安全と根治を常に検証しながら 新しい食道がんの手術に挑む
2015年11月
大幸宏幸 国立がん研究センター東病院食道外科科長国立がん研究センター東病院食道外科科長の大幸宏幸さん食道がんの手術は、頸部から胸部、そして腹部までの幅広い領域にわたる大掛かりなものとなる。従来は、各部位を大きく切り開くことにより、安全で根治に導ける手術を担保するという考え方だった。そんな食道がん手術の領域で、低侵襲性と安全性、根治性のすべてを実現しようと模索してきたのが、国立がん研究センター東病院...
2015年11月
大幸宏幸 国立がん研究センター東病院食道外科科長国立がん研究センター東病院食道外科科長の大幸宏幸さん食道がんの手術は、頸部から胸部、そして腹部までの幅広い領域にわたる大掛かりなものとなる。従来は、各部位を大きく切り開くことにより、安全で根治に導ける手術を担保するという考え方だった。そんな食道がん手術の領域で、低侵襲性と安全性、根治性のすべてを実現しようと模索してきたのが、国立がん研究センター東病院...
2015年11月
ここ10数年で格段の進歩を遂げたがん医療。がんのタイプは細分化され、治療法も確立されつつある。乳がんと診断されたら、まずは落ち着いて、自分の体に起きていることを知る勇気を持とう。知は力。自らの乳がんタイプを知り、最適な治療法を選択することが大切な一歩になる。昨年(2015年)8月、東京・秋葉原で、乳がん市民セミナー「自分にあった治療選択を!」(共催:エビデンス社/ジェノミック・ヘルス・ジャパン合同...
2015年11月
「新薬の登場でHER2陽性・進行再発乳がんの治療は躍進しています」と語る田村研治さん 2013年パージェタ、2014年カドサイラと、次々に新薬が登場。その結果、HER2陽性・進行再発乳がん患者さんの生存率の延長が、より期待できるようになったという。パージェタ、カドサイラとはどのような薬剤なのだろうか。ハーセプチンとパージェタの作用の違い、カドサイラの特徴と治療効果、さらなる使用法などについて、専門...
2015年11月
「センチネルリンパ節生検が必要なくなる時代も来るかもしれません」と語る井本 滋さん 乳がん治療では、患者さんの特性にあった個別化と低侵襲の治療が進んでいる。手術の分野でも、センチネルリンパ節生検を行って転移を認めても腋窩リンパ節郭清を行わない流れが加速している。やがてセンチネルリンパ節生検を行わなくて済む時代がやってくるかもしれない。 リンパ節生検で 不要な郭清を避ける 図1 センチネルリンパ節...
2015年11月
「脳転移においてもサブタイプに応じた治療が必要になってきました」と語る永野 修さん 乳がんは骨、肺、肝臓などと共に脳にも転移しやすい。脳転移の治療法としては主に手術や放射線治療があげられるが、最近、急速に進歩し治療対象の範囲を広げ、成績を向上させているのが定位放射線治療の1つ、ガンマナイフ治療だ。ガンマナイフ治療の現状について専門家に伺った。 多くは自覚症状から見つかる 体のどこかにできたがんが脳...
2015年11月
タカラバイオ研究チームリーダーの大野木 宏さんガゴメ昆布「フコイダン」には健康食品としての有用性を裏付ける多くのエビデンス(科学的根拠)が得られている。腸管を直接刺激して免疫力を高めることにより、がん細胞の増殖抑制やウイルス感染の抑制など、さまざまな効果が期待できることが明らかにされている。一方で、その品質にこだわり、安全性を裏付けるデータも得ている。最終回の今回は、それらのエビデンスについて解説...
2015年10月
大切なのは生活スタイルの提案 意思決定を尊重した看護を佐治 暢(みちる)さん 彩の国東大宮メディカルセンター(旧東大宮総合病院)東大宮訪問看護ステーション 作業療法士・介護支援専門員 私は訪問看護チームの中で主にリハビリを担当しています。在宅で出来るリハビリはたくさんあります。マッサージも筋トレも歩行訓練も大切ですが、メンタル面でのリラクゼーションも同じくらい重要です。患者さんが安心して主体的な...
2015年10月
タカラバイオ研究チームリーダーの大野木 宏さんフコイダンは昆布、ワカメ、モズクなどの海藻類に含まれるネバリ成分である。タカラバイオの研究グループは、世界で初めてガゴメ昆布「フコイダン」の構造と機能性の解明に成功し、ガゴメ昆布のフコイダンが他の海藻類と大きく異なることを明らかにした。ガゴメ昆布「フコイダン」にはがん細胞の増殖を抑制する作用やウイルス感染を抑制する作用などがあり、これらの作用は免疫力を...
2015年10月
金尾祐之 がん研有明病院婦人科医長がん研有明病院の金尾祐之さん骨盤内の狭いところで、正確かつ安全な手技を発揮しなくてはならないのが婦人科がんの手術だ。そんな手術に対して、腹腔鏡下というアプローチで、全国屈指のクオリティによる手術を実践するのが、がん研有明病院婦人科医長の金尾祐之さんだ。この日は、午前と午後、2例の手術を執刀した金尾さん。午前中に行われた子宮体がんの手術現場に迫った。かなお ひろゆき...
2015年10月
「適応症例の明確化、手術手技の標準化が安全な手術としての普及につながると考えます」と語る本田五郎さん 胃がんや大腸がんに比べ、普及が遅れている肝胆膵領域の腹腔鏡下手術。腹腔鏡下手術用に開発された新しい手術器具が登場したことで、手術に要する時間は開腹手術に比べて長くなるものの、適切な症例を選ぶことで、安全性や根治性において、開腹手術と遜色ない結果を残せるようになっている。肝胆膵がんにおける腹腔鏡下手...