PSA検診により早期発見も可能になった!! 前立腺がん丸わかり図解
Q どんな治療をするの?

★マークは先進医療 ※ロボット支援手術は2012年4月から保険適用
「治療の効果」や、「副作用」、「合併症」、「治療費」、「治療にかかる期間」などの内容を十分に理解したうえで、最良の治療法を選択する。
手術療法
●開腹手術 |
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前立腺と精のう腺を全て摘出して、膀胱と尿道を縫合する手術。通常は、骨盤内のリンパ節郭清をすることが多い。術式として、恥骨後式前立腺摘除術と会陰式摘除術があるが、主流は恥骨後式前立腺摘除術である。 |
●腹腔鏡手術 |
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腹腔鏡でおなかの中にはいり、前立腺を全て摘出する手術。腹腔鏡を使用するので、おなかの傷口が小さくてすむ。 |
※前立腺の神経の温存について
前立腺の神経を温存しないと勃起機能は失われる。腫瘍が非常に小さい場合には神経を温存できるが、腫瘍が大きい場合や前立腺の両側に広がっている場合には、一般的に神経を温存することは難しい。
前立腺の神経を温存しないと勃起機能は失われる。腫瘍が非常に小さい場合には神経を温存できるが、腫瘍が大きい場合や前立腺の両側に広がっている場合には、一般的に神経を温存することは難しい。
放射線治療
●3次元原体照射 |
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日本で1番多い一般的な放射線治療。高エネルギーX線を、体外から前立腺に向けて照射する。 |
●強度変調放射線治療(IMRT) |
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コンピューターで計算して、高エネルギーX線の照射線量を制御することで、放射線をがんの部分のみに集中させる治療法。 |
●小線源治療 |
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およそ4~5㎜の小さな金属のカプセル(小線源)を、前立腺の組織内に50本~100本くらい、前立腺に差し込む治療法。そのカプセルから放射線が出て、がん細胞をやっつける。 |
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<利点> 治療期間が短い(2泊3日~3泊4日) <欠点> 治療成績が確立されているのは、低リスクのがんのみである。ただし、中リスク、高リスクの場合は、他の治療を併用することが増えてきている。 |
ホルモン療法
LH-RHアゴニスト製剤 (ゾラデックスという注射薬) |
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前立腺がんは、男性ホルモンがあることで増殖するので、男性ホルモンがなくなるとがん細胞が死んでいく。したがって、前立腺がんのホルモン療法の目的は、男性ホルモンの分泌や作用を抑えることになる。 LH-RHアゴニストは、精巣から放出される男性ホルモンをブロックし、がん細胞の増殖を抑える。 |
●抗男性ホルモン剤 | |
抗男性ホルモン剤としては、副腎からの男性ホルモンを抑える作用と、精巣からの男性ホルモンを抑える作用がある。 | |
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<副作用> ● 性機能障害 ● 長期間の使用による骨粗鬆症 ● ホットフラッシュ(ほてり)などの 更年期障害 | ● 気分が落ち込む ● 筋肉量が下がる ● 太りやすくなる |
Q 骨転移への治療法は?

前立腺がんは、骨に転移しやすいのが特徴である。
とくに、肋骨や脊椎、大腿骨、骨盤骨によく転移する。治療法としては、放射線治療をはじめ、全身薬物療法、外科療法がある。これらの治療は、患者の状態に合わせて選択される。
Q 再発・再燃したらどうしたらいいの?

●根治手術後の再発 → 放射線またはホルモン療法
●放射線療法後の再発 → ホルモン療法
●ホルモン療法後の再燃 → 化学療法
※ 化学療法のあと、再びホルモン療法をすることがある
化学療法について:ホルモン療法が効かなくなった場合、化学療法が行われる。現在再発や再燃した場合の治療法としては、タキソテール(一般名ドセタキセル)とステロイドの併用が現在の標準的治療である。
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