連載

がん哲学外来

がん哲学「樋野に訊け」 28 今月の言葉「自分ががんになったのはこの時のためかもしれない」

2018年11月

親友に会いたいが心配させたくないT・Mさん 独身/68歳/兵庫県 Q 4年前に乳がんを患いました。診断はステージ(病期)Ⅱで、乳房の全摘手術とその後のホルモン療法で元気を取り戻すことができました。そしてあと一息で5年を迎えようというときに、状況が一変しました。術後4年の検診で、肺と脳への転移が見つかったのです。転移部位は6カ所、現在は通院で化学療法と放射線治療を受け続けています。もっとも、率直にい...

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がん哲学「樋野に訊け」 27 今月の言葉「大きな気持ちで臨めば、新たな人生を切り開くエネルギーになる」

2018年10月

末期がんの夫に裏切られていたS・Mさん 主婦/67歳/東京都 Q 3年前、それまで40年以上、連れ添ってきた夫に大腸がんが見つかりました。手術と抗がん薬で回復したものの、1年前に肝臓、骨に転移が見つかり、現在はある病院でモルヒネを用いた緩和ケアを続けています。長い間、苦楽を共にしてきた人だから最期まできちっと見守り続けたい。そう思って介護を続けてきたのですが、予想だにしない事態に見舞われました。モ...

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がん哲学「樋野に訊け」 26 今月の言葉「人生に逆境も順境もない」

2018年9月

職場の仲間や友人たちにもがん罹患を知らせるべきかE・Rさん パート勤務/女性/埼玉県さいたま市 Q 今年(2018年)の5月、入浴後に体を拭いているとき、右乳房の奥にウズラの卵大のしこりを見つけました。嫌な予感を覚え、翌日、近所の病院を受診すると、不安は的中していました。ステージⅡの乳腺がん。ただ比較的、早期のがんなので、手術とかホルモン療法で完治も可能とのこと。そのこともあって、がん告知の後の落...

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がん哲学「樋野に訊け」 25 今月の言葉「流れに身を任せ、今日を精一杯生きていけばいい」

2018年8月

息子が戻ってくるまで、家業に励みたいY・Tさん 70歳/和菓子店経営/女性/東京都国立市 Q 30代で両親を亡くし、40代で夫とも死別した後、女手ひとつで嫁ぎ先の稼業である和菓子店を切り盛りしてきました。事業は順調で、私が采配を振るうようになってから地元で2店を新規開店。今では地域の有名店として、雑誌などでも取り上げられるようになりました。亡くなった夫との間には、2人の息子にも恵まれています。息子...

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がん哲学「樋野に訊け」 24 今月の言葉「心配事は心の片隅にそっと仕舞っておく」

2018年7月

がんになって最期の生き方を考え始めたY・Uさん 44歳/会社員/男性/神奈川県 Q 昨年(2017年)、会社の定期健診で早期の胃がんが見つかりました。そのがんは腹腔鏡手術で切除。現在は健康面で何の問題もなく、以前と変わらない生活を送っています。ただ、1つ変わったのは、時折、漠然とではあるのですが、「死」について考えるようになったこと。がんと診断されたとき、もし「余命あとわずか」と言われたら、最後の...

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がん哲学「樋野に訊け」 23 今月の言葉「自分が犠牲になっても心豊かになるために」

2018年6月

郷里の老父が肺がんを患ったM・Wさん 63歳男性/東京都 Q 高校卒業後、熊本から上京して45年の歳月が経過しました。3年前には、長年勤めた会社を定年退職し、今は妻と2人悠々自適の日々を送っています。経済的にそんなに余裕があるわけではないけれど、2人の娘も時折りは、可愛い孫を連れて遊びに来てくれるし、現在の暮らしに、これという不満はありません。ただ、1つ気になるのが郷里にいる老父のことです。これま...

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がん哲学「樋野に訊け」 22 今月の言葉「悲しみすぎると心が死んでしまう」

2018年5月

最愛の妻を失くして、すべてのことに関心を失ったT・Sさん 63歳男性/神奈川県横浜市 Q 最愛の妻が今年1月、乳がんで亡くなりました。初めてがんが見つかったのは、3年前の秋のことでした。幸い、少しは経済的な余裕もあったので、それからは会社を辞め、時間の融通のきくアルバイトをするようにして、妻の看病にできるだけ時間を割くようにしていました。一昨年には、妻のがんは全身に転移し、歩くこともままならなくな...

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がん哲学「樋野に訊け」 21 今月の言葉「人生とは与えられたプレゼントである」

2018年4月

限られた余生、1日1日を大切に生きたいY・Tさん 71歳男性/無職/東京都 Q 昨年秋に古希を迎え、体力の低下が気になったこともあり、数年ぶりに市の健康診断を受診しました。すると肺のX線検査で異常が見つかり、さらに専門の病院の検査で進行肺がんとの診断が下されました。担当の医師の話では、現段階の症状はステージⅡBとのこと。すでにリンパ節にがんが浸潤していることを考えると、脳や骨に微細な転移があっても...

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がん哲学「樋野に訊け」 20 今月の言葉「最優先するのはいちばん大変な人の声」

2018年3月

植物状態の義母が不憫に思えてきたN・Sさん 60歳女性/主婦/東京都立川市 Q 今年、90歳になる義母は数年前に見つかった肺がんが全身に転移し、排便はもちろん食事もできない状態です。さらに少し前からは認知症も進行し、嫁である私はもちろん、実子である夫も認識できていない様子です。病院ではすでに治療の術(すべ)がないために、自宅で在宅医療のお世話になっていますが、常に意識が朦朧(もうろう)としており、...

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がん哲学「樋野に訊け」 19 今月の言葉「いい医師の条件は専門性プラス人間性」

2018年2月

せっかくいいドクターとめぐり会えたのにT・Hさん 50歳男性/会社員/東京都 Q 昨年(2017年)の秋、トイレの回数がやたらに増えたため、前立腺肥大ではないかと自宅近辺の病院で検査を受けたところ、前立腺がんを患っていることが判明しました。症状はステージⅡでそれほどは進行していません。そこで、主治医と話し合った結果、とりあえず手術は回避して、しばらくはホルモン療法で状況を見て行こうということになり...

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