2013年12月
「患者さんにとって本当に役立つチーム医療を目指したい」と語る相羽惠介さん“チーム医療”が脚光を浴びる昨今、本当に患者さんの役に立つチーム医療を目指し、化学療法の副作用対策を進めている東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科。そこでの現状と、副作用ケアに欠かせない制吐薬の進化について、専門家に聞いた。チーム医療で幅広い診療対象に対応東京慈恵会医科大学の腫瘍・血液内科は、血液内科と腫瘍内科の2つの機能を併せ持...
2013年12月
がん研究会有明病院消化器内科化学療法担当部長の水沼信之さん進行・再発大腸がんの3次治療以降に用いることができ、さらにGIST(消化管間質腫瘍)の3次治療以降に対しても投薬が承認された分子標的薬*スチバーガ(一般名レゴラフェニブ)。先ごろ都内で開かれたバイエル薬品株式会社主催のセミナーで、大きな期待の寄せられているスチバーガをより安全に、継続的に服用するための取り組みについて、がん研究会有明病院「チ...
2013年11月
「患者さんの心の痛みを癒したい」と乳房再建を始めた佐武利彦さん。手術は慎重で美しく、向上を重ねている佐武利彦 さたけ としひこ1989年久留米大学医学部卒業。東京女子医科大学形成外科、鹿児島市立病院形成外科、川口市立医療センター外科等を経て、2008年から横浜市立大学附属市民総合医療センター形成外科准教授。2000年より穿通枝皮弁による乳房再建術を手掛ける。日本形成外科学会認定形成外科専門医、日本...
2013年10月
わからないことがあったら主治医を通じて栄養士に相談してください」と話す高嶋浩子さん 肝・胆(道)・膵がんの治療後の食事では、消化管への侵襲や残存機能の程度、合併症によって食事の内容は異なる。膵がんの治療後は進んで栄養士に相談するようにしよう。肝がんと食事■図1 肝臓・胆道・膵臓の働きとは?肝臓の仕組みと働き肝臓には小腸で吸収された栄養を含む静脈血が門脈を通って大量に流れ込んでいる。また肝臓は人体の...
2013年10月
椎名秀一朗 しいな しゅういちろう1982年東京大学医学部卒業。同大学第二内科医員、助手などを経て、2004年同大学消化器内科講師。エタノール注入療法など、肝がんの低侵襲治療を実施してきたが、米国のベンチャー企業が開発したラジオ波治療に注目、1999年に日本に導入し、約9000例とその実績は世界一となっている。2012年より順天堂大学大学院医学研究科画像診断・治療学教授、医学部附属順天堂医院消化器...
2013年10月
日本では、がん免疫療法の多くは、保険の効かない自由診療として行われている。そのような状況の中、樹状細胞ワクチン療法で、医薬品としての承認を目指した取り組みが始まった。これまで集積してきた膨大な治療データを解析することで、新たな事実が明らかになっている。樹状細胞ワクチンの研究に取り組む米満吉和さん「日本の認識は遅れている」がんの免疫療法免疫を利用したがん治療の発想は古くからあり、最近の免疫学の進歩に...
2013年10月
「がん免疫療法はがん治療のトレンドとなりつつあります」という中面哲也さん数あるがん免疫療法の中でも、がんワクチン療法は、延命効果が期待される治療法として注目されており、予防法としても期待されている。一方で、免疫のブレーキの解除を目的とした抗体療法などの開発も花盛りであり、今や、がん免疫療法はがん治療のトレンドとなりつつあるといわれる。国内における先駆的な取組みに迫った。進歩する免疫療法がんの免疫療...
2013年10月
「免疫療法に関する正しい情報を提供したい」という神垣隆さん近年、がんに対する免疫療法の研究が進み、関心も高まっている。自分の免疫細胞を使ってがんを攻撃する「免疫細胞治療」の専門医療機関として、多くの臨床実績をもつ瀬田クリニックグループ臨床研究・治験センター長の神垣隆さんに話を聞いた。がん免疫療法新時代の幕開けかつては、その治療効果に懐疑的な見方も少なくなかったがん免疫療法。しかし、米国食品医薬品局...
2013年10月
免疫療法への正しい理解を呼びかける河上さんがんの3大治療というと、手術、抗がん薬、放射線ということになるが、第4の治療法として注目を集めているのが、免疫療法だ。しかし、海外の学会では盛んに取り上げられているものの、まだその仕組みや治療効果などは研究途上という段階。免疫治療の基礎から現状、展望をレポートする。Q1 そもそも免疫って?免疫とは、生きものが自分の体を守る防御機構のひとつです。外から侵入し...
2013年10月
ASCOで免疫抑制に関する研究を発表をした柴田昌彦さんがんに対する免疫療法というと、医療界ではこれまでエビデンス(科学的根拠)の確立されていない未知の領域という認識が支配的だった。しかし、近年は免疫のメカニズムがさまざまな研究により解明され、欧米を中心に注目を集めている。6月に開かれたASCO(米国臨床腫瘍学会)2013では、免疫療法に関する日本人研究者の発表も注目を集めた。がんにおける“第4の治...