各種がん

遺伝子変異を調べることから始まる肺がんの最新治療

2012年11月

「最近は、高齢者の肺がんの増加が顕著」と語る高橋さん肺がんの治療は、がん細胞の遺伝子変異を調べ、その特徴に応じた治療を行う時代になっている。日本人の肺がんに最も多いのは、EGFR遺伝子変異で、肺がんの約3割に見られるという。分子標的薬はどう使われ、今後どうなっていくのか。とりわけタルセバの最新データが注目を集めている。肺腺がんの研究がとくに進んでいる■図1 進行非小細胞肺がんの標準的治療順天堂大学...

詳細はこちら

認知症等の機能評価を行い高齢者個々に合った肺がん治療を

2012年11月

高齢者にとってよりよい肺がん治療の研究・実践を行う岡本浩明さん高齢者の肺がん治療では、化学療法と放射線の併用を避けたり、単剤に絞った治療が一般的だった。一方で、合併症のリスクが低い元気な高齢者には、より積極的な治療ができるかを探る試験が各国で進められている。議論が集まるなか、個人に合った治療を選ぶために、高齢者の機能評価という視点でのアプローチも始まっている。暦年齢より肉体年齢を肺がんの死亡率は、...

詳細はこちら

進行肺がんでも生存延長。抗がん剤による「維持療法」に期待

2012年11月

非小細胞肺がんの多くは、かなり進行したケースが多く、手術できるケースは少ないと話す坂英雄さん進行した肺がんに対する新しいアプローチとして「維持療法」が期待を集めています。初回の治療後、これまでのように休薬期間を設けず、効果のあった抗がん剤を継続して使い続ける方法で、海外や日本で行われた大規模な臨床試験でも、その効果が実証されています。進行がんが40%を占める2010年の人口動態統計によると、1年間...

詳細はこちら

いかに最適な治療法を選択するか 肺がんの脳転移治療

2012年11月

脳に転移することが多い肺がん。転移した場合の治療の中心は放射線治療だが、放射線治療にもいくつか種類があり、その選択に迷う患者さんは多い。しかも最近では、放射線治療以外にも手術、抗がん剤治療といった治療選択肢も増えているという。どの治療をどう選べばいいのだろうか――。脳転移が起きやすい肺がん■図1 がん種別に見た脳転移の頻度 脳腫瘍全国統計第12版より脳転移はがん種を問わず起こる可能性があるが、とく...

詳細はこちら

胸水が溜ったがん性胸膜炎は早期発見・早期治療が肝心

2012年11月

肺がんを代表とする呼吸器のがんは進行すると栄養状態やQOLを低下させる胸水が出る。早期発見し、早めの治療を行うことで治療計画にも大きな影響を与えるという。肺の動きを円滑にする胸水「肺は肋骨や背骨でできたカゴ状の胸郭の中にあり、胸郭の内側も肺の表面も胸膜という中皮の膜に覆われています。胸郭内側の胸膜を壁側胸膜、肺の表面を覆う胸膜を臓側胸膜といいますが、この2つはヘリでつながり、1枚の袋をつくっていま...

詳細はこちら

肺がんに多い骨転移、新しい骨転移治療薬に注目が集まる

2012年11月

肺がんは転移しやすいがんですが、なかでも骨転移は痛みや骨折の原因となり、患者さんの日常生活に大きな影響を及ぼします。最近、この骨転移の進行を抑制する新薬が登場し、期待が寄せられています。肺がんはもっとも手強い敵■図1 わが国の肺がんの現状と今後①厚労省大臣官房統計情報部人口動態・保健統計課②国立がん研究センター がん対策情報センターがん情報・統計部 祖父江友孝肺がんは、肺や気管支にできるがんです。...

詳細はこちら

肺がん丸わかり図解

2012年11月

高齢者に多くみられる肺がん。他のがん種に比べて圧倒的に5年生存率が低いという特徴があります。このように肺がんは難治がんですが、分子標的薬などの登場により個別化治療が進歩し、治療の選択肢も増えてきています。あきらめずに治療を受けることが大切です。Q 肺とはどのような臓器なのか?図1肺とは空気中から得た酸素を血液中に取り込み、血液中の二酸化炭素を空気中に排出する役割を持つ臓器である。右肺と左肺にわかれ...

詳細はこちら

まずは、できるだけ強い治療を! 小細胞肺がんとの闘い方最前線

2012年11月

小細胞肺がんの治療に詳しく、薬物療法の各種試験に携る後藤功一さん悪性度が高いとされる小細胞肺がんだが、抗がん剤や放射線が効きやすく、例えばリンパ節転移があっても、抗がん剤に放射線をプラスして完治を目指せる標準治療もある。治療薬の進歩や臨床研究の蓄積によって、小細胞肺がんの治療はどう変化しているのだろうか。最新の知見を紹介する。限局型と進展型に大別される図1 小細胞肺がんの治療方針病 期治 療1a期...

詳細はこちら

東大病院「チームネクサバール」の取組み 医師、薬剤師、看護師が連携して抗がん剤の副作用をマネジメント

2012年10月

「チームネクサバールが診療科の壁を越えるモデルなれば」と話す 淺岡さん 分子標的薬ネクサバールは治療開始比較的早期に皮膚の副作用が出やすく、それが重症化すると治療が継続できなくなることがあります。 そこで、東京大学医学部付属病院では、医師、薬剤師、看護師が連携し、チーム医療で副作用のマネジメントに取り組み、大きな成果を上げています。 肝がん、主体は手術などの局所療法肝がんで亡くなる人は、年...

詳細はこちら

手術、肝動脈塞栓術、化学療法……、ベストな治療を選びたい! あきらめないで闘い続ける再発肝がんの治療

2012年10月

「再発肝がんの治療は集学的治療が大切」と語る野見武男さん肝がんの再発率は高い。とはいえ、手術で再切除が可能なら、根治を目指せるし、切除できない場合でも、肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼療法など、さまざまな治療がある。がんの状態や肝機能に応じて、適切な治療を選んでいくことが大切だ。再発と闘い続けるのが肝がん治療[図1 初回再発部位]肝細胞がん(以下、肝がん)は初めての治療で肝切除をした後、2年のうちに4~...

詳細はこちら