ドイツがん患者REPORT 25 「バリアフリー」
2016年11月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ がんを宣告されてから、ほぼ9年になります。その前と後では、僕の生活は大きく変わらざるをえませんでした。外出するときは注意深く行動する、とくに気をつけて歩くようになりました。抗がん薬の副作用で、今でも指先や足の感覚が元に戻ってないからです。いつも雲の上を歩いているような感覚で、足元がどうしても不安です...
2016年11月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ がんを宣告されてから、ほぼ9年になります。その前と後では、僕の生活は大きく変わらざるをえませんでした。外出するときは注意深く行動する、とくに気をつけて歩くようになりました。抗がん薬の副作用で、今でも指先や足の感覚が元に戻ってないからです。いつも雲の上を歩いているような感覚で、足元がどうしても不安です...
2016年10月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 ここ数年、「治療法はもうありません」「あと3カ月の命です」と告げられたたくさんの患者さんが相談に来られました。とてもつらい気持ちでおられる患者さんは、奈落からどうやって這い上がれるのか。私は「宗...
2016年10月
がんが見つかって空回りを続けているY・Gさん 会社経営/63歳男性/東京都 Q 半年前に人間ドックを受診したところ、ステージⅡ(II)の肺がんが見つかり、摘出手術を受けました。幸い、手術は成功し、現在は、もちろん以前ほどではないにせよ、元気に暮らしています。ただ体のことはさておき、心がざわついて落ち着きません。がんになって人生が有限であることを考えるようになったからでしょうか。やらなくてはならない...
2016年10月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 8月24日。僕は約1カ月前に〝アモック〟で、9人の死者を出したショッピングモールに用事があって出かけました。 〝アモック〟の意味 2016年7月22日の金曜日(イスラム過激派の大きなテロは、イスラム教の祝日の金曜日に起こることが多い)、人が一番集まってくる午後6時頃。自宅からは直線距離にして約5km...
2016年9月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 ある介護老人施設で、ほとんど認知症状のみられない104歳になるRさん(女性)を看取りました。やや大柄な顔立ちで、白い牡丹のような方でした。2月末になって水分だけで、ほとんど食事を摂らなくなりまし...
2016年9月
妻ががんで他界して認知症の母親と2人きりになってしまったE・Sさん 60歳男性/神奈川県 Q 50代後半までは順風満帆の人生でした。というか、そう思い込んでいました。仕事は人一倍こなしていたし、2人の息子も独立して自分の人生を送っている。唯一の気がかりは認知症を患った母親のことでしたが、気丈な妻が献身的に面倒を見てくれていたので、私がそのことを実感することはほとんどありませんでした。少々は貯えもあ...
2016年9月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 6年前の大腸がん告知から2度の転移を体験し、いまも抗がん薬治療中の小西さん。この夏、がんサバイバー企画のチャリティ・コンサートに参加しました。 7月30日。僕のバンド〝INCS(インクス)〟はチャリティ・ライブコンサートに参加しました。いつものことながら、どういう内容か知らなかった僕は、会場に到着...
2016年8月
ささき つねお 1945年山形県出身。青森県立中央病院、国立がんセンターを経て75年都立駒込病院化学療法科。現在、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長。著書に『がんを生きる』(講談社現代新書)など多数 Oさんは会社の部下から「仕事では鬼のように怖い」と言われ、一方ではとても面倒見がよく、慕われていた方でした。定年後は、関連会社に勤め、料理と日本酒、和服が趣味。高校野球では、母校の部の先輩として...
2016年8月
がんの悪化で生き方がわからなくなったH・Tさん 56歳男性/会社役員/東京都 Q 50代半ばに至るまで、仕事はもちろん、私生活でも自分なりに努力を積み重ねて生きてきました。仕事でわからないことがあったときは人に話を聞き、本を読んで、その事柄について理解し、また、トラブルが生じたときは、とことん相手と話し合い、互いに納得できるように努めてきました。家族や友人たちとも同じように接し続け、わだかまりが生...
2016年8月
「懲りずに夢を見ながら」ロックギタリストを夢みてドイツに渡った青年が生活に追われるうち大腸がんに‥ 6年前の大腸がん告知から2度の転移を体験し、いまも抗がん薬治療中の小西さん。体力回復のために行ったのは散歩でした。 現在も僕は長期の化学療法中ですが、僕にとっての〝闘病〟は、腫瘍の発覚から取り付けたストーマを外すまでの13カ月間だったと思っています。その間に僕がやっていた体力維持は散歩でした。 &...