各種がん

小線源療法の長期生存率は91.8% 高リスク患者さんにも有効

2014年2月

「この長期効果によって小線源の治療範囲は広がります」と話す矢木康人さん小線源療法は、これまで低リスクの早期前立腺がんが治療対象とされていた。数多くの治療症例を有する東京医療センターでは、永久密封小線源療法を施行した患者さんを対象に、長期的な追跡調査を行った。その結果、生存率、PSA 非再発率などから見た治療効果も高く、中リスク群・高リスク群にも有効性が高いことなどが明らかになり、今後の前立腺がんの...

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術者がロボットに! 最先端型ミニマム創前立腺全摘手術

2014年2月

「身体的だけでなく、経済的に優しい手術は、時代に即していると思います」と話す木原和徳さん前立腺がんの手術には、実に様々な方法がある。2012年、手術支援ロボット「ダヴィンチ」手術が保険適用になってからは、爆発的にそれも広まっている。だが、もう1つ、より身体に優しく、経済的にも優しい最先端型ミニマム創手術が登場した。それも、術者がロボットになって行われるという――。新しいタイプのロボット手術が登場前...

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ホルモン療法不応の前立腺がん 薬の使い方に工夫、新たな治療薬も続々と

2014年2月

「続々と新薬が登場します。期待してほしい」と森山さん前立腺がんにはホルモン療法が極めて有効だ。しかし、治療を続けていくと効果がなくなり、再び悪化してしまう。これを「去勢抵抗性前立腺がん」と呼ぶが、そうなった場合にも、新たな薬が相次いで登場するようになってきた。去勢抵抗性前立腺がんとは前立腺がんは、アンドロゲン(男性ホルモン)によって増殖するがん。ということは、アンドロゲンを働けなくすればがんを抑え...

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尿失禁になってもあわてずに 体操や手術であきらめない

2014年2月

「あきらめないことが大事」と語る木村 剛さん手術後はだれでも程度の違いはあれ尿失禁を起こすが、ほとんどのケースは時間とともに改善する。しかし、数カ月経っても回復せず長く続くケースもある。尿失禁を改善するために自分でできる体操と、最新の手術法を聞いた。外尿道括約筋の損傷で発生前立腺がんの摘出手術の後に、尿失禁に悩まされる人がいる。手術直後は膀胱尿道吻合部を安静に保つために、尿道から膀胱にカテーテルを...

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前立腺がんの食事 タンパク質の摂り過ぎに注意!「お弁当箱」の配分をお手本に

2014年2月

タンパク質の摂り方に注意を促す中濵孝志さん前立腺がんの治療後の食事には、特定の制限はない。しかし、中高年の男性に多発するがんであるため、食事の管理は重要である。前立腺のしくみ 図1 前立腺の位置 前立腺は、精液の一部(約50%)を作る男性固有の臓器で、膀胱の真下にあり、尿道を取り囲むようにして存在する。精巣や直腸とも隣接し、一般的に、3~4㎝大のクルミほどの大きさである(図1)。正常な前立腺は円錐...

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精巣腫瘍の基礎知識 経過観察も治療の大切な一部 精巣腫瘍は、治療の貫徹が治癒へのポイント

2014年1月

「精巣腫瘍の治療は、経過観察期間も重要です」と話す岸田健さん若年層に患者数が多く、罹患率が10万人に1~2人という希少がんのひとつでもある精巣腫瘍。それでも、化学療法の進歩などにより、根治の望める数少ない固形がんだ。ここでは、精巣腫瘍の基礎について、分かりやすく解説する。Q1 精巣の働きとは?精巣(睾丸)とは、股間の陰のう内部にある卵型の臓器で、左右に1つずつある男性の臓器です。精巣は、男性ホルモ...

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男性不妊研究の最前線 ヒトの精子形成応用に期待 精子形成不全マウスの精巣組織から、培養下で精子を産生

2014年1月

「ヒトの精子形成がゴール」と話す小川毅彦さん男性がん患者さんでは、治療やがんそのものによって不妊となることもある。とりわけ、子どもを持つことを夢見る若年層のがん患者さんにとって、不妊は深刻な問題だ。今回の特集にある泌尿器がん、とくに精巣腫瘍においては不妊リスクがあるが、そのような患者さんにとって小さいながら光が見えつつある。がんと不妊症 図1 WHOによる不妊原因調査出典:世界保健機関(1996年...

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切除不能大腸がん治療に及ぼす影響 欧州臨床腫瘍学会で新しい解析データ報告

2014年1月

大腸がんに対する抗EGFR抗体薬(分子標的薬)の投与に関しては、事前に遺伝子検査でKRAS遺伝子変異の有無を確認することが求められている。同遺伝子に変異があると治療効果が期待できないため、他の化学療法薬を使用することになる。先ごろ、都内で開かれたメルクセローノ社主催のプレスセミナー「切除不能大腸がん治療は変わるのか」では、切除不能大腸がん患者でRAS遺伝子野生(正常)型症例では、抗EGFR抗体薬ア...

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低侵襲、しかしがんの芽はしっかり摘む! 膀胱をとらずに治す「大阪医大式膀胱温存療法」とは

2014年1月

「生存率、再発率ともに全摘よりもよい成績を出しています」と話す東 治人さん膀胱がんは筋層まで浸潤すると、膀胱全摘手術が一般的だ。ストーマや代用膀胱などの方法はあるが、やはりQOL(生活の質)の低下は否めない。これに対して抗がん薬と放射線を組み合わせて独自の治療法を実施、膀胱を温存しながら高い治療成績を挙げているのが、大阪医科大学泌尿生殖・発達医学講座泌尿器科学教室教授の東治人さんだ。もっと詳しく知...

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膀胱がんの基礎・最新治療 高齢化に伴い罹患率が上昇 5年生存率は病期別に10~90%

2014年1月

浸潤性膀胱がんの根治を目指す古賀文隆さん膀胱がんは、ほかのがんとは少し違った性質を持つ。主要な要因も分かっている。従来のガイドライン的な治療に加え、さらに近年はハイテク機器を駆使した“日本発”の最新治療も現れた。膀胱がんの基礎から最新事情までを都立駒込病腎泌尿器外科医長の古賀文隆さんに聞いた。Q1 膀胱の役割は?尿を作り、溜めて体外に排泄する臓器・器官をまとめて尿路といいます。尿路は、腎臓、腎盂・...

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