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2015_jan_i

メンタルケアの現状 精神的苦痛から解放されるには

監修●小川朝生 国立がん研究センター東病院臨床開発センター精神腫瘍学開発分野分野長/精神腫瘍科長
取材・文●池内加寿子

がん患者さんには不安、苛立ち、孤独感などがつきまとい、ときにはQOL(生活の質)を低下させ、治療さえもできなくなることがある。こうした精神的苦痛は早期に対応することが大切だが、実際に治療を受ける患者さんは多くない。精神腫瘍科医を含む緩和ケアチームの対応と現状、課題について聞いた。

看護師による対応 マニュアルではない対話力でサポート

監修●川名典子 杏林大学医学部付属病院リエゾン精神看護師
取材・文●「がんサポート」編集部

がん患者さんが抱える心理的負担は大きい。がん罹患で人生が変わってしまったという焦り、この先どんな治療をするのか、それによって普段の生活がどう変わるのかも見えない不安――。このような心理的背景にある患者さんへの対応には、配慮が必要だ。看護師を中心とした院内での対応の現状と課題を聞いた。

うつ症状のスクリーニング 心のケア実現の第一歩

監修●清水 研 国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科科長
取材・文●「がんサポート」編集部

がんを告知された際に、心理的動揺のない人はいないだろう。しかし、その心理的、精神的な変化を「当たり前」としてやり過ごしてはいけない。きちんとしたケアに結びつければ、がん自体の治療効果も高まる。国は2014年にその発見を義務化する方針を示した。がん患者さん本人すら気づかない精神疾患を早期に発見しようという取り組みを紹介する。

不眠治療 日常生活を見直すことで不眠解消につながることも

監修●吉内一浩 東京大学医学部附属病院心療内科科長
取材・文●常蔭純一

がん患者さんによく聞かれる、夜眠れないといった不眠の声。「眠れないくらいで医療者に相談していいものか」と、そのまま我慢している人は多い。しかし、「1人で抱え込まないで、医療者に相談して欲しい」――専門医はそうアドバイスする。ここでは薬物療法はもちろんのこと、自分でできる対処法についても紹介する。

うつ病、せん妄、不眠の薬物療法 精神腫瘍科医にぜひ相談を

監修●佐伯吉規 がん研有明病院緩和治療科副医長
取材・文●柄川昭彦

がん患者さんに現れることのある心の病としては、うつ病、せん妄、不眠などがあげられる。通常の治療と異なり、がん治療という疾患があるが故に、薬物治療を行う際には、抗がん薬などとの相互作用に注意が必要だ。

家族外来・遺族外来 家族や遺族の精神症状を医学的にケア

監修●大西秀樹 埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授
監修●石田真弓 埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科助教
取材・文●「がんサポート」編集部

がんを宣告され、つらい治療を受け続ける患者さんの精神的負担は大きい。一方で、闘病を支える家族も大きな心理的負担に襲われる。そして、大切な人を亡くしてしまった後の心理的苦痛も非常に大きなものである。全国で初めて「遺族外来」を開設した埼玉医科大学国際医療センターの専門家に、現況と対策のあり方を聞いた。

患者側からの要望 1人で悩む患者さんがいなくなるように

監修●神奈川県立がんセンター 患者会「コスモス」
取材・文●常蔭純一

がん患者さんは、あらゆる時期において気持ちが落ち込んだり、悲観的になったりすることがある。患者さんたちは心のケアについて、どう受け止めているのだろうか。神奈川県立がんセンターの患者会「コスモス」のみなさんに、その現状と要望について聞いた。

子どもの心のケア チャイルド・ライフ・スペシャリストの重要性

監修●徳原 真 国立国際医療研究センター緩和ケア科医長
監修●小川弘美 同センター副看護師長/リエゾン精神看護専門看護師
監修●大曲睦恵 チャイルド・ライフ・スペシャリスト
取材・文●「がんサポート」編集部

父母が病気になると、子どもは親と離れることや、生活が変わっていくことに対して不安になることが多い。また、家族は親の病気について、どう子どもに伝えたらいいのか悩みがちだ。チャイルド・ライフ・スペシャリストは、子どもの心を支える専門職。緩和ケアを受ける子どものいる患者家族をサポートする取り組みを紹介する。
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