安全性と根治性を備えた肝胆膵領域の腹腔鏡下手術
2015年10月
「適応症例の明確化、手術手技の標準化が安全な手術としての普及につながると考えます」と語る本田五郎さん 胃がんや大腸がんに比べ、普及が遅れている肝胆膵領域の腹腔鏡下手術。腹腔鏡下手術用に開発された新しい手術器具が登場したことで、手術に要する時間は開腹手術に比べて長くなるものの、適切な症例を選ぶことで、安全性や根治性において、開腹手術と遜色ない結果を残せるようになっている。肝胆膵がんにおける腹腔鏡下手...
2015年10月
「適応症例の明確化、手術手技の標準化が安全な手術としての普及につながると考えます」と語る本田五郎さん 胃がんや大腸がんに比べ、普及が遅れている肝胆膵領域の腹腔鏡下手術。腹腔鏡下手術用に開発された新しい手術器具が登場したことで、手術に要する時間は開腹手術に比べて長くなるものの、適切な症例を選ぶことで、安全性や根治性において、開腹手術と遜色ない結果を残せるようになっている。肝胆膵がんにおける腹腔鏡下手...
2015年10月
「悪性度の高いがんですが、手術が可能なら、根治の可能性があります」と話す齋浦明夫さん 肝内胆管がんは、肝臓原発のがんの中で肝細胞がんに次いで2番目に多く、肝がん全体の約10%を占める。近年増えつつあるがんだが、手術ができない場合の予後は極めて悪いと言われている。肝内胆管がんの特徴や症状、手術や化学療法などの治療法について専門医に伺った。 肝がんと胆管がんの両方の側面を持つ 図1 肝内胆管がんの位...
2015年10月
「患者さんに応じた治療選択も可能になってきました」と語る伊佐山浩通さん ここのところ立て続けに新たな治療薬が登場し、治療選択肢が増えた切除不能の膵がん。一昨年(2013年)にFOLFIRINOX、昨年(2014年)にアブラキサンが保険適用されたことで、切除不能膵がんは次の治療ステージに入った。 膵がん治療は化学療法が軸に 切除不能の膵がんの治療といえば、10年ほど前までは、*ジェムザールという薬に...
2015年9月
「骨転移があっても、最期まで自分らしい生活を送れるように支援していきたいと思います」と話す篠田裕介さんと澤田良子さん 骨転移は骨の病気であることから、運動器を専門にしている整形外科医による診療が有用だ。骨転移のがん患者さんが急増するなか、リハビリの必要性や他職種との連携など新しい診療体制が求められている。様々な科が連携して治療にあたる、東京大学医学部附属病院の骨転移キャンサーボードの取り組みについ...
2015年9月1日
「乳がん術後は、筋力・体力アップを習慣づけてほしい」と話す村岡香織さん 乳がん術後の痛みなどの不快な症状は、すぐに解消されるものではありません。しかし、そのために日々の活動量が減ると、筋力・体力が落ちて次第に栄養状態や心肺機能に影響を及ぼすことも少なくありません。術後は、敢えて運動を生活に取り入れ、基礎体力をしっかり維持することが大切。そのための方法を紹介します。 肩関節可動域訓練と運動療法の2本...
2015年9月
「免疫チェックポイント阻害薬は治療法を大きく変える可能性がありますが、経済面などいくつかの課題も残されています」と話す西尾誠人さん 現在肺がんの治療薬の開発で、最も過熱しているのが免疫チェックポイント阻害薬。今年(2015年)のASCO(米国臨床腫瘍学会)年次学術集会では抗PD-1抗体オプジーボに対する注目の臨床試験の結果が発表された。日本でも免疫チェックポイント阻害薬の様々な臨床試験が行われ、今...
2015年9月
「患者さんが自ら副作用をコントロールする方法を身につけていただければと思います」と話す加藤晃史さん EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんの治療には、イレッサ、タルセバに加え、第2世代のジオトリフも使われるようになった。ジオトリフの副作用には下痢、口腔粘膜炎(口内炎)、皮膚症状などがあげられる。そこで、副作用対策の情報提供を積極的に行っている専門医に、下痢対策を中心に伺った。...
2015年9月
長期フォローが必要な小児がん患者さんへの よりスムーズな医療提供のために松本公一さん 国立成育医療研究センター小児がんセンター長 小児がんは、多職種による集学的治療がとても大切な領域です。そのため、関連する専門分野も成人のがんよりも多岐にわたります。例えば、大人では学校に戻るというケースは少ないでしょうし、家族とのかかわりも小児のほうが兄弟姉妹を含めて濃いので、より丁寧なケアが必要です。もちろん...
2015年9月
「小細胞肺がんは化学療法や放射線治療が効きやすいので、標準治療をしっかり受けてほしい」と語る軒原 浩さん 進行が早く、転移もしやすい一方で、抗がん薬や放射線治療がよく効くとされる小細胞肺がん。最も効果的な治療法を、できるだけ早く受けることが、治癒を目指すという意味で重要だと言えそうだ。 進行が早く転移しやすいが 薬も放射線も効く 肺がんは、小細胞肺がんとそれ以外の非小細胞肺がんに分けられ、小細胞肺...
2015年9月
「新薬の開発速度が速まり、免疫療法も研究が進んでいるので、医師との緊密な相談が大切です」と語る高橋和久さん たくさんあるがん種の中で死者数が一番多いのが肺がん。一方で、新薬の開発など治療法も進化しており、予後の改善も期待されている。肺がんの罹患数・死亡数の推移、検査・治療法に関する最新の動向を伺った。 <罹患数・死亡数の推移>高齢化で罹患数・死者数が増加 肺がんは、罹患数では大腸がんに次ぐ2位で、...