小児がんの新薬開発で再発治療の充実を!
2015年8月
「小児がんの再発治療を確立していくことが重要です」と話す河本 博さん 小児がんは子どもがかかるがんの総称だが、希少がんということで治療法の開発が遅れてきた分野だ。しかし、近年では医師主導型の臨床試験が立ち上がるなど新しい動きが出ている。その先端にいる専門医に小児がんの新たな取り組みについて聞いた。 小児がんの罹患数は年間約2,000人弱 表1 小児がん特有の主な疾患 子どもが罹患する様々ながんを総...
臨床試験
2015年8月
「小児がんの再発治療を確立していくことが重要です」と話す河本 博さん 小児がんは子どもがかかるがんの総称だが、希少がんということで治療法の開発が遅れてきた分野だ。しかし、近年では医師主導型の臨床試験が立ち上がるなど新しい動きが出ている。その先端にいる専門医に小児がんの新たな取り組みについて聞いた。 小児がんの罹患数は年間約2,000人弱 表1 小児がん特有の主な疾患 子どもが罹患する様々ながんを総...
2015年5月
国立がん研究センター中央病院(病院長:荒井保明氏)は3月16日会見を開き、国内初となる通院で第Ⅰ相試験を含む治験を行える「第2通院治療センター」を開設、3月23日より本格始動をすると発表した。 治験に参加したいが入院がネックに 現在、海外の主ながんセンターでは、第Ⅰ相試験を含む多くの治験を外来で実施しているが、日本では設備・体制の整備が遅れており、とくに第Ⅰ相試験は約1カ月入院して行っているのが現...
2015年4月
CT位置決め装置(左)と治療寝台 相談専用ダイヤルTel:0776-57-2981(8:30~17:00 土日祝祭日は除く)Web:福井県立病院「陽子線による乳がん治療の臨床試験」 早期乳がんで陽子線の臨床試験開始 福井県立病院陽子線がん治療センター(山本和高センター長)は、2014年10月より乳がんを対象にした臨床試験を開始している。対象は60歳以上の臨床病期Ⅰ期の早期乳がんで、外来通院可能な患...
2014年9月
50回目の開催を迎え、今年も世界各国から多くの臨床医が参加した今年で開催50回の節目を迎えた米国臨床腫瘍学会2014年年次学術集会(ASCO2014)。前号に引き続き、同学術集会での話題を拾った。ASCOの年次学術集会では、毎年、各領域において数多く採用された演題の中から、特に話題性の高いものをセッション(領域)ごとに数題選択し、専門家が総括する「ハイライトセッション」が設けられている。これを聞く...
2014年8月
50回目の開催を迎え、今年も世界各国から多くの臨床医が参加した今年で開催50回の節目を迎えた米国臨床腫瘍学会2014年年次学術集会(ASCO2014)が、5月30日~6月3日の日程で、シカゴにおいて開催された。今号の特集にちなんで、消化器領域の中から胃・食道がんに関する臨床試験の話題を拾った。胃がん 切除不能進行再発胃がんの3次治療で 経口分子標的薬による治療効果認める 切除不能進行再発胃がんでは...
2007年1月
京都大学大学院 医学研究科助教授の 佐藤恵子さん 静岡がんセンターのCRCの 齋藤裕子さん エビデンスに基づいた臨床試験臨床試験というと、なかには「人体実験」という言葉を想起し、患者がモルモットのように扱われるイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし現実の臨床試験はまったく違っている。とくに97年に厚生労働省で臨床試験実施要領(GCP)が政令として定められてからは、エビデンス(科学的...
2007年1月
癌研有明病院顧問の 中島聰總さん 臨床試験に参加するメリット がんを克服するためには、科学的な研究は欠かせません。その科学的な研究のひとつが人間を対象とした臨床試験です。実際、ここ50年のがん治療をはじめ、検査、がんの発生、進行のメカニズムなどにおける飛躍的な発展は、臨床試験なくしてはあり得ませんでした。この点は誰もが認めるところでしょう。 [臨床試験に参加するメリット・デメリット] メリ...
2006年12月
癌研有明病院化学療法科・ 血液腫瘍科部長の 畠清彦さん 試験の種類によって読み方も違う 新しい薬剤について検討する臨床試験にはいくつかの種類があり、それぞれ目的も違えば結果の読み方も違う、と畠さんは語る。 「第1相試験は、動物の試験や試験管内のデータにもとづいて、人間に安全である使用量を決めるための試験です。したがって有効性を見るのは2次的なことで、もっとも重要なのは毒性、安全性を見るこ...
2006年12月
浜松オンコロジーセンター長の 渡辺亨さん 【GCP】 臨床試験の実施にあたっては、製薬会社、医療施設、医師などが守らなければならないルール。Good Clinical Practice(=医薬品の臨床試験の実施の基準の関する省令)の略。欧米諸国をはじめ国際的に認められている。そのようなルールは以下のようなもの。 ・治験内容の国への届出 製薬会社は、治験を担当する医師が合意した「治験実施計...
2006年12月
浜松オンコロジーセンター長の 渡辺亨さん 欠かせないインフォームド・コンセントと同意説明文書 臨床試験を行うにあたって、あらかじめ協力を求める患者さんに対して詳しい説明がなされ、十分に納得が得られた人々に参加していただくことが大前提になる。 新しい薬剤、新しい治療法、新しい薬剤の組み合わせについて臨床試験が計画されている場合、通常は担当医から患者さんに「臨床試験に参加しませんか?」と同意を...