2014年1月
「食べられることは、生きる証」と語る小松美佐子さん腎臓がんの治療後の食事は、腎臓の状態や化学療法の有無によって対応が変わる。しかし、どんな場合でも共通するのは“食べる喜び” を大切にすること。今回は、腎機能低下に伴う厳しい食事制限の中でも、いかに工夫して美味しく食べるかを、専門家に聞いた。腎臓の働き腎臓は、腰の高さの位置に背骨をはさんで左右1つずつある、子供のこぶし大の臓器だ。主な働きは、血液が運...
2013年12月
「患者さんが人生で大切にしているものを守れるよう治療を組み立てます」と話す川口英俊さん 乳がんが再発したとき、また進行して見つかった場合に、中心となる治療法は薬物療法だ。新薬の開発とともに、さまざまな治療選択肢が増え、それらをどう効果的に選ぶかが注目されている。今回は、がんを縮小させ、その状態を維持する効果で知られる「タキソール*+アバスチン*併用療法」の効果的な使用法について、多くの実践例をもつ...
2013年12月
「エビデンスを示すのは当然のこと」と話す岩瀬哲さん「AHCCの効果をさらに詳しく検証します」と話す半谷匠さん生命やQOL(生活の質)に影響を与える抗がん薬の副作用。乳がんの補助化学療法では、副作用を軽減させるために、代替療法の1つであるAHCCの効果が、科学的に検証され始めている。キノコ菌糸体AHCC副作用軽減に貢献かがん患者さんの多くは、治療に伴い、吐き気、嘔吐、口内炎、脱毛といったQOL(生活...
2013年12月
「低悪性度ATL新治療の臨床試験も開始されています」と話す塚崎邦弘さんウイルスによる感染が原因の血液がん、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)は難治性の病気だ。しかし最近、有望な治療法についての第Ⅲ相試験が開始されるなど、新たな動きに期待が高まっている。関東など大都市圏で感染者急増成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV -1)というウイルスが原因のがんで、主に...
2013年11月
自分にあった治療法を選択するために、医療者と上手にコミュニケーションをとっていくことの大切さを話し合うSさん(右)と古屋直樹さん(左) 遺伝子検査により、自分のタイプに適した個別化治療が進む肺がん治療。自分自身で納得し、自分に合った肺がん治療を受けるためには、医療者とのコミュニケーションが大切です。遺伝子検査でALK融合遺伝子陽性であることが判明し、新薬ザーコリによる治療を続ける患者さんとその主治...
2013年11月
全身状態がよく、治療に意欲のある方に勧めていると話す柴田さん 進行した肺がんではこれまで、導入治療(1次治療)で抗がん薬の併用化学療法や化学放射線療法を終えると次の手が少なかった。しかし、最近は導入療法で腫瘍サイズの縮小や症状の改善がみられた患者さんを対象に、引き続き維持療法が行われるようになり、生存期間の延長などが認められている。高齢者が多く、腺がんが60%以上最近の厚生連高岡病院での肺がん患者...
2013年11月
「新たな遺伝子解明と新薬の研究が進んでいます」と話す久保田 馨さん さまざまながん種の中で、肺がん治療は乳がん治療に続き、個別化治療が進んでいる。また、新薬の登場も目覚ましい。自分の肺がんのタイプとそれに対する治療法を知り、前向きに治療に臨もう。肺がんの傾向 日本の肺がん罹患傾向では若い世代で減少してきているものの、団塊世代が、肺がん好発年齢である60歳代後半になってきており、今後も患者数の増加が...
2013年11月
「ガイドラインは検査・検診や緩和ケア分野の理解・利用にも役立ててください」と江口研二さん 分子標的薬イレッサの登場以降、遺伝子変異を標的としたいくつかの治療薬が登場し、治療の選択肢が増えている肺がん治療。その影響から、診療指針となるガイドラインの改訂も頻繁になっているという。現時点での改訂ポイントを専門医に聞いた。最新治療とはガイドラインの標準治療がんにおける最新治療というと、マスコミで報道されて...
2013年11月
「術後の経過や呼吸訓練など、事前に必要な情報を伝え、患者さんの不安も軽減したい」と話す山本 綾さん 手術の際は、「患者には何もすることがない」と考える人が多いかもしれません。ところが実際は、患者さん自身が術前から行うセルフケアがとても重要です。特に肺がんの手術を受ける場合には、呼吸訓練や禁煙など、術後合併症の予防をはじめ、術後のつらさを軽減したり、それまでの生活により早く戻れるための対処法がたくさ...
2013年11月
「副作用にうまく対処し、より効果的な治療を選んでほしい」と話す岸 一馬さん個別化医療の流れの中、急速に進歩する肺がんの薬物治療。2013年6月から、分子標的薬の1つで上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬に分類されるタルセバが、上皮成長因子受容体遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの1次治療に使えるようになった。進行再発肺がんの治療選択肢が1つ増えたことになる。その効果は、副作用は、どのように治療法を...