アスベスト禍で急増する悪性胸膜中皮腫の最新治療 「肺がんとは性格の違うがん」に注意! 抗がん剤治療が効果を上げてきた

取材協力:中野孝司 兵庫医科大学内科学呼吸器RCU科教授
取材・文:塚田真紀子
発行:2006年8月
更新:2013年10月

悪性胸膜中皮腫のステージ(病期)分類・TNM分類

[ステージ(病期)分類(IMIG分類)]
N0 N1 N2 N3
T1a 1a期 3期 4期
T1b 1b期 3期 4期
T2 2期 3期 4期
T3 3期 4期
T4 4期
M1 4期

[悪性胸膜中皮腫のTNM分類]
T因子
T1:臓側胸膜腫瘍の有無により亜分類する
T1a:同側壁側胸膜に腫瘍が限局し、臓側胸膜に腫瘍を認めないもの
T1b:同側壁側胸膜に腫瘍があり、臓側胸膜にも散布性腫瘍を認めるもの
T2:同側胸膜(壁側および臓側)に腫瘍があり、以下の何れかが認められるもの
―― 横隔膜筋層浸潤
―― 臓側胸膜を満たす連続性腫瘍進展(葉間胸膜を含む)
―― 胸膜直下肺実質浸潤
T3:切除可能の局所進行状態で、全ての同側胸膜に腫瘍が進展し以下の何れかが認められるもの
―― 胸内筋膜浸潤
―― 縦隔脂肪織浸潤
―― 切除可能の胸壁軟部組織の孤在性進展腫瘍巣
―― 非貫通性心膜浸潤
T4:切除不能の局所進行状態で、全ての同側胸膜に腫瘍が進展し以下の何れかが認められるもの
―― びまん性胸壁浸潤または多発性胸壁腫瘍巣(肋骨破壊の有無は問わない)
―― 経横隔膜的腹腔浸潤
―― 対側胸膜への直接浸潤
―― 縦隔臓器浸潤
―― 脊椎浸潤
―― 心膜腔内への浸潤または臓側心膜浸潤(心嚢液の有無は問わない)
N因子
NX:所属リンパ節が判定できない
N0:所属リンパ節に転移がない
N1:同側気管支周囲または同側肺門リンパ節転移
N2:気管分岐部、同側縦隔、または同側内胸リンパ節転移
N3:対側縦隔、対側内胸リンパ節、同側または対側鎖骨上リンパ節転移
M因子
MX:遠隔転移が判定できない
M0:遠隔転移がない
M1:遠隔転移がある

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