2011年2月
藤田保健衛生大学医学部 外科・緩和医療学講座教授の 東口髙志さん がんの進行によって現れる食欲低下や体重減少によるやせ衰えた状態、あるいは倦怠感、腹水、胸水といった症状は「悪液質」と呼ばれます。これまで有効な対処法はありませんでしたが、適切な栄養管理を行うことで症状を抑え、生存期間を延長する例もみられるようになってきました。 明確でない「悪液質」の定義 「悪液質の定義は、実はいまだ明確...
2011年2月
もりやま のりゆき 1947年生まれ。1973年、千葉大学医学部卒業。米国メイヨークリニック客員医師等を経て、89年、国立がん研究センター放射線診断部医長、98年、同中央病院放射線診断部部長で、現在に至る。ヘリカルスキャンX線CT装置の開発で通商産業大臣賞受賞、高松宮妃癌研究基金学術賞受賞。専門は腹部画像診断 患者プロフィール 45歳の男性Sさん。人間ドックの腹部超音波検査で、膵臓に腫瘍と思われ...
2011年1月
東京大学医学部付属病院 泌尿器科・男性科准教授の 久米春喜さん 進行・再発腎がんの薬物治療は、分子標的薬の登場により大きく変わりつつある。しかし、つらい副作用に耐えられず、治療を断念してしまう患者さんも少なくない。副作用と上手に付き合いながら、治療を続けていくコツを伺った。 進行腎がんの治療を一変させた分子標的薬 超音波やCTなどの検査の普及によって、近年、腎がんが小さい段階で見つかるこ...
2011年1月
もりやま のりゆき 1947年生まれ。1973年、千葉大学医学部卒業。米国メイヨークリニック客員医師等を経て、89年、国立がん研究センター放射線診断部医長、98年、同中央病院放射線診断部部長で、現在に至る。ヘリカルスキャンX線CT装置の開発で通商産業大臣賞受賞、高松宮妃癌研究基金学術賞受賞。専門は腹部画像診断 患者プロフィール 54歳の男性Aさん。人間ドックの血液検査で、C型肝炎ウイルスに現在も...
2011年1月
東京医科大学病院 泌尿器科主任教授の 橘政昭さん アメリカでは、泌尿器科の手術の多くが「ダヴィンチ」によるロボット手術で行われている。日本でも、東京医科大学病院で前立腺に続いて、ようやく膀胱がんのロボット手術が始まった。膀胱がんのロボット手術とは? なぜロボット手術が必要なのだろうか。 巨大なカニの足のよう 膀胱全摘術に適応が広がった手術支援ロボット「ダヴィンチ」 執刀医は、ベッドから...
2010年12月
もりやま のりゆき 1947年生まれ。1973年、千葉大学医学部卒業。米国メイヨークリニック客員医師等を経て、89年、国立がん研究センター放射線診断部医長、98年、同中央病院放射線診断部部長で、現在に至る。ヘリカルスキャンX線CT装置の開発で通商産業大臣賞受賞、高松宮妃癌研究基金学術賞受賞。専門は腹部画像診断 患者プロフィール 73歳の女性Qさん。左背部の痛みが次第に増強したため、整形外科を受診...
2010年11月
現在、進行・再発大腸がんの標準治療の1つとして、エルプラットを含むXELOX療法が広く行われています。 3週間に1回の通院で済むことから患者さんへの負担が少なく、簡便な治療として喜ばれています。 しかし、一方で点滴した腕などに痛みを訴える患者さんが多いこともわかってきました。 そこで、この副作用の問題に先進的に取り組んでいる医療従事者のみなさんにその対策を話し合っていただきました。 みしま...
2010年11月
東邦大学医療センター 佐倉病院外科講師の 大城充さん 大腸がんの薬物療法では今、副作用対策が注目を集めている。 QOLの改善だけでなく、延命効果の向上につながることもわかってきたからだ。 とくに、FOLFOX療法で多発する末梢神経障害には、がん性疼痛用治療薬が有効ではないかと期待されている。 目覚しく進歩した大腸がんの薬物療法 薬物療法は、転移、再発した大腸がんの主要な治療法の1つだ。大...
2010年11月
岐阜大学医学部付属病院腫瘍外科助教の田中善宏さん 成分栄養剤は吸収性の高さだけでなく、抗がん剤により損傷した消化器管の粘膜を改善する効果がある。この効果に着目し、口内炎などの抗がん剤治療で起こる副作用対策に生かそうとする動きがある。そこで成分栄養剤の効果について研究を進める3人の医師に、その詳細をうかがった。 成分栄養剤「エレンタール」が今注目される理由 消化器系の状態が良くない患者さんの栄養補...
2010年11月
もりやま のりゆき 1947年生まれ。1973年、千葉大学医学部卒業。米国メイヨークリニック客員医師等を経て、89年、国立がん研究センター放射線診断部医長、98年、同中央病院放射線診断部部長で、現在に至る。ヘリカルスキャンX線CT装置の開発で通商産業大臣賞受賞、高松宮妃癌研究基金学術賞受賞。専門は腹部画像診断 患者プロフィール 50歳の女性Wさん。トイレで尿がうっすらと赤いことに気付く。血が混じ...