連載

コラム・レポート

ドイツがん患者REPORT 36 「2度目の再発から5年」

2017年10月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 2012年8月、大腸がんの再発で、腹膜に転移した腫瘍を切除。これが僕にとっては、最後の手術となりました。そして9月の終わりから、現在も続けているゼローダ(一般名カペシタビン)治療が始まり、朝夕3錠、1日計6錠の服用が始まりました。腹膜切除手術前も、大腸がん肝転移手術の後遺症か、それとも抗がん薬による...

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腫瘍内科医のひとりごと 81 「ホスピスは安心して最期を過ごせない⁈」

2017年9月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 「いまの治療が効かなくなったらもう治療法はありません。そのときは3カ月の命と思ってください。ホスピスを希望されるなら、今のうちに探したほうがよいでしょう。紹介状は書きます」と担当医からは言われま...

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がん哲学「樋野に訊け」 14 今月の言葉「心を空っぽにすれば、そこに水を与えてくれる人が現われる」

2017年9月

母親の他界ですべてが変わってしまったY・Hさん 37歳男性/神奈川県川崎市 Q 30代後半、独身のパン屋の店主です。中学生の時に肺がんで父親を亡くし、高校卒業後、ずっと母と2人で小さなパン屋を切り盛りしてきました。これまでの人生、ずっと母親と2人で生きてきたといっても過言ではないでしょう。その母が昨年、肝臓がんで入院、わずか1カ月後にあっけなく帰らぬ人となりました。まだ60代半ばの若さで、私にとっ...

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ドイツがん患者REPORT 35 「スペインからやって来た犬」

2017年9月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 最近、僕は娘の犬のお守りをしています。家内が月曜の夕方、仕事帰りに娘のところから犬を預かってきて、木曜か金曜の夕方返しに行きます。娘はダイエット栄養士の勉強をしながら、就職に向けて実地訓練に入ったため、その間家で預かっているわけです。日本では「犬を室内に残して、留守しても問題ない」と思われるでしょう...

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腫瘍内科医のひとりごと 80 「胃がん手術後の山歩き」

2017年8月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 ある「がん遺族会」から会報が届きました。「がん患者 再びモンブランへ」と題して紹介されていました。30年前(1987年)、がんの告知もタブー視されていた時代、がん患者7人中3人がモンブラン山頂(...

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がん哲学「樋野に訊け」 13 今月の言葉「1日の苦労は1日で足れり」

2017年8月

がんになっても、何とかやれると思えるようになったが……。T・Yさん 62歳男性/埼玉県 Q 3年前にⅡ期(ステージⅡ)の大腸がんが見つかり、手術で切除したものの、昨年になって大腿骨や骨盤への転移が見つかりました。このため今は、杖なしでは歩くこともままならない状態です。そのせいか、外出の機会もめっきり少なくなり、自宅で引きこもりのような生活に陥りました。身の回りの世話をしてくれている妻とも、会話らし...

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ドイツがん患者REPORT 34 「知らない人の告別式」

2017年8月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 2017年6月1日、僕はミュンヘンの大きな墓地にある斎場にいました。ミュンヘンには東西南北に大きな墓地があり、出向いたのは東。告別式で、演奏をするためです。レギーナという名前、イタリア系のファミリー出身、乳がんで亡くなったこと以外故人について僕はなにも知りません。演奏の話を持ってきたバンド仲間のデー...

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腫瘍内科医のひとりごと 79 「治癒をめざして」

2017年7月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Yさん(35歳男性、会社員)は、高熱と歯肉からの出血で近医から紹介され、急性骨髄性白血病(AML)の診断で入院となりました。Yさんは白血病の病名を告げられ、死の恐怖に落とされましたが、主治医から...

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がん哲学「樋野に訊け」 12 今月の言葉「病気は個性のひとつと考える」

2017年7月

がんになって自分に自信がなくなってしまったS・Kさん 46歳男性/会社員/神奈川県横浜市 Q これまで40数年間、ほとんど病気知らずの日々を送ってきました。週に3回、会社帰りにジムに通い、週末はテニスにゴルフ、冬には休暇のたびにスキーやスノボーを楽しみます。もちろんタバコは吸わないし、酒もたしなむ程度。そのため会社内では健康優良児のように思われていました。しかし、それも今は昔。そんな私がこともあろ...

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ドイツがん患者REPORT 33 「息子とボランティア」

2017年7月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 先月、息子が半年間の「放課後学校」の手伝いのボランティアを終えました。いい経験になったと思いますが、息子がボランティアに行くことになった理由は、「子ども手当」をもらうためだったそうです。ドイツでは、就職していない25歳以下の若者は、子ども手当がもらえます。専門学校に通っているとか大学生であるなど、も...

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