検査・治療法

乳がん術前化学療法で病理学的完全奏効となった症例

2017年9月

「侵襲の大きな治療は、省けるものなら省いたほうがよいですが、手術を省略することで生じる不安を解消するためにも、しっかりしたエビデンス(科学的根拠)を積み上げていく必要があります」と語る淺岡真理子さん 乳がんで術前化学療法を受け、病理学的完全奏効(pCR)となった患者は予後が良好であることが知られている。手術前に超音波ガイド下針生検を行うことで、pCRを正確に予測することができれば、将来的には手術を...

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第25回日本乳癌学会学術総会レポート No.2 シンポジウム「個別化医療における多遺伝子発現検査の現状と展望」

2017年9月

今年(2017年)7月に福岡で開催された第25回日本乳癌学会学術総会から「乳がん患者のサバイバーシップ支援」「多遺伝子発現検査」に関する話題を拾った。 No.2 シンポジウム「個別化医療における多遺伝子発現検査の現状と展望」 早期乳がんの薬物治療においては、ホルモン療法、化学療法、HER2療法といった術後治療(術後補助化学ホルモン療法)が、乳がんの予後改善に大きく寄与してきたが、標的が明らかではな...

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センチネルリンパ節転移陽性乳がんへの新しい治療対応

2017年9月

「リンパ節郭清や放射線照射を省略するためには、術後化学内分泌療法をきちんと受けていただくことが大前提です」と語る長嶋さん 原発性乳がんに対するセンチネルリンパ節生検において、海外の臨床試験でリンパ節転移陽性でも必ずしも腋窩(えきか)リンパ節郭清の有効性が証明されず、リンパ節転移陽性症例の腋窩郭清省略に向けた検討がされ始めている。しかし、これらの報告においては全例に放射線照射が関与している。千葉大学...

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切除不能・再発胆道がん治療の新たな選択肢となるか⁉ インライタによる単剤療法が先進医療として進行中

2017年8月

「切除不能・再発胆道がんに対するインライタ単剤療法には期待が持てます」と語る岡野尚弘さん 現在、切除不能・再発胆道がん治療で保険承認されているのは、ジェムザール、TS-1、シスプラチンの3剤のみ。2次治療の標準治療も確立されていないのが現状だ。そこで現在、標準治療確立に向けて、先進医療として行われているのが、腎細胞がんですでに承認されているインライタによる単剤療法だ。なかには非常に奏効した例も見ら...

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局所進行膵がん最新トピック 化学療法先行TS-1併用放射線療法に大きな期待

2017年8月

「局所進行膵がんに対して、化学療法先行したTS-1併用放射線療法には期待が持てます」と語る須藤研太郎さん 他のがん種と比べても治療が厳しいとされる膵がんだが、現在手術ができない局所進行例に対して新たな取り組みが行われている。それが、化学療法を先行して行い、その後局所治療としてTS-1を併用した放射線療法を行うというもの。なかには腫瘍が縮小して手術が可能になる例が出ているなど、大きな期待が寄せられて...

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進行膵がんに対する TS-1+WT1ペプチドパルス樹状細胞ワクチン併用療法の医師主導治験開始

2017年8月

「和歌山県立医科大学では、元々がん免疫療法に対する研究が盛んでした。私も膵がんに対する新しい治療法の確立が必要だと強く感じています」と話す勝田将裕さん 進行した状態で発見されることの多い膵がんは、難治性がんの一つとされる。有効な治療法がまだ少なく、新しい治療法の開発が強く求められている。和歌山県立医科大学第二外科では、山上裕機教授を調整医師とする「TS-1併用WT1ペプチドパルス樹状細胞ワクチン(...

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新規薬剤も登場! 個別化医療が進む進行再発大腸がんの治療

2017年7月

「大腸がん分野でも、今後ますます個別化医療が進むと考えられます」と語る吉野孝之さん 『大腸癌治療ガイドライン医師用2016年版』が昨年(2016年)11月に発刊された。今回は薬物療法の分野で改訂が行われ、新規薬剤や新たな併用療法の追記がされた。今後ますます個別化医療が進む進行再発大腸がん治療。ガイドラインの内容を読み解きながら、治療の進め方について専門家に話を聞いた。 わずか2年でガイドラインが改...

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全身化学療法への橋渡し的役割 大腸がんにおけるレスキュー肝動注化学療法の有用性

2017年7月

「レスキュー肝動注療法は、大腸がん肝転移に対する治療戦略における選択肢として有用な場合があります」と語る石川敏昭さん 大腸がんが最も転移しやすい臓器の一つ肝臓。手術不能例や他臓器にも転移がみられるケースでは全身化学療法が行われるが、肝転移による重症肝障害患者では、多剤併用全身化学療法が困難な症例が多くみられる。そこで考案されたのが、5-FUを用いた肝動注化学療法を全身化学療法への移行を目的としたレ...

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進行大腸がんにおいて 原発部位が左側の患者では生存期間が長い

2017年7月

「日本人患者でも左右差のあることがデータできちんと示すことができました」と語る砂川優さん 昨年の米国臨床腫瘍学会(ASCO2016)で注目された話題の1つが「大腸がんの原発部位(左右)により予後に大きな差が認められる」という研究報告。日本でもこの左右差に関する研究は行われており、日本人患者においても同様な傾向の認められることが確認されている。原発部位の違いによる予後への影響とは? さらにこのことが...

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進化する大腸がんの腹腔鏡下手術 傷口1つで済む単孔式手術という方法も!

2017年7月

「単孔式腹腔鏡下手術の1番のメリットは整容性にあります」と語る渡邉 純さん 体に優しい術式として、広く行われるようになってきた大腸がんの腹腔鏡下手術。最近では技術がさらに進化し、傷口が1つで済む単孔式腹腔鏡下手術の取り組みも行われている。低侵襲化が進む大腸がんの腹腔鏡下手術の最新情報をレポートする。 適応範囲が広がっている腹腔鏡下手術 腹腔鏡下手術は、今や、体に優しい〝低侵襲(ていしんしゅう)手術...

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