抗がん薬・放射線治療による口腔粘膜炎 事前準備で症状は緩和できる
2014年8月
「ご自身の事前の努力で症状を緩和できます」と語る古賀陽子さんがん治療では、抗がん薬や放射線による治療の副作用として口腔粘膜の炎症が起こりやすい。ひどい場合は口からの食事ができない状態になってしまう。しかし、事前の準備で発症可能性を抑えたり、症状を緩和させることができる。化学療法の40%で口腔粘膜炎 口腔粘膜炎(口内炎)とは、頬の内側や舌など口の中に腫れやただれが生じるもので、抗がん薬や放射線による...
2014年8月
「ご自身の事前の努力で症状を緩和できます」と語る古賀陽子さんがん治療では、抗がん薬や放射線による治療の副作用として口腔粘膜の炎症が起こりやすい。ひどい場合は口からの食事ができない状態になってしまう。しかし、事前の準備で発症可能性を抑えたり、症状を緩和させることができる。化学療法の40%で口腔粘膜炎 口腔粘膜炎(口内炎)とは、頬の内側や舌など口の中に腫れやただれが生じるもので、抗がん薬や放射線による...
2014年8月
佐野 武 がん研有明病院消化器外科部長がん研有明病院消化器外科部長の佐野 武さん年間の胃がん手術件数日本一というがん研有明病院消化器外科を率い、日々臨床現場で患者を救う。同時に、日本、そして世界の胃がん手術の技術向上を目指して、日本発の定型手術を伝えるために、世界中の医療施設を行脚し続ける。そんな凄腕の医療人の日常である手術室での姿を追った。さの たけし 1955年 大分県生まれ。1979年 東京...
2014年8月
「日本を始め、世界で新薬開発に取り組んでいます」と話す山田康秀さんかつて、胃がんは抗がん薬が効きにくいがんの1つと言われた。しかし、1980年代から新しい抗がん薬が使用されるようになったり、近年では分子標的薬も適応となり、生存期間も延びている。切除不能進行・再発胃がんにおける化学療法の最新事情をまとめた。 進歩する胃がん化学療法 胃がんの治療は基本的には外科手術による切除が選択されるが、進行してい...
2014年8月
密接なコミュニケーションが チーム医療のエンジン金内 一さん 公立昭和病院乳腺・内分泌外科部長 外来で抗がん薬治療の点滴を行う「通院治療センター」のまとめ役をしているが、いつも連携の大切さを実感している。集学的治療をよりよく実現させるためのチーム医療がクローズアップされているが、その典型的な例がこのようなユニットだと思う。患者さんのQOL向上のために外来での化学療法の一番の目的は、働きながら、普通...
2014年7月
「手術前か後に、化学療法を組み合わせる治療が注目されるようになっています」と語る井上さん大腸がん肝転移に対する治療は、肝臓手術の進歩や化学療法の進歩によって変化を遂げてきた。現在では、切除手術が可能な肝転移のある患者さんに対しても、手術前後に化学療法を組み合わせる治療が行われるようになり、それが妥当かどうかの検証が進められている。かつては手術が可能なら 積極的な肝切除が行われた肝臓への転移がある大...
2014年7月
「患者さんにも情報を提供する必要性をスタッフが感じ、曝露対策に取り組むことになりました」と語る高橋真由美さん正常な細胞にも悪影響を与えることが知られている抗がん薬。近年は医療現場でも、スタッフが抗がん薬に曝露(ばくろ)(さらされること)しないよう、防護対策がとられている。そのような薬の投与を受ける患者さんや家族に対し、排泄物や洗濯物の取り扱いについて指導することの大切さが注目されている。通院治療セ...
2014年7月
「第一に再発を抑えること、かつ少ない侵襲を目指し、直腸がん治療は日々進化しています」と話す山梨高広さん局所進行の直腸がんに対しては、手術でがんを切除すると同時に、周辺のリンパ節を切除する側方リンパ節郭清(側方郭清)を行うのが一般的。しかし、それでも再発が起こり、また、側方郭清により神経が傷つけられて排尿障害や性機能障害などを起こす可能性もある。そこで有効な治療法として注目されているのが手術前に行う...
2014年7月
「検査時の負担が大きく減ります」と遠藤俊吾さん大腸がんは早期に発見されれば治癒しやすいがんであるが、日本では罹患率、死亡率ともに増加傾向にある。数年前から注目されているのが、検査の苦痛を軽減し、得られたデータを外科手術のシミュレーションにも活用できる3次元の「仮想内視鏡検査(大腸3D-*CT検査=CT Colonography:CTC)」だ。大腸がん検査での利用は欧米が先行従来、がん発見のための*...
2014年7月
風通しの良い組織で迅速対応 患者さんの気持ちのケアも宮川健彦さん 船橋市立医療センター皮膚科部長 褥瘡(じょくそう)対策委員会の委員長を務めている。ほかの病院と比べて特別な工夫をしているわけではないが、皮膚・排泄ケア認定看護師が中心となり、メンバーが指示待ちではなく積極的、自発的に取り組んでいるところは評価できると思う。患者さんへの迅速対応を心がける現場では患者さんに積極的に話かけたり、集めた情報...
2014年7月
「院外の調剤薬局にもがんに詳しい薬剤師が少しずつ増えているので、そうした人たちに相談するのも1つの方法です」と述べる野村久祥さん抗がん剤治療で現れやすい副作用の1つが手足のしびれなどの末梢神経障害。患者さんのQOL(生活の質)を著しく低下させて、とても我慢できないと治療を中断することもあるほどだが、適切な対処と患者さんのセルフケアで症状の軽減が可能だ。今回は大腸がん治療でよく使われるオキサリプラチ...