腫瘍内科医のひとりごと 170 がんに負けず納得のゆく人生を
2025年3月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 思えば民主党参議院議員山本孝夫さんが、国会本会議で自らのがんを告白され、これが1つのきっかけとなり、2006年6月に国の「がん対策基本法」が成立しました。そして、翌2007年には各都道府県で毎年...
2025年3月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 思えば民主党参議院議員山本孝夫さんが、国会本会議で自らのがんを告白され、これが1つのきっかけとなり、2006年6月に国の「がん対策基本法」が成立しました。そして、翌2007年には各都道府県で毎年...
2025年1月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 90歳を過ぎた義兄は、雪の多い田舎の自宅で、妻と2人で暮らしていました。15年ほど前、進行した膵がんになり、本人も親戚中も、もう長くは生きられないだろうと思っていました。それでも化学放射線療法後...
2024年12月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 3日ほど前から、息切れがする。ベッドに臥床すると、なんとなく動悸を感じる。心臓が〝ここにある、ここにある〟と訴えている気がした。左背痛、時々ある。血圧は110~120/60~70、いつもとあまり...
2024年11月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 私は、2009年に『がんを生きる』(講談社現代新書)という書籍を上梓しました。この本での目的のひとつは、がんを告げられ、あるいは短い命を告げられて、「どう乗り越えられるか」ということでした。 本...
2024年10月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 以前、一緒に働いていたA氏のお話です。1カ月前頃より、腰痛がひどくなり、下肢がしびれ、椅子に座ると大腿後面が圧迫されるためかしびれがひどくなりました。歩くのは大丈夫ですが、足底も感覚が鈍いのです...
2024年9月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 毎日、昼中35℃越えが続いていたら、先日の落雷には驚いた。午後1時頃、少し風が吹いたら、急に辺りが真っ暗になり、雨と雷が襲って来た。 今年の猛暑と大雨 居間にいた私と妻。ひきつづいた3回目...
2024年8月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 国および都道府県において、がん対策推進計画は「がん予防」、「がん医療の充実」及び「がんとの共生」の3本を柱としてきました。 がん予防――受動禁煙も大きな問題 今回は、がんの1次予防として、...
2024年7月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 先日、友人からこんな電話が来ました。「AIを使ったがんの尿検査があるそうです。新しいがんのリスク検査で、尿の物質から解析する精度の高い検査だそうです。どう思われますか?」 さまざまながん検査キッ...
2024年6月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 子宮頸がんは子宮の入り口(頸部)にできるがんです。日本では、年間約1万人が罹患し、約3,000人が亡くなっています。子宮頸がんの90%以上がヒトパピローマウイルス(HPV)によるとされ、性交で感...
2024年5月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Kさん(タクシー運転手)は、2カ月前頃から運転中に上腹部不快、疲れを感じていました。いつもの晩酌も飲みたいと思わなくなっています。ある日、思い切って近くの病院を受診しました。S医師は問診のあと、...