1. ホーム  > 
  2. 各種がん  > 
  3. 乳がん  > 
  4. 乳がん
 

若年性であることは再発リスク因子ではない

監修●梶浦由香 聖路加国際病院乳腺外科
取材・文●「がんサポート」編集部
発行:2014年3月
更新:2015年4月

Q4 マンモグラフィ検査は有効?

マンモグラフィ検査(以下マンモ)とは、乳腺専用のX 線検査です。各自治体が一定の年齢の女性に補助金を出すことで検査の普及を図っています。板状のプレートに乳房を挟んでつぶす形にしてX 線撮影します。触診で発見しにくい小さなしこりも発見できますが、放射線を当てることと乳房を圧迫する痛みに対する受診対象者側の抵抗が強いことも確かです。

聖路加国際病院の梶浦由香さんは、若い女性から「マンモと超音波検査(エコー)のどちらがよいか」という相談をよく受けるといいます。梶浦さんは、「マンモでも1 年に1 回程度なら被爆による影響はほとんど心配ありません。むしろ撮らないことで、マンモでしか見えない石灰化などが見過ごされる危険があります」とマンモの有用性を認めています。

さらに「マンモの長所は、客観的であること。画像として残るので、訓練を受けた医療者ならほぼ同じ結論を出せます。左右比較しながら、全体を評価できるので検査の目的に合っています。エコーは痛みや被爆リスクはありませんが、やや客観性に乏しく乳房全体の同時評価が難しいこともあります」と話し、双方の長所と短所を説明して、使い分けや組み合わせを提案しているといいます。

Q5 病期(ステージ)はどのように分けますか?

乳房のしこりの大きさ、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無によって大きく5 段階の病期(ステージ)に分類されます。発症年齢は関係ありません。

図5 乳がんの病期(若年性乳がんも同様)

日本乳癌学会編「乳癌取扱い規約第16版(2008)」(金原出版)より作成 0期:非浸潤がん

Q6 それぞれのステージでの治療法は?

標準治療として外科療法(手術)、放射線療法、薬物療法があります。それぞれを単独で行う場合と複数を組み合わせて行う場合があります。

乳がんでは病状に応じた標準治療が確立されています。医師とよく相談の上、自分の症状とがんの悪性度、その後の自身のライフスタイルなどを考えて治療法を検討すべきです。若いからといって、特別な治療を加える必要はなく、病期とタイプに合わせた治療を行います。

Q7 「サブタイプ」とは何ですか?

がんが周囲の脂肪組織などに広がらず、乳管内にとどまっている状態を非浸潤がんといいます。この場合、転移の可能性は低く、手術で切除すれば完治の可能性が高いのですが、周囲に浸潤してしまった場合には、転移の危険を考えなければなりません。

転移の芽をつぶす治療法として、全身療法である化学療法やホルモン療法を行う場合があります。

がん細胞に「ホルモン受容体があるか」と「がん遺伝子のHER2 をもつ(陽性)か」を軸にがんの特性を分類したものをサブタイプといい、5つのタイプに分けられています。ホルモン受容体があればホルモン治療の適応があり、HER2 陽性であればハーセプチンを追加するなど、治療方法選択の1つになっています。若年性乳がんであっても、その選択法に違いはありません。

図6 乳がんのサブタイプ

ER=エストロゲン受容体 PR=プロゲステロン受容体

ハーセプチン=一般名トラスツズマブ

1 2

同じカテゴリーの最新記事