推察されます。転移した頸のリンパ節もそれほど進行していないのであれば、手術の後遺症も小さくて済みます。年齢などによる体力的な問題や他に合併症があれば別ですが、この患者さんはまだお若いので、最も確実な治療法である手術で対応したほうが良いと思います。経験のある医師なら十分対応可能です。