連載

コラム・レポート

ドイツがん患者REPORT 33 「息子とボランティア」

2017年7月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 先月、息子が半年間の「放課後学校」の手伝いのボランティアを終えました。いい経験になったと思いますが、息子がボランティアに行くことになった理由は、「子ども手当」をもらうためだったそうです。ドイツでは、就職していない25歳以下の若者は、子ども手当がもらえます。専門学校に通っているとか大学生であるなど、も...

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腫瘍内科医のひとりごと 78 「新薬の治験を受けたい」

2017年6月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Bさん(52歳男性)は、会社の大きなプロジェクトの責任者を任され、自分でも人生、命を懸けた仕事として頑張ってきました。しかし、2年前大腸がんで手術を受け、その後両肺に転移が出現し、その手術は困難...

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がん哲学「樋野に訊け」 11 今月の言葉「全力を尽くし、後は心の片隅でそっと心配する」

2017年6月

母も姉も妹も乳がんを患ったS・Yさん 50歳女性/会社員/東京都葛飾区 Q 今、私は精神的な苦痛に苛まれ続けています。私は3人姉妹の真ん中で、両親は10年ほど前に、それぞれ肺がん、乳がんで他界しています。さらに2年前には、姉に乳がんが見つかり、左乳房の全摘手術を受けました。そして追い打ちをかけるように、半年前に、妹にもステージ(病期)Ⅱの乳がんが見つかり、姉と同じように左乳房の全摘手術を受けている...

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ドイツがん患者REPORT 32 「難民支援チャリティーライブ」

2017年6月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 3月26日、僕のバンドINKSは、久しぶりにライブをしました。個人が主催する難民支援チャリティーライブで、主催者は仕事を引退してもう長いおじいちゃんです。僕らが彼に声をかけられたのは2年前、ネパール地震被災者へのチャリティーライブのときでした。彼はそれ以前に僕らのライブを今回会場となった店で見ていて...

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腫瘍内科医のひとりごと 77 「先生! 歩けたよ!」

2017年5月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 「先生、今日はいい知らせがあります」F病院のS医師が、にこにこして私の診察室に来ました。「先月ご相談したTさん(65歳)が歩けるようになって、K病院を退院されるそうです。肺がんで脊椎(せきつい)...

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がん哲学「樋野に訊け」 10 今月の言葉「空の上から自分を見つめ直す」

2017年5月

がんになって自分が小さな人間になってしまったJ・Tさん 50歳男性/会社員/大阪府 Q 3カ月ほど前に前立腺がんが見つかりました。幸い、症状は軽微で、治療も手術の必要はなく、放射線治療とホルモン療法で治癒を目指せそうです。ただ、がんとは別に悩んでいることがあります。それはがんになったことによる自分自身の変化です。がんという病気になって、自分という人間が何だかとても萎縮してしまったような気がするので...

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ドイツがん患者REPORT 31 「憂鬱なときの過ごし方」

2017年5月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 今でも1日のうち4~5時間は、腹痛を伴う生活が続いています。何日かおきに、腹痛が半日以上続くときもあります。僕が痛みに鈍いせいか「鈍痛」という表現がぴったり、そんな感じです。腹痛が始まるとよく下痢も伴うので、しょっちゅうトイレに行くはめに陥ります。夜に腹痛が起こっても寝ますが、途中で何度もトイレに行...

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腫瘍内科医のひとりごと 76 「高倉健さんに似たAさんと桜」

2017年4月

ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Aさん(85歳男性)は6年前に肝臓がんの手術を受け、その後ひとり暮らしでした。今回は食事が摂れなくなり、ある病院に入院しました。超音波の検査で肝臓に大きな腫瘍が見つかりましたが、本人は「それ以上...

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がん哲学「樋野に訊け」 9 今月の言葉「人は常に分かれ道に立っている」

2017年4月

仕事も楽しみも犠牲にしたのに、がんになってしまったS・Gさん 48歳男性/会社員/東京都 Q 昨年(2016年)の10月、会社の定期検診で肺がんが見つかりました。幸い、がんはごく微小で、内視鏡手術で切除することができました。でも、だからといって私の心は晴れません。というのは私には納得できないことがあるのです。それはなぜ私ががんになったのか、ということです。私の家系はいわゆるがん家系ではなく、私自身...

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ドイツがん患者REPORT 30 「医療大麻の健康保険適用」

2017年4月

「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 2017年1月、ドイツでは医療大麻に健康保険の適用が決まりました。以前から、医療に大麻を使用することは認められていましたが、その費用は全額患者負担となっていて、それが一部の患者間で問題になっていました。癲癇(てんかん)の患者さんたちの多くが、医療大麻で発作が治まるとして服用しているのですが、多くの癲...

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