各種がん

副作用対策や栄養サポートをしっかり行うことが肝心 食道を温存する化学放射線療法最新知見

2012年6月

食道がんの 化学放射線療法に詳しい 小柳和夫さん 食道がんの手術は、6~8時間もかかる大がかりなもので、患者さんへの負担も大きく、術後の後遺症や合併症に悩まされることがある。 そんなときぜひ知っておいてほしいのが、化学放射線療法という治療選択肢だ。 食道がんの多彩な治療法食道は、喉と胃をつなぐ全長25~30㎝ほどの筒状の器官で、食物を胃に送り込む働きをしている。川崎市立川崎病院外科担当部長の小柳...

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新たな薬剤の登場や、QOLを考えた薬剤の組み合わせの検討も 個別化も視野に!食道がんの術前化学療法

2012年6月

「食道がんの治療成績、QOLは 向上してきています」と語る 中島政信さん 進行食道がんに対する手術の成績はあまりよくない。そこで、その補助療法として手術前に複数の抗がん剤を投与する「術前化学療法」を行うことで、現在、生存率などの治療成績が飛躍的に向上しています。 リンパ節転移の確率が高い患者さんに効果的 [図1 術前化学療法の効果] 5年生存率は〈手術+術前化学療法群〉が60.1%、〈手術...

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肋骨を切らない手術で、回復も早く、術後合併症も減らせる 新たな可能性として期待が集まる食道がんの胸腔鏡下手術

2012年6月

食道がんの胸腔鏡下手術を 多数行っている 北川雄光さん 食道がんの手術は、これまで胸を切り開いて行う開胸手術が前提となっており、患者さんが体に受ける負担も大きかった。 患者さんへの負担を減らすべく、胸腔鏡を用いた手術が試みられている。もともと難易度が高い食道の手術を胸腔鏡下で行うというハードルの高い手術だが、実際、術後合併症が軽減できるなど、一定の効果が期待できそうだという。 難しく、制限の多い...

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化学療法と栄養療法併用で予後改善にも期待 栄養改善で元気回復!膵がん化学療法継続の秘訣

2012年6月

「化学療法継続とQOL維持に栄養療法が大切です」と話す、 庄雅之さん がんを治療するための化学療法にもかかわらず、それによって全身状態を悪化させる場合が少なくない。 とくに、栄養低下が深刻な膵がんの患者さんでは化学療法の継続・完遂が難しい。 そんななか、化学療法と並行して行う栄養療法の成果が期待される。 膵がん患者さんは栄養低下が深刻 [図1 膵がんの化学療法に、なぜ栄養サポートが必要なの...

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前立腺がんに多い骨転移。新薬登場にも期待 骨転移を遅らせる治療にはがんの進行を抑える効果も!

2012年5月

「前立腺がんと骨関連事象は 密接に関わっています」と話す 桶川隆嗣さん 骨転移を起こしやすい前立腺がん。治療法の1つとして、骨の痛みや骨折などといった骨関連事象を管理することが、がんの働きを抑えるために有効だという。 ここでは、前立腺がんの骨転移治療の最新トピックを紹介しよう。 骨が壊れて出てくる物質ががん細胞を活発にする [図1 骨転移の頻度と予後] がん種 進行がんでの頻度(%) 生存...

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できるだけQOLを落とさず長期の治療を 新薬の登場も!ホルモン療法が効かなくなった前立腺がんの最新治療

2012年5月

「ホルモン療法の効かない前立腺がんの治療にはタキサン系の 抗がん剤が期待される」と話す 島居徹さん ホルモン療法が効かなくなった前立腺がんは、以前は治療が難しかったが、近年、抗がん剤を使った化学療法が行われている。 また、新規薬剤の開発も進んでいるそうだ。 前立腺がんの増殖は男性ホルモンに依存前立腺がんのホルモン療法は、進行した段階でがんが見つかった患者さんに対して、主に行われている。ホルモン...

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手術と効果は同等。副作用に対する考え方がポイントに 前立腺がん治療に新たな選択肢 ホルモン療法を併用したIMRT治療とは?

2012年5月

ホルモン療法+IMRTの 長期成績が待たれると話す、 中田渡さん 前立腺がんの治療にまた新たな選択肢が増えそうだ。それが、ホルモン療法と放射線治療の1つであるIMRTを用いた治療法だ。 では一体、どういった治療法なのだろう。 ホルモン療法で生き残ったがんを放射線でたたく [図1 局所進行前立腺がんに対するホルモン療法+放射線治療の効果] 出典:The Lancet,vol.378 No.9...

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この春保険適用になり、前立腺全摘除術でますます期待される手術法 尿失禁や性機能障害を抑える最新ロボット手術

2012年5月

前立腺がんのロボット手術を 多数行い、治療成績を分析中の 田中一志さん 前立腺全摘除術といえば、米国ではロボット手術が主流だが、日本ではまだ、高額な手術機器を備える医療施設も少ない。 今年4月に保険が適用され、今後は普及が進みそうなこの手術。どういった手術かを紹介しよう。 前立腺全摘除術の最先端をいくロボット手術前立腺のロボット手術は、正式には「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術」といい...

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「PSA監視療法」「腹腔鏡下前立腺全摘術」「小線源療法」にみる真の低侵襲度 前立腺がんの低侵襲治療最前線

2012年5月

「低侵襲とは何かをよく考えて 治療すべき」と語る 杉元幹史さん 侵襲の少ない治療は体への負担も少なく、いい治療と思いがちです。しかし、必ずしもそうではありません。 がんに対してきちんとした効果が得られるかどうかが肝心で、その上に低侵襲であることが重要、というレポートをどうぞ。 治療前のQOLをなるべく低下させない治療がいい前立腺がんは高齢者に多い病気で、その治療は排尿機能や勃起機能などに影響を...

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がんの確定は生検で、その前に重要なのがPSA検査 前立腺がん、どんな検査でどう診断するか?

2012年5月

「PSA検査は治療の 指針にもなります」と語る 武藤智さん 今、最も増加が著しいがんの1つが前立腺がんです。 前立腺がんの診断にはどのような検査が必要なのか、また診断後、どのような指標で治療を続けていけばいいのでしょうか。 前立腺がんの第1検査はPSA [図1 PSAとは?] 前立腺がんが増えている理由は、社会の高齢化や食生活の欧米化などとともに、腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)検...

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