検査・治療法

2年後には食道がん、肺がんの保険適用を目指して 粒子線治療5つのがんが保険で治療可能!

2022年10月

「粒子線治療は今までは特別な治療でしたが、今回の保険適用により標準治療として当たり前の治療になってきました」と語る石川 仁さん 2022年4月、5つのがんに対する粒子線(陽子線、重粒子線)治療が、保険で治療が受けられるようになりました。2年ごとに行われる診療報酬改定で、前回2020年には新たに保険適用となった疾患が1つもなかったことを考えると大きな前進で、患者さんにとって朗報です。粒子線治療は普通...

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がん治療中の食欲不振やしびれ、つらい副作用には漢方薬を使ってみよう!

2022年9月

「副作用症状が出たら、まずは漢方薬を使ってみてください。費用も安いし、体にも優しい。一度の処方でたとえ思った効果が出なくても、漢方薬の選択肢はいくつもあります」と語る上園保仁さん およそ1500年前に日本に伝えられた中医薬は、日本の風土に合わせて少しずつ変化し、江戸時代には日本独自の漢方薬として体系化された。ただ、経験則主体の漢方薬は、エビデンス重視のがん医療現場ではほとんど使われてこなかったのが...

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重要な認定遺伝カウンセラーの役割 がんゲノム医療がますます重要に

2022年9月

「患者さんやご家族に、がんゲノム医療に関しての理解を深めてもらうようにしています」と語る田辺記子(たなべのりこ)さん 近年、その人に発症したがんの特徴を知るためのがん遺伝子検査や、多くの遺伝子を一度に調べるがん遺伝子パネル検査が登場している。患者さんのがんの遺伝子変異を検査し、その検査結果により、効果が期待できる薬剤や治験を探したりすることで、適切な治療選択が可能となり、薬物療法で治療成績を上げて...

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肛門温存の期待高まる最新手術 下部直腸がんTaTME(経肛門的直腸間膜切除術)とは

2022年2月

「下部直腸がんにおいては、腫瘍は肛門から非常に近い位置にあり、TaTMEでは、腫瘍の位置や状態が直近に確認できて確実に手術ができます。当院では、今まで人工肛門にしなければならなかった患者さんが、肛門を温存できる確率が高くなりました」と語る松田武(たける)さん 大腸がんの手術では、腹腔鏡下手術、ロボット手術といった手術が全国で行われているが、とくに下部直腸がんに対しては、経肛門的直腸間膜切除術(Ta...

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大腸のAI内視鏡画像診断が進化中! 大腸がん診断がより確実に

2022年1月

「病変が一瞬でも、ほんの一部分でも、カメラに映りさえすれば、AIなら見逃さず、見つけ出すことができます」と語る斎藤さん 内視鏡による診断と治療が世界でもっとも進んでいるのは日本。医療機器の多くを海外からの輸入に頼っている我が国だが、消化器内視鏡だけは日本製が世界シェアの90%以上を占めるという。日本の内視鏡技術に世界が注目する中、「大腸内視鏡AI」が登場したのは、2019年3月のことだった。それか...

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栄養療法+消化酵素補充療法で予後が改善! 膵がんは周術期の栄養が大事

2021年12月

「膵がんの集学的治療が標準治療になった今、膵がんの予後を改善するのは栄養管理、栄養療法です」と語る松尾洋一さん 10年くらい前まで「手術が可能なら手術、不可なら化学療法」と、ほぼ二択しかなかった膵がん治療。しかし、近年では手術と化学療法、場合によっては放射線治療などを組み合わせた集学的な治療により、難治がんながら、予後の改善が期待されるようになっている。それと合わせて期待されているのが、術前、術後...

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ADT+タキソテール+ザイティガ併用療法が有効! ホルモン感受性前立腺がんの生存期間を延ばした新しい薬物療法

2021年12月

「転移性ホルモン感受性前立腺がんに、1次治療からADTとタキソテールとザイティガの3剤併用療法を行うことで、生存期間が延長することが明らかになりました。とくに転移が多い患者さんにとって、恩恵がある治療法と言えるでしょう」と語る上村博司さん 2021年のESMO(欧州臨床腫瘍学会)で、「ADT+タキソテール」の標準治療にザイティガを加えた「ADT+タキソテール+ザイティガ」の3剤併用療法が、転移のあ...

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高齢の肝細胞がん患者さんに朗報! 陽子線治療の有効性が示された

2021年12月

「がん病巣にだけ照射できるという陽子線治療の特徴が、肝細胞がんにとって非常に大きな意味を持ちます」と語る奥村敏之さん 「陽子線治療は、高齢の肝細胞がん患者さんにとって有効な選択肢になると思います」と語る飯泉天志さん 放射線治療の一種である陽子線治療の将来性に国内でどこよりも早くから着目し、取り組み続けてきたのが筑波大学だ。今年(2021年)9月、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2021)において、筑波大...

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「遺伝子パネル検査」をいつ行うかも重要 NTRK融合遺伝子陽性の固形がんに2剤目ヴァイトラックビ

2021年10月

「遺伝子パネル検査は標準治療が終わった段階では遅い。患者さん毎で検討し、1次か2次治療後などの、より早い段階で行うことが推奨されています」と語る砂川 優さん 共通の遺伝子変異があれば、がん種にかかわらず効果が期待できる臓器横断的治療薬として、2021年3月、TRK阻害薬ヴァイトラックビが承認された。TRK阻害薬としては2剤目だ。日本で初めてのTRK阻害薬ロズリートレクが、「NTRK融合遺伝子陽性の...

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症状が長く続いたら感染併発やステロイドの副作用を考える 分子標的薬による皮膚障害

2021年10月

「皮膚障害が出るということは、分子標的薬ががん細胞に効果が出ている可能性が高いのです」と語る西澤 綾さん 分子標的薬の特徴的な副作用に「皮膚障害」がある。症状もその出方も分子標的薬ならではの特徴があるが、前もって、どんな症状がどのタイミングで出るか、そしてどれくらいで落ち着いてくるかを知っておけば、不安はかなり抑えられるだろう。分子標的薬が引き起こす皮膚障害がどのようなものか、そして、それらに対す...

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