子宮頸がん治癒後のHPVワクチン接種は無意味ですか?

回答者●西川忠曉
東京慈恵会医科大学産婦人科学講座講師/診療医長
発行:2025年3月
更新:2025年3月

34歳のとき子宮頸がんⅠB期と診断され、円錐切除の手術をしました。娘は12歳で、HPVワクチン接種の対象年齢なので、娘に接種を受けさせるタイミングで、私も接種を受けたいと思っています。今後の再発予防のためにもワクチン接種をしたいのですが、すでに子宮頸がんを患ったものにはワクチンの接種は無意味なのでしょうか。

(36歳 女性 青森県)

ワクチン接種により再発リスクが減る可能性は完全には否定できない

東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
講師/診療医長の西川忠曉さん

子宮頸がんに対する円錐切除後にワクチン接種を施行した場合、子宮頸がんの再発リスクを減らすことができるという科学的根拠はこれまでに示されておりません。

一方で、ワクチン接種によって再発リスクが減る可能性も完全には否定できないという考え方が現在は主流となっています。

ですので、無意味である可能性が十分にあるものの、もしかしたらプラスに働く可能性も完全には否定できませんので、接種によるデメリットをよく吟味された上で、主治医と相談されることをお勧めいたします。

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