各種がん

分子標的薬や、多様な治療法の組み合わせの登場で着々と改訂が進行中 腎がんの「診療ガイドライン」の注目ポイント

2011年1月

京都府立医科大学大学院 医学研究科泌尿器外科学教授の 三木恒治さん 「腎癌診療ガイドライン」は2007年に刊行された。 しかし刊行以降、分子標的薬の登場により進行・再発腎がんの薬物治療が大きく変わるなど、治療法も日々進歩を遂げている。 ガイドラインの注目ポイントとともに、現在改訂作業が進行中の改訂版での変更点について解説する。 患者が理解するにはやや難し過ぎる 腎臓は尿を作り出す器官だが、血...

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腫瘍縮小効果を狙うならVEGF阻害剤、がんの増殖を長期に抑えるならmTOR阻害剤 続々登場する腎がんの分子標的薬は、こうやって使い分ける

2011年1月

慶應義塾大学医学部 泌尿器科学教室教授の 大家基嗣さん 分子標的薬によって腎がんの化学療法が激変している。VEGF阻害剤のネクサバール、スーテントに続き、10年にmTOR阻害剤のアフィニトール、トーリセルが登場し、さらに、新しいVEGF阻害剤の承認も控えている。 これらの分子標的薬を的確に使い分けることで、腎がんの治療成績の大幅な向上が期待されている。 進行した腎がんは依然として難治 腎がん...

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分子標的薬や、多様な治療法の組み合わせの登場で着々と改訂が進行中 膀胱がんの「診療ガイドライン」の注目ポイント

2011年1月

京都府立医科大学大学院 医学研究科泌尿器外科学教授の 三木恒治さん 2009年、「膀胱癌診療ガイドライン」が日本で初めて刊行された。 しかし刊行以降、分子標的薬の登場により治療法も日々進歩を遂げている。 ガイドラインの注目ポイントとともに、現在改訂作業が進行中の改訂版での変更点について解説する。 筋層非浸潤性なら膀胱を残せる 膀胱がんは膀胱の内側を覆う粘膜に発生するがんで、肉眼でわかる血尿が...

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筋層に浸潤していない膀胱がん患者さんにとって、くり返す再発を抑制して生活の質を高めるために BCG注入の新しい「維持療法」で筋層非浸潤性膀胱がんの再発を防ぐ

2011年1月

京都大学大学院医学研究科 薬剤疫学分野准教授の 樋之津史郎さん 浜松医科大学 泌尿器科学教室教授の 大園誠一郎さん 再発が多い筋層に浸潤していない膀胱がんに対して、結核の予防ワクチンとしても使用されるBCGを膀胱内に注入する治療法が標準治療であるが、10年8月、標準の治療を延長する治療法が保険で認められ、今まで以上に再発を防ぐための強力な武器になった。 そこで今回、膀胱がん治療の第一人...

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膀胱を温存する治療も、新膀胱を再建する技術もより積極的に ここまで進んだ! 進行膀胱がんの最新治療

2011年1月

水戸済生会総合病院 泌尿器科部長の 宮永直人さん 膀胱がんの中でも、浸潤がんなら膀胱を摘出する手術が必要だし、転移があれば手術は不可能となって全身化学療法に頼るしかない。 最近は、新膀胱を再建する技術が進む一方で、膀胱を温存する治療も積極的に行われるようになってきた。 深達度で違うがんのタイプ 「膀胱がんは、がんが広がっている膀胱壁の深さ(深達度)の違いによって、粘膜下層までの表在がん(浅い...

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固形がんに「劇的に効く薬」が現れた! 新しい肺がん分子標的薬の波紋 がん医療の世界に「奇跡」が起こった

2010年12月

東京大学大学院医学系研究科 ゲノム医学講座特任教授・ 自治医科大学教授の 間野博行さん 大阪府立急性期・ 総合医療センター内科・ 呼吸器内科主任部長の 谷尾吉郎さん 千葉県がんセンター 副センター長の 木村秀樹さん   酸素ボンベを手放せなかった末期の肺がん患者が薬を飲んだだけで1週間で散歩ができるほどに回復した。 まさに現代の「奇跡」といえるような出来事が起こって、世界の...

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個々の患者さんに応じた「より大きな効果、より少ない副作用」の薬物療法を選ぶ案内役に 速報!肺がん新診療ガイドラインの変更ポイントはここ

2010年12月

神奈川県立がんセンター 呼吸器外科医長の 坪井正博さん 2010年10月、5年ぶりに『肺癌診療ガイドライン』の改訂が発表され、肺がん治療法の選択に影響を与える大きな変更がありました。 とくに、進行・再発の非小細胞肺がんについては、最近の研究成果を反映し、遺伝子変異の有無やがんのタイプによって抗がん剤を使い分ける薬物療法の考え方が新たに推奨されました。 インターネットで一般向けガイドラインも公開 ...

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タルセバの使用で、生存期間がさらに延長する EGFR遺伝子変異に注目! 非小細胞肺がんの最新分子標的治療

2010年12月

福島県立医科大学付属病院 臨床腫瘍センター部長の 石田卓さん 非小細胞肺がんの治療に対し、高い効果を期待できる分子標的薬として、イレッサに引き続いて07年にタルセバが承認された。 これらの薬の作用に関係しているとみられる「EGFR」とは何だろうか。 タルセバの効果や副作用を中心に、最新薬物療法について解説する。 分子標的薬の登場で肺がん治療が変わった 非小細胞肺がんの薬物療法が大きく変わったの...

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TS-1を含む新しい併用療法なら効果が劣らず、しびれも脱毛も起こりにくい 非小細胞肺がんの副作用が軽い新併用療法

2010年12月

九州がんセンター 呼吸器科副部長の 瀬戸貴司さん 非小細胞肺がんの化学療法に「TS-1+カルボプラチン」という新しい併用療法が加わることになった。 国内の大規模臨床試験の結果、1次治療で最もよく使われている標準治療に比べ、生存期間延長効果が劣らないことが証明されたのだ。 しびれ、脱毛、好中球減少などが起こりにくく、点滴時間が短いなどの利点もあり、新たな選択肢として期待されている。 国内で大規模...

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ASCO 2010 肺がん領域で報告された3大エビデンス 高齢者治療、ALK阻害剤、サプリメントの発がん予防に世界的注目!

2010年12月

2010年6月に開かれたASCO。 肺がん分野では、高齢者に対する治療と、新しい分子標的治療薬のALK阻害剤が大きな注目を集めた 2010年6月4~8日、米国イリノイ州シカゴにおいて、がんの学会としては世界最大規模となる米国臨床腫瘍学会(ASCO)の第46回年次集会が開催された。 なかでも大きな注目を集めたのは、高齢者に対する治療と、新しい分子標的薬、ALK阻害剤の劇的な効果であった。 こ...

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