低コストで安全かつ効果的な進行前立腺がんの順次薬物療法
2015年3月
「日本の社会状況や日本人の性質を考慮した薬物療法が必要です」と話す藤井靖久さん 超高齢化社会において急増する国民医療費は大きな問題だ。進行前立腺がんに対する「順次薬物療法」は、日本人にとって有効で安全であるだけでなく、コストも考慮した新しい治療法。どのように薬を選択していくのか、その方法について専門医に聞いた。 治療効果と安全性に加え、コストも考慮する 高齢者に多く発症する前立腺がんは、高齢化が進...
抗がん薬治療
2015年3月
「日本の社会状況や日本人の性質を考慮した薬物療法が必要です」と話す藤井靖久さん 超高齢化社会において急増する国民医療費は大きな問題だ。進行前立腺がんに対する「順次薬物療法」は、日本人にとって有効で安全であるだけでなく、コストも考慮した新しい治療法。どのように薬を選択していくのか、その方法について専門医に聞いた。 治療効果と安全性に加え、コストも考慮する 高齢者に多く発症する前立腺がんは、高齢化が進...
2015年2月
満席の時事通信ホールで11月24日開演された 弊社主催の肺がん市民フォーラム「3期、4期でもあきらめない」が、昨年(2014年)11月24日、都内で開催されました。第1部では、「最新の肺がん診療―標準治療と個別化治療」「在宅治療中の日常生活と服薬についての注意点」「在宅治療中の副作用対策―皮膚症状のコントロールについて」と題して、それぞれ専門家の講演が行われました。また、第2部「パネルディスカッシ...
2014年12月
「術前補助化学療法は、切除のボーダーライン例に対するメリットがとくに期待されます」と話す中郡聡夫さん膵がんは見つかった時点ですでに進行がんであることが多く、手術ができても再発・転移する割合が高い。そこで様々な補助療法が検討されており、術後の補助化学療法(アジュバント療法)については有効性が明らかになっている。現在は術前補助化学療法(ネオアジュバント療法)が有効か否かの臨床試験が行われているところだ...
2014年12月
「膵がんの化学療法は期待できる選択肢が増えています」と話す大川伸一さん膵臓は胃の裏側の後腹膜にあるため、がんの早期発見が難しく、年間発症する約3万人のうち、手術を受けられる人は約2割だ。切除不能進行がんの治療では、根治を望めないまでも延命を図るための模索が行われており、昨年(2013年)12月に新しい治療法FOLFIRINOXが承認された。それに続く治療薬の動向も紹介する。 新たな治療法 FOLF...
2014年12月
「化学療法が効いて、手術に持ち込めるケースがあることを知って欲しい」と話す森 隆太郎さん胆道がんの唯一の根治的治療法は手術だ。しかし、進行胆道がんで手術が困難な患者さんには、化学療法や放射線療法が行われている。なかには抗がん薬が効いて、腫瘍が小さくなる患者さんもいるが、そういった人たちにも化学療法を漫然と続けているのが現状だ。そうした中、注目されるのが、腫瘍が増大せず長期間効果を持続している患者さ...
2014年12月
「欧米で患者数が少ないことから薬の開発が進まない」と話す石井 浩さん「日本こそ、新薬の開発をして欲しい」と話す眞島喜幸さん 現在、胆道がん治療に有効な抗がん薬は3剤しかない。「もっと治療薬が欲しい」という患者会の声、ならびに胆道がんの化学療法の現状と今後の展望について専門医に聞いた。 日本胆道がん患者会胆道がんの患者のための、情報提供とサバイバーのネットワーク構築が目的の患者会です。胆道がん患者・...
2014年12月
おかもと るみこ 1989年琉球大学医学部医学科卒業、東京都立駒込病院内科研修医。91年国立がん研究センター中央病院内科レジデント。94年東京都立駒込病院化学療法科医員、2003年同医長。13年4月より千葉西総合病院腫瘍内科部長・外来化学療法センター長。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医がん医療の水準が向上したとはいえ、中央と地方の医療格差はまだまだ縮まっていない。地域に対応できる医療機関...
2014年10月
「サブタイプや患者さんの状態で効果的な術前療法を選択します」と話す黒井克昌さん乳房内の腫瘍が大きければ乳房全体の切除というのが乳がん治療の定石だが、大きな腫瘍でも手術の前に化学療法を加えて小さくし、部分切除にとどめて乳房を温存するという治療選択もある。術前化学療法はどのように行われるのか――乳がんの術前化学療法の研究を続ける専門家に話を聞いた。病理学的完全奏効も 「術前化学療法の一番のメリットは、...
2014年10月
すぎもと なおとし 1995年三重大学卒、大阪大学医学部第二内科入局。2003年同大大学院医学系研究科腫瘍発生学講座修了、大阪府立成人病センター消化器内科主任。広島大学大学院を経て、2008年大阪府立成人病センター臨床腫瘍科医長兼消化管内科、2010年同副部長。日本臨床腫瘍学会指導医・評議員、同会がん薬物療法専門医等高齢社会のいま、胃や大腸などの消化管がんにおいても、後期高齢者の進行・再発がんが増...
2014年10月
「化学療法による脱毛は女性のQOLを大きく低下させます」と話す金井久子さんがん化学療法を受けると脱毛することは、がんの治療経験がない人にも広く知られている。だが、抜けた頭髪や眉毛、まつげが治療終了後いつまでに、どのくらい回復するかについては、実は確かな数字はあまりないのが現状だ。乳がんの場合、医療者が経験的に得た情報から「治療終了後1年~1年半ほどでかつらを外せる人が多い」といった説明をすることが...