連載

がん哲学外来

がん哲学「樋野に訊け」 31 今月の言葉「歯を食いしばって笑顔をつくる」

2019年2月

かけがえのない子どもを白血病で失ってしまったR・Eさん パート勤務/37歳/東京都 Q 昨年の秋のことでした。私たち夫婦の一人息子が急性骨髄性白血病(AML)のため10歳で亡くなりました。病院では最善の治療を施してもらったと思っていますし、私たち夫婦もできるだけのことはやったと思っています。でも、1人息子を亡くした思いは生易しいものではありません。それ以来、私はまるで抜け殻のような毎日を送っていま...

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がん哲学「樋野に訊け」 30 今月の言葉「大切なのは支えることではなく、寄り添うこと」

2019年1月

末期がんの夫が自分の話を受け入れてくれないE・Uさん 主婦/68歳/大阪府 Q 40年以上連れ添った夫に、去年の秋、大腸がんが見つかりました。がんはすでにステージⅣ、肺や骨に複数の転移も見つかっています。先生は半年程度とみているようです。そんな状態だから、私は夫との最後のひと時を精一杯楽しく過ごしたいと思っています。夫が元気なうちに「旅行に行ってみませんか」と提案したりもしています。海外旅行は難し...

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がん哲学「樋野に訊け」 29 今月の言葉「先のことを憂うより今を楽しむ」

2018年12月

自分や娘の将来のために遺伝子検査を受けたいA・Sさん 主婦/37歳/東京都 Q 5年前に結婚して2人の女の子を持つ30代の専業主婦です。昨年秋、入浴中に体を洗っているとき、右の乳房にあずき大のしこりに気がつきました。嫌な予感を覚えて、自宅近辺の病院で検査を受けると、早期の乳がんであることが判明しました。早期段階だったため、手術で部分切除、乳房もそのまま温存することができました。ただ、これからの長い...

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がん哲学「樋野に訊け」 28 今月の言葉「自分ががんになったのはこの時のためかもしれない」

2018年11月

親友に会いたいが心配させたくないT・Mさん 独身/68歳/兵庫県 Q 4年前に乳がんを患いました。診断はステージ(病期)Ⅱで、乳房の全摘手術とその後のホルモン療法で元気を取り戻すことができました。そしてあと一息で5年を迎えようというときに、状況が一変しました。術後4年の検診で、肺と脳への転移が見つかったのです。転移部位は6カ所、現在は通院で化学療法と放射線治療を受け続けています。もっとも、率直にい...

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がん哲学「樋野に訊け」 27 今月の言葉「大きな気持ちで臨めば、新たな人生を切り開くエネルギーになる」

2018年10月

末期がんの夫に裏切られていたS・Mさん 主婦/67歳/東京都 Q 3年前、それまで40年以上、連れ添ってきた夫に大腸がんが見つかりました。手術と抗がん薬で回復したものの、1年前に肝臓、骨に転移が見つかり、現在はある病院でモルヒネを用いた緩和ケアを続けています。長い間、苦楽を共にしてきた人だから最期まできちっと見守り続けたい。そう思って介護を続けてきたのですが、予想だにしない事態に見舞われました。モ...

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がん哲学「樋野に訊け」 26 今月の言葉「人生に逆境も順境もない」

2018年9月

職場の仲間や友人たちにもがん罹患を知らせるべきかE・Rさん パート勤務/女性/埼玉県さいたま市 Q 今年(2018年)の5月、入浴後に体を拭いているとき、右乳房の奥にウズラの卵大のしこりを見つけました。嫌な予感を覚え、翌日、近所の病院を受診すると、不安は的中していました。ステージⅡの乳腺がん。ただ比較的、早期のがんなので、手術とかホルモン療法で完治も可能とのこと。そのこともあって、がん告知の後の落...

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がん哲学「樋野に訊け」 25 今月の言葉「流れに身を任せ、今日を精一杯生きていけばいい」

2018年8月

息子が戻ってくるまで、家業に励みたいY・Tさん 70歳/和菓子店経営/女性/東京都国立市 Q 30代で両親を亡くし、40代で夫とも死別した後、女手ひとつで嫁ぎ先の稼業である和菓子店を切り盛りしてきました。事業は順調で、私が采配を振るうようになってから地元で2店を新規開店。今では地域の有名店として、雑誌などでも取り上げられるようになりました。亡くなった夫との間には、2人の息子にも恵まれています。息子...

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がん哲学「樋野に訊け」 24 今月の言葉「心配事は心の片隅にそっと仕舞っておく」

2018年7月

がんになって最期の生き方を考え始めたY・Uさん 44歳/会社員/男性/神奈川県 Q 昨年(2017年)、会社の定期健診で早期の胃がんが見つかりました。そのがんは腹腔鏡手術で切除。現在は健康面で何の問題もなく、以前と変わらない生活を送っています。ただ、1つ変わったのは、時折、漠然とではあるのですが、「死」について考えるようになったこと。がんと診断されたとき、もし「余命あとわずか」と言われたら、最後の...

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がん哲学「樋野に訊け」 23 今月の言葉「自分が犠牲になっても心豊かになるために」

2018年6月

郷里の老父が肺がんを患ったM・Wさん 63歳男性/東京都 Q 高校卒業後、熊本から上京して45年の歳月が経過しました。3年前には、長年勤めた会社を定年退職し、今は妻と2人悠々自適の日々を送っています。経済的にそんなに余裕があるわけではないけれど、2人の娘も時折りは、可愛い孫を連れて遊びに来てくれるし、現在の暮らしに、これという不満はありません。ただ、1つ気になるのが郷里にいる老父のことです。これま...

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がん哲学「樋野に訊け」 22 今月の言葉「悲しみすぎると心が死んでしまう」

2018年5月

最愛の妻を失くして、すべてのことに関心を失ったT・Sさん 63歳男性/神奈川県横浜市 Q 最愛の妻が今年1月、乳がんで亡くなりました。初めてがんが見つかったのは、3年前の秋のことでした。幸い、少しは経済的な余裕もあったので、それからは会社を辞め、時間の融通のきくアルバイトをするようにして、妻の看病にできるだけ時間を割くようにしていました。一昨年には、妻のがんは全身に転移し、歩くこともままならなくな...

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