各種がん

日本での新薬承認が待たれる 骨髄異形成症候群の最新薬物療法

2022年12月

「高齢者に多い疾患ですが、最近は診断基準がしっかりしてきたのと診断法が確立されてきたので、診断される方がより多くなってきています」と語る田村秀人さん 正常な血液細胞が作られなくなる骨髄異形成症候群。低リスクの場合は支持療法が中心となるが、日本では未承認のラスパテルセプトという薬が注目されている。貧血を改善することで、輸血依存の患者の約4割が輸血非依存となる効果が認められているのだ。日本での承認が待...

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脇腹の痛みが続いたら要注意! 増えている骨転移

2022年11月

「脇腹の痛みが続いたら、躊躇せず、主治医に訴えてください」と強調する片桐浩久さん がん医療において、最近問題になっている骨転移。骨転移は、体中どこの骨にも起こり得ますが、頻度が高く、QOLを大きく低下させるような骨折や麻痺を引き起こしやすいのが背骨(脊椎)、上腕骨、大腿骨、骨盤で、中でもいちばん多いのが背骨です。原発となったがんの発症直後だけでなく、がん治療を終えた数年後、がんの種類によっては10...

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術前、術後治療も転移・再発治療も新薬の登場で激変中! 新薬が起こす乳がん治療のパラダイムシフト

2022年10月

「HER2陽性の定義を変えてしまったり、サブタイプ横断的に使える薬剤の出現で、乳がんの薬物療法は増すます複雑化しています」と語る尾崎由記範さん 乳がんの薬物療法がどんどん新しくなっている。効果的な新薬が使われるようになり、術前・術後治療でも、転移・再発乳がんの治療でも、標準治療が次々と新しくなる事態が続いている。従来、乳がんの薬物療法はサブタイプ別に考えられてきたが、現在は「HER2陽性」の概念が...

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2つのPARP阻害薬の力で大きく進化! 卵巣がん治療最前線

2022年10月

「PARP阻害薬の適応が拡大し、初回維持療法から使えるようになりました。多くの患者さんがその恩恵を受けられると思います」と語る谷川輝美さん 早期に症状が現れにくいため、自身では気づきにくい卵巣がん。実は、罹患者数、死亡者数ともに、年々、増加傾向にある。最も多い罹患年齢層は、更年期世代と言われる50代。ホルモンバランスの乱れからくる不調だろうと、つい体調の変化を見過ごしがちな年代だ。長く変化のなかっ...

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主な改訂ポイントを押さえておこう! 「乳癌診療ガイドライン」4年ぶりの改訂

2022年9月

「患者向けは来年刊行されますが、ガイドラインが新しくなったことを知っていれば、主治医に確認してださいというアピールになるので、それだけでも意味があるのではないか」と語る佐治さん 乳がん診療の羅針盤とも言える『乳癌診療ガイドライン』の2022年版が、6月30日に刊行された。2018年版が出てから、ほぼ4年ぶりの改訂版である。「治療編」と「疫学・診断編」に分かれており、どちらについても詳細な改訂が行わ...

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4次治療のための新しいタイプの治療薬が登場 進行GIST(消化管間質腫瘍)の薬物療法

2022年8月

「従来と異なる作用機序をもつ新薬が登場してきたのは、治療選択肢が広がるという意味で、よい話だと思います」と語る尾阪さん 胃や小腸などの消化管の筋肉から発生する悪性腫瘍であるGIST。症状が現れにくく、内視鏡でも見つけにくいので、進行した状態で見つかることも少なくない。その場合の治療は、原則として薬物療法が行われる。まず使われるのはグリベックで、2次治療、3次治療にはスーテント、スチバーガが使われる...

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遺伝子変異と左右どちら側にがんがあるかが、薬剤選択の鍵を握る! 大腸がん薬物療法最前線

2022年8月

「最新知見に基づいた方向性を簡潔に示して、全国で治療を行う医師たちの指針となるのがガイドラインです。ガイドラインはバイブルでも約束ごとでもなく、あくまでも指針。全国どこの施設でも一定レベル以上の治療が行えるようになるための、いわば楽譜のようなものです」と語る山口研成さん 今年1月、「大腸癌治療ガイドライン第7版(2022年版)」が刊行された。2019年の第6版からおよそ3年。その間にも、臨床試験に...

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がんゲノム検査で治療選択肢が急激に増える! 治療標的になる遺伝子変異や融合遺伝子が多い甲状腺がん

2022年8月

「甲状腺がんは特定の遺伝子異常をもつ患者さんが多いので、がんゲノム検査の結果に応じて治療を提案できるようになってきたというのが一番大きな変化です」と語る清田尚臣さん 甲状腺がんは複数の組織型がありますが、それぞれが希少がんと位置づけられる状況にあります。そのため、臨床試験を行うことがむずかしく、標準治療は近年になって確立されたものの「そのあと」の治療選択が少ない状況が長く続いていました。そこに新た...

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乳房再建における乳頭乳輪温存の可否診断の精度が大幅アップ! MRIを用いた「乳頭乳輪内病変予測モデル」を開発

2022年7月

「女性にとって乳頭乳輪は切実なもので、残すことを希望される人は多い。今回の予測モデルで科学的根拠を持って残せる、残さないほうがいいといった目安が示せた」と語る関 大仁さん 今日では、乳がんの手術と同時に乳房の再建も行う患者さんが多い。その場合、自分の乳頭乳輪を残したいと願うのは当然のことです。ところがこれまでは、乳頭乳輪の温存の可否は主に、マンモグラフィやエコーを用いて主観的に評価され、判断に迷う...

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従来の治療薬と作用機序が異なり新しい選択肢として期待 慢性骨髄性白血病に6番目の治療薬が登場

2022年7月

「慢性骨髄性白血病は薬の効果も重要ですが、同じくらい副作用の管理も重要です。長期服用になるので、胸水、脳梗塞や心筋梗塞、肝機能障害などの副作用をマネジメントしていく必要があるのです」と語る高久智生さん 慢性骨髄性白血病の治療は、20年ほど前、特効薬のグリベックが登場したことで大きく進歩した。慢性期に病気を発見して薬の服用を続けることで、コントロールできる病気となったのだ。5種類のチロシンキナーゼ阻...

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