進行別 がん標準治療 手術、経皮的局所療法、肝動脈塞栓が治療の3本柱
2005年6月
日本大学医学部消化器外科教授の 高山忠利さん 多くのがんは原因不明ですが、肝臓がん(肝細胞がん)は、その原因がほぼわかっているのが大きな特徴です。日本では、年間約3万人が新たに肝臓がんという診断を受けており、がん死の3位を占めています。そのほとんどは、感染症が原因で起きています。 しかし、杞憂することはありません。日本の肝臓がん治療は、世界でトップです。5年生存率も手術死が少ないこともトップです...
2005年6月
日本大学医学部消化器外科教授の 高山忠利さん 多くのがんは原因不明ですが、肝臓がん(肝細胞がん)は、その原因がほぼわかっているのが大きな特徴です。日本では、年間約3万人が新たに肝臓がんという診断を受けており、がん死の3位を占めています。そのほとんどは、感染症が原因で起きています。 しかし、杞憂することはありません。日本の肝臓がん治療は、世界でトップです。5年生存率も手術死が少ないこともトップです...
2005年6月
国立がん研究センター 東病院呼吸器科の 後藤功一さん 「肺がんの疑いがある」ということで検査に行ったとき、肺がんに関する知識が何もなかったら、医師の説明を聞くだけであとは診断、治療のベルトコンベヤーに乗せられていくだけです。 自分の命を医療の場にあずけようとするとき、あらかじめ病気に関する知識と、医師に何をたずねたらよいのかを知っていればこれほど心強いことはありません。 本当に肺がんかどうか...
2005年6月
肺がんに対する大きな効果を期待され、夢の新薬といわれながらも、発売後、副作用の間質性肺炎による死亡が相次ぎ問題となった「イレッサ」。 2004年末、英国のアストラゼネカ株式会社が「イレッサに延命効果はなかった」と発表し、関係者に激震が走った。 国内の副作用による死亡者数は2004年12月時点で588名。 遺族により国と製薬メーカーを相手に訴訟も起こされた。 しかし、イレッサにはスー...
2005年6月
沖原幸江さん おきはら ゆきえ 62年生まれ。 99年肺腺がん2A期で右下葉切除。 その後、患者・家族の心理社会的サポートを目指し大学に通い、05年卒業。 専攻:宗教学。現在は、がん患者に優しい旅行の企画・添乗を目指して、添乗員の修行中。 自立した患者同士で支え合う会(セルフヘルプグループ)「カイネ・ゾルゲン」メンバー 04年末に肺がん治療薬イレッサ(ゲフィチニブ)について、「欧米にお...
2005年6月
国立病院機構 神奈川病院副院長の 加勢田靜さん かつては胸の肋骨にそって30センチも切るのがスタンダードだったという、肺がんの手術。手術自体が大きな負担と後遺症を患者に強いるものだった。そんな状況を変えようと、パイオニア的な医師たちがこつこつと技術や機器を充実させ、普及をめざしてきたのが、胸の内視鏡を使う胸腔鏡手術だ。傷が小さく体へのダメージが少なく、予後も術後のQOLもいいと、話を聞けばいいこと...
2005年6月
国立がん研究センター 東病院呼吸器外科医長の 吉田純司さん 胸を切開して直接病巣をとり除く開胸手術も、胸の肋骨にそって30センチも切るのがスタンダードだった時代は終わり、医師によっては傷口も12センチ程度と大幅に縮小され、患者への負担は急速に軽減されている。何より、臓器を目で見て手でふれられる安心感はゆるぎない。片手が内部に入るぎりぎりが12センチ肋骨の間を面で広げる最新機器・マルチフラップゲート...
2005年6月
東京医大外科の坪井正博さん 3剤併用で初めて生存率が改善 ポスト・イレッサとして、話題を呼んでいる抗がん剤には、やはりイレッサと同じ仲間に属する分子標的治療薬が多い。 従来の抗がん剤は絨毯爆撃のようにがん細胞ばかりか正常細胞も一緒くたにたたくのに対して、ターゲットをがん細胞の増殖や転移に関する因子だけに絞ってたたくのが分子標的薬の特徴。したがって、副作用が軽減され、効果も出るとなれば、こ...
2005年6月
ナグモクリニック総院長の 南雲吉則さん なぐも よしのり 乳がんの手術、乳房再建術、豊胸術など、女性のバスト医療をオールラウンドに手がける「ナグモクリニック」総院長。 専門は乳腺外科・乳房形成術。キャンサーネット・ジャパン顧問理事。 昭和56年東京慈恵会医科大学卒。 癌研究会付属病院、慈恵医大等の乳腺外来を歴任。 慈恵医大外科講師、韓国および中国の大学客員教授としても活躍。『乳がん110番』(...
2005年6月
国立がん研究センター東病院 外科部長の木下平さん 国立がん研究センター東病院 肝胆膵内科部医長の 古瀬純司さん 膵臓がんは、がんの中でも、とりわけ治療が困難ながんとして知られています。 治療が困難な理由のひとつは早期発見の難しさにあります。特徴的な症状がないこと、検査でも見つけにくいことがその原因です。もうひとつの理由は、がんが早期のうちから浸潤、転移しやすいことです。しかし、最近は、手術...
2005年6月
東京大学医科学研究所外科教授の 田原秀晃さん 人間の体にもともと備わっている免疫の力を利用して、がんをたたく。この免疫療法は、がん治療の分野で、手術、放射線、抗がん剤に次ぐ、第4の治療法として、昔から大きな期待を寄せられてきた。 しかし、これまでの免疫療法は、免疫賦活剤を皮切りに、インターフェロン、ミサイル療法、養子免疫療法などと呼ばれる療法が次々と生まれたが、その効果が科学的に証明できず...