各種がん

腹部からアプローチする究極の低侵襲手術 肺がんのロボット手術がここまで進化!

2025年3月

「従来のロボット手術では、肋骨の間に複数の孔をあける必要がありますが、単孔式ロボット手術では、腹部からのアプローチで手術を行えました。患者さんにとって、最も負担の少ない手術法と考えられます」と語る川口さん 肺がんの手術は、かつては開胸手術が標準治療でしたが、その後、胸腔鏡手術が出現し、さらにロボット支援下内視鏡手術(ロボット手術/ダビンチ手術)が登場したことで、新しい時代を迎えています。そして20...

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顔が赤くなる人のリスクは89倍! 飲酒による食道がんの危険をもっと知ってほしい

2025年3月

「アルコールが食道がんの直接的原因になることに加えて、とくに少量のお酒で顔が赤くなる人は要注意であることを社会に広く知ってもらえれば、対応も変わってくるのではないか」と語る堅田さん アルコールは、食道がんの原因の1つであると2009年に初めて論文で十分な根拠が示されました。その後も飲酒で発生するアセトアルデヒドと食道がんとの関連が次々発表されています。「酒に弱くても鍛えれば飲めるようになる」も大き...

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ICIとPARP阻害薬の併用療法が日本で初承認 進行・再発子宮体がんの新たな治療が今後も次々と!

2025年2月

「子宮体がんのパラダイムシフトと呼んでいますが、3つの治療法が進行・再発治療の1次治療として選択が可能になるというのが、昨年から今年にかけて起こっています」と語る西川忠曉さん 子宮体部に発生するがん、子宮体がんが増えています。発症は40代後半から増加し、発生ピークは50〜60代。子宮体がんは婦人科がんの中では治りやすい部類に入りますが、進行・再発がんになると生存率もぐんと低くなってしまいます。20...

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自分にとってベストの治療法をどう選ぶか 選択肢の多い前立腺がん治療

2025年2月

「治療法の選択が必要なのは診断がついたときだけでなく、再発、治療薬が効かなくなったときなど何回かあります。そうした節目ごとに、主治医とよく相談してください。医師と患者さんがお互いに意見の一致点を見つけ、治療を決めていきましょう」と語る上村博司さん 前立腺がんは治療の選択肢が複数あり、患者さんが治療選択で悩んでしまうことが少なくありません。そこで、早期がん(限局がん)と進行がん(局所浸潤がん、転移が...

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有効な分子標的薬がなかったEGFRエクソン20挿入変異陽性肺がんに ついに承認された二重特異性抗体薬ライブリバント

2025年1月

「EGFR変異陽性をEGFR阻害薬で治療していると、MET遺伝子が増えて耐性の原因になることがあります。METも標的とするライブリバントは、そうした患者さんにも効くのではないかと期待されています」と語る安田さん EGFRエクソン20挿入変異は、EGFR遺伝子変異の一種ではあるものの、タグリッソやイレッサなどのEGFR-TKIがまったく効きません。新薬開発は苦戦が続いていましたが、ライブリバントが化...

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手術後の再発予防に加え、Ⅲ期の放射線化学療法後にも EGFR変異陽性肺がんタグリッソの治療対象さらに広がる!

2025年1月

「タグリッソは効果が高いのに副作用は軽く、社会生活や家庭生活を大きく変えることなく治療でき、利便性の点からも使いやすい薬剤と言えるでしょう。それが治療ラインを前へ前へと進める原動力になってきました」と語る加藤さん EGFR変異陽性の進行肺がんの1次治療薬として使われてきたタグリッソですが、2022年からは手術後の補助療法としても使用できるようになっています。また、2024年に報告された「LAURA...

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薬物療法の進歩で対象となる患者が増えている! 非小細胞肺がん4期からのサルベージ手術

2024年12月

「肺がんサルベージ手術は、現在、比較的安全に行えることを内科医と患者さんに情報共有していくことが大切だと思います。情報共有することによって、今より多くの患者さんがサルベージ手術のチャンスを得られます」と語る菱田智之さん 肺がんで手術の対象とならない患者さんでも、薬物療法などがよく効いた場合には、根治を目指して「サルベージ手術」が行われることがあります。従来、3期で化学放射線療法がよく効いた場合が主...

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PARP阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬に続く トリプルネガティブ乳がんに待望の新薬登場!

2024年12月

「トロデルビは臨床現場では非常に期待される薬ですし、米国、欧州では3年前から使われている薬剤で、やっと日本の患者さんにも使えるようになったということは朗報です」と語る岩田広治さん 日本の乳がん罹患者は年々増加し続けています。中でもトリプルネガティブ乳がんは、これまで使える薬剤が少なく、従来の細胞障害性の抗がん薬が長い間主流でした。ここ何年かで、PARP阻害薬と免疫チェックポイント阻害薬が承認され、...

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正確な診断には遺伝子パネル検査が必須! 遺伝子情報による分類・診断で大きく変わった脳腫瘍

2024年11月

「欧州のガイドラインでも、2021年版からは遺伝子による分類が推奨されています。100年行われてきた見た目による分類から、遺伝子分類へと、脳腫瘍の診断方法が大きく変わることになったのです」と語る荒川芳輝さん 脳腫瘍の診断では、100年ほど前から腫瘍組織を観察して〝見た目〟で病気を分類していました。最近になって、遺伝子情報で脳腫瘍を分類する分子分類が診断に取り入れられるようになり、種類が多い脳腫瘍の...

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有効な分子標的治療を逸しないために! 切除不能進行・再発胃がんに「バイオマーカー検査の手引き」登場

2024年11月

「10年近くHER2しか層別化できるバイオマーカーなかったのですが、新たな治療薬が開発されたことにともない現在は4つのバイオマーカーが存在します。それを整理することが必要になったということが背景にあります。この4つのバイオマーカー検査で、患者さんに最適な治療薬を決定することができます」と語る桑田さん 2024年4月、日本胃癌学会は『切除不能進行・再発胃癌バイオマーカー検査の手引き』を作成し、8月に...

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